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2018’07.26・Thu

自宅熟成中のクラテッロ&生ハム原木の状況

久しぶりの自家製生ハム記事になります。

これまでは暑いこの季節は、夏でも涼しいわらびさんの白樺湖山荘に吊るしているのですが、今年から一部を高温、高湿の東京で熟成させるテストを行っています。
常時空調させている部屋でなら、東京に限らず何処でも何の問題も無く熟成させることは簡単ですが、行っているのは一切無空調の部屋での熟成です。
高温、高湿で吊るすのですから、腐敗はしないの?と思う方は多いかも知れません。
ポイントを外さずしっかり作られた生ハムを、ポイントを外さず管理すれば、酷暑下でも腐敗をさせないで維持するのは、案外簡単です。
そして温度が高い分熟成速度もかなり早くなります。
難しいのは脂肪の質の維持で、これに関しては、後述します。

さて今年から仕込んだクラテッロ(Culatello)、フィオッコ(Fiocco)の状況から。
こちらが東京で仕込んだクラテッロ(下写真)。

IMG18071301.jpg


そしてこちらが安城で仕込んだクラテッロ(下写真)。

IMG18071300.jpg


霧が多いクラテッロの故郷ジベッロ村と比べ、日本の気候では乾燥が想定より早く、日本仕様として5月に、肉面にパテ付けをしました(その記事)。
そのパテ面に、通常この時期なら白いカビだけじゃなく、青いカビや黒いカビ、毛足の長い白カビなど、色々発生してくるのだけれど、今年は毛足の短い白いカビがうっすら覆って、他のカビが殆ど生えて来ません。
このカビはカマンベールの白カビとは明らかに違うけれど、パテ後にカマンベールの白カビ菌を何度か噴霧したのが影響しているのかも知れません。
この毛足の短い白カビは明らかに良質のカビで、臭いもカビっぽくなく、なかなかいい香りです。

こちらは東京仕込みと安城仕込みのフィオッコ(下写真)。
クラテッロに比べカビもあまり発生していないのは、小さい分乾燥が進み過ぎた所為かも知れません。
クラテッロと同時期にパテ付けしたけれど、乾燥が早いフィオッコはもっと早い時期にパテ付けするべきでした。
次回はそうすることにします。

IMG18072502.jpg


こちらは今年2本仕込んだ生ハム原木のうちの、自宅に残した一本(下写真)。
こちらもこの時期にしては、案外カビの発生は少ない状態。
これにもカマンベールの白カビ菌を噴霧した効果かな。

IMG18071303.jpg


前述したけれど、この酷暑の夏に東京の無空調の部屋で、原木生ハムを腐敗せずに維持熟成させるのは、決して難しくはありません。
問題は脂肪の質の劣化。
熟成生ハムは肉の旨さと考えがちだけれど、熟成で融点が下がった脂の甘さは、熟成生ハムの身上。
この脂が劣化したら、熟成生ハムの魅力も半減します。
今期一部を自宅で熟成させるのは、長所としての熟成速さ、短所としての脂の劣化程度を確認するためです。

この酷暑で脂層も一部溶け出し、外観も透明感がでてきています(下写真)。

IMG18071304.jpg


溶けた脂肪が垂れて下に落ちますから、下に敷いてある新聞紙に油が溜まります(下写真)。

IMG18072500.jpg

この透明感が出てきた脂は、気温が下がれば又白色に戻るけれど、酸化で茶色に変色したのなら戻らないし、食べられません。
元々脂表面は酸化で茶色になり食べられませんが、高温で内部まで酸化が進むようなら、食べられる脂肪層は大分少なくなる訳で、それが問題なのですな。

こちらは、今期自宅に残した熟成3年目(30ヶ月熟成)の原木(下写真左)と、2年目(18ヶ月熟成)の原木(下写真右)。
熟成3年目の原木は今秋から消費の予定。

IMG18072501.jpg

他に、熟成2年目の原木1本と、熟成1年目の原木1本を、白樺湖山荘に吊るしています。
これは、3年物になった時点で、各々自宅熟成原木と比較する予定。

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2018’05.18・Fri

原木生ハムとクラテッロのパテ付け他

今年も原木生ハムを新たに2本仕込んでいます(その記事)。
その内の1本は、白樺湖山荘に山上げした(5/3~5/6)際に、山荘でパテ付けを済ませてます。
この日(5/13)は、自宅に残しておいたもう1本の原木のパテ付けを行いました。
パテ付けは適切な状態まで乾燥が進んだ時期に、それ以降乾燥し過ぎないように行います。(下写真)

IMG18051300.jpg


自家製クラテッロ(Culatello)も、肉面は思ったより乾燥が進んで固くなってきています。
通常クラテッロにはパテ付けはしないのだけれど、霧が多いジベッロ村とは異なり、日本の気候では膀胱のケーシングだけでは過乾燥を防げないようです。
カチカチになっては味も落ちるし、熟成もあまり進みませんから、こちらにもパテ付けをすることにしました。
こちらが東京で仕込んだもの(この記事)。(下写真)

IMG18051302.jpg


そしてこちらが安城で仕込んだもの(塩漬け編縛り編)(下写真)。

IMG18051301.jpg


フィオッコ(Fiocco)はサイズが小さい分、クラテッロより乾燥が進んでいます。
こちらはもっと早くパテ付けするべきでした(下写真)。

IMG18051303.jpg


安城で仕込んだ生サラミ。
余り肉で作ったちいさい方は食べ終えたので、今度はちゃんとしたもう1本を食べ始めることにしました。
こちらの方が白カビももう少し発生しています。
白カビサラミなので、本来は表面が全部真っ白になる筈でした。(^^;ゞ(下写真)

IMG18051304.jpg


断面はこんな感じ。
相変わらず脂身は大きいけれど、こちらの方がちいさい方よりはましなようです(下写真)。

IMG18051305.jpg


小さい方は乾燥が進み過ぎて随分固かったけれど、こちらの方が少しは柔らかいかな。
内部に空洞もなく、なかなかの出来♪(下写真)。

IMG18051306.jpg


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2018’05.10・Thu

自家製生サラミの味見

今年の2/25日に安城で仕込んで来た自家製生サラミ(この記事)、しっかり水分も抜けて食べ頃になって来ました。
長いのを1本と、余った肉で作った短いのを1本作ってきたのだけれど、取りあえず短い方を切って味見をしてみることにしました。

作ろうとしていたのは、ヨーロッパ(スペイン、イタリア、フランス等)の白カビサラミ。
そのために海外から、カマンベールチーズに使う白カビ菌、ペニキッリウム・カンディドゥム(Penicillium Candidum)の種菌を入手していました。
でも数日乾燥させた後に噴霧したものだから、もう表面が乾燥し過ぎて、下写真の通り、部分的にちょっと付いただけ(下写真)。
次回は、ケーシングに詰めたらすぐ噴霧することに決めました。

IMG18050900.jpg


切ってみたら、「脂身がでか~い!」(千鳥のノブ風にww)
もともと随分大きいなとは思っていたけれど、水分を含んだ肉部分は乾燥で縮み、元々水分の無い脂身は縮まないので、乾燥した結果、その断面は殆ど脂身のよう(笑)
これでは白カビも発生しにくい(下写真)。
※脂身にはカビは生えないので、これが表面にきたケーシング表面には、白カビも発生しない

IMG18050901.jpg


取りあえずスライスして味見です(下写真)。

IMG18051000.jpg

ちょっと固め。
多少乾燥が進み過ぎたようで、もう少し早くから食べられたようです。
ところどころ小さな空洞はあるけれど、塩味もジャスト、ちゃんとサラミの味で普通に美味しいです。
次回はすぐ白カビを噴霧することと、乾燥が進み過ぎないような工夫(セラーに吊るす等)をして、量産しちゃおっかな~♪

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2018’03.09・Fri

安城仕込みクラテッロの仕上げとサラミのその後

3回連続の自家製クラテッロの記事です。

安城市でのクラテッロ(Culatello)仕込み(切り出し&塩漬けのみ)から一週間後に、自宅で仕上げ(膀胱詰め&縛り)をやる予定になっていたのですが、仕事の締め切りに追われ塩漬けのまま衣装ケースに放置
やっと仕事が一段落したこの日(3/8日)に、自宅で膀胱詰め&縛りを行いました。
既に膀胱詰め&縛りを済ませたお友達から、肉に対して膀胱が小さすぎて入り切れないと聞いていたので、大きさの小さいフィオッコ(Fiocco)の膀胱詰めを先に行い、膀胱の余った部分を切り取り、クラテッロの膀胱に縫い合わせて継ぎ足すことにしました。
まずは小さいフィオッコはすんなり完成(下写真)。
縛った後で、縫い針を使い膀胱の表面に適当にプスプス孔を開けます。

IMG18030800.jpg


さて、大きいクラテッロの方。
フィオッコを包んだ余りの膀胱を縫って継ぎ足した膀胱を被せてみたら、何だか余裕のよっちゃん。
余った部分を縫い縮めて、さらに皺が寄っている所も縫い縮めたら何のことは無い、継ぎ足した面積位は縫い縮めたような気がします(笑)。
多分、継ぎ足さない膀胱のままでも入った・・・かな。
単に被せただけでは全然足りないように見えても、中に空気が入ら無いように手で寄せ、伸ばしながら縫い合わせて行くと結構入るし、仕上げも綺麗です。
さてもう慣れたクラテッロ縛り。
今回は如何にもクラテッロらしい形になりました。
東京での仕込みから2回目となった今回は、クラテッロ部位の切り出しがより正確になった所為かも知れません。
特有の縛りももうすっかり慣れました(下写真)。

IMG18030801.jpg


これがクラテッロのお尻の部分。
螺旋形のの縛り方になっています(下写真)。
乾燥して肉が縮んできても紐から脱落することはありません。

IMG18030802.jpg


左がクラテッロ、右がフィオッコ(下写真)。
このまま室温熟成させて1年~2年、後は時間が作ってくれます。

IMG18030803.jpg


次に、やはり安城で仕込んだサラミのその後の経過です。
白カビサラミにしようと、入手していた白カビ種菌を浄水で希釈し噴霧。
全体が真っ白ってところまではまだ行かないけれど、部分的には随分白カビが発生してきました(下写真2枚)。

IMG18030601.jpg
IMG18030600.jpg

サラミに噴霧した白カビ菌は、カマンベールチーズなどに使われるペニキッリウム・カンディドゥム(Penicillium Candidum)。
カマンベールの表面同様に菌糸は短くフェルト状を形成する筈。

一方、今年仕込んだ原木生ハムの表面に自然発生した白カビは菌糸が長くモワモワ(下写真)。

IMG18030602.jpg


いわゆる白カビでも種類の違いは一目瞭然。
こうしてみると、サラミに繁殖したのはちゃんと噴霧した白カビ菌ペニキッリウム・カンディドゥムであって、その辺のスットコドッコイな菌がたまたま繁殖した訳じゃないと安心出来るかな(笑)。
あっ勿論、原木に生えた方の白カビは、その辺のスットコドッコイな奴です(笑)。

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2018’03.04・Sun

安城でのクラテッロ&サラミ仕込みと経過

東京での初クラテッロ(Culatello)仕込みから1ヶ月と11日、愛知のお友達と一緒に安城でもクラテッロ仕込みを行いました。
メンバーは東京からわらびさんと私、名古屋のN君と乾燥膀胱を手に入れてくれたKさん、肉の手配をして下さった安城市のMさん。
場所は、日曜日で閉店しているMさんの店(肉屋さん)のバックヤードを使わせて頂きました。
クラテッロの仕込みに関しては、クラテッロとフィオッコ(Fiocco)ブロックの切り出しと塩漬けまでで、膀胱に詰めて縛る工程は、この一週間後に各自自宅で行います。

まず血抜きした後、寛骨と仙骨を一体で除去します(下写真)。

IMG18022500.jpg


次に、クラテッロブロックとフィオッコブロックを切り出します。
切り出したクラテッロブロック&フィオッコブロックは、所定%の塩を刷り込んで、ここでのクラテッロ仕込みは終了。

豚後ろ足原木からクラテッロブロック、フィオッコブロックを切り出すと、骨と脛肉、そしてランプ(尻)部位が残ります。
昼食後、このランプ肉の一部を使って、Mさんの指導でサラミを仕込みました。

残りのランプ肉と脛肉は、真空パックして貰い持ち帰り、通常の調理に使います(下写真)。

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塩漬けしてきたクラテッロ部位とフィオッコ部位は、衣装ケースに入れて空調をかけない北の部屋で、このまま1週間程塩漬け(下写真)。
その後、自宅で膀胱詰め&縛りを行います。

IMG18030103.jpg


持ち帰ったサラミの方は、北のベランダに干し網を吊るし、その中で風乾(下写真)。

IMG18022605.jpg


その4日後。
入手していた白カビ種菌を水で希釈してスプレー容器に入れました(下写真)。

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この白カビ菌はカマンベールチーズなどに使われるペニキッリウム・カンディドゥム(Penicillium Candidum)。
これはラテン語読みで、英語読みならペニシリウム・カンディダムとなります。
ところでペニキッリウム属は和名アオカビ属、つまりこの白カビもアオカビ属って訳で、アオカビ属の中には白いやつもいるってことですな。
ちなみに種小名Candidumは、ラテン語で「白色の」という意味になりますから、まさに学名からもアオカビ属(Penicillium)の白いやつ(Candidum)となるかな。

さて、入手はしたものの、この白カビ菌の使い方がNETを含め、処にも出ていないのです。
取りあえず水で希釈して噴霧するけれど、これでいいやら悪いやらwww。

北のベランダの網内で4日間風乾したサラミを、室内吊るしに変え、白カビサラミにするため表面に白カビ菌をスプレー(下写真)

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何日位で発生するか判らないけれど、上手く発生したらお慰み(笑)。(下写真)

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びっしり付いた白カビは乾燥も防ぎます。
クラテッロが乾燥し過ぎないように、東京で仕込んだクラテッロ&フィオッコにも噴霧しておいたけれど、どうなることやら・・・

と、心配した白カビですが、何と次の日には、もう発生を確認。
普通に見たら全く生えていないように見えるけれど、懐中電灯を色々な角度で当ててみたら、発生しかけの白カビが写りました(下写真)。
どう見ても白カビ・・・だよねぇ。
これで白カビサラミもバッチリ出来そう♪♪

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2018’03.01・Thu

今年仕込んだ自家製クラテッロと原木生ハムのその後

クラテッロ仕込みin東京-Step2]から38日経過した自家製クラテッロ(Culatello)と自家製フィオッコ(Fiocco)の状態です。

豚膀胱に詰めてぎゅうぎゅうに縛ったクラテッロも、乾燥が進み肉自体が縮むに連れて紐が弛み、如何にもクラテッロらしくなって来ました。
このクラテッロの縛り方は、ゆるゆるに弛んでも外れて落下しないように考えられているのです(下写真)。

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上の方なんかこんなにゆるゆるになって来ています(下写真)

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膀胱ケーシングの表面には酵母菌とカビも少し発生していました。
この酵母菌と良質のカビの力を借りて、熟成が進みます。

フィオッコの方も同様に弛んで来ていますね(下写真)。
クラテッロの方は2年、フィオッコの方は最低でも1年は熟成させたいと思います。

IMG18022702.jpg


ついでに、塩抜きから27日経過した今年の原木生ハムの状態です。

こちらは寛骨を除去した原木 No.1。
びっしり酵母菌が付いてとても良い状態。
酵母菌に抑えられてカビの発生もまだ殆どありません(下写真)。

IMG18022703.jpg


こちらは、寛骨が付いたままの原木 No.2
こちらもとても良い状態です(下写真)。

IMG18022704.jpg

今までは梅雨~酷暑期を白樺湖山荘に山上げして熟成させていました。
難易度は高いけれど、当然ながら温度が高い方が熟成はグンと進みます。
なので今年は、酷暑の東京での熟成テストにトライしてみたいと思っていて、少なくとも一部を山上げせずに、自宅へ残そうかなと考えています。

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2018’02.03・Sat

自家製クラテッロのその後と自家製原木生ハムの近況

まずは今年初めて仕込んだクラテッロ(Culatello)&フィオッコ(Fiocco)(この記事)の具合から。

仕込んだクラテッロ&フィオッコを北の部屋のパイプハンガーに吊るして8日が経過しました(下写真)。・・・1/29日

IMG18012902.jpg


一見何の変化もないけれど、よく見たら表面に酵母菌が発生し始めました。
白いポツポツが酵母菌です。
香り高いクラテッロになるため、まずはこの酵母菌の力が必須です(下写真)。

IMG18012903.jpg


こちらにも(下写真)

IMG18012904.jpg

その内、もっとびっしり付いてくる筈です。
表面はもっと固くなってきているかと思ったのですが、想像よりまだずっと柔らかい。
初めてのクラテッロ仕込みですから、膀胱ケーシングでの乾燥具合を今年で見極めなければなりません。
膀胱のシールドは中々効果的で、これならゆっくりとした乾燥が期待できます。
至って順調かな♪

こちらはクラテッロ&フィオッコの前日に仕込んだ原木生ハム(この記事)の方。
例年なら塩漬け10~14日間くらいで塩漬けを終了し、塩抜きをするのだけれど、途中に大変な寒波が来たものだから、少し塩の滲み込みが悪く、その分17日間と塩漬け期間を長く取りました。
そしてこの日、やっと塩抜き開始。・・・1/30日

原木表面の塩を洗い流し、プラスチックの衣装ケースに水を張り、1昼夜(24hr)置きます(下写真)。
浸透圧の壁は強力ですから、1昼夜漬けたからと言って、そんなに抜ける訳でもない。
0.5%分位は抜ける・・・かな?

IMG18013000.jpg


そして1昼夜後。・・・1/31日
表面の水をキッチンペーパーで綺麗に拭き取り、表面にパストリーゼを噴霧し殺菌。
1日だけは扇風機で表面を乾燥させ(下写真)、その後は北の部屋のパイプハンガーに吊るして自然乾燥。
パテ付けまでは当面このままです。

IMG18013100.jpg


こちらは現在自宅で熟成中の原木生ハム。
下写真左端が丸2年熟成物、その右隣2本が1年熟成物です(下写真)。

IMG18013101.jpg


そしてこちらが、現在消費中の2年熟成物(下写真)。

IMG18013102.jpg

通常なら、この原木を消費仕切ってから次の2年物を10月まで消費終わるのだけれど、原木2本/年の消費では何時までたっても2年物しか食べられない。(^^;ゞ
この原木をゆっくり消費して、今年の消費をこの原木1本で我慢すれば、来年は3年熟成物1本と2年熟成物1本が食べられることになるし、さらに来年も3年熟成物1本で我慢すれば、再来年からはずっと3年熟成物原木2本を食べられるって寸法です。
うん!考慮に値する♪
2年熟成物は十分おいしいけれど、それでも2年熟成物と3年熟成物では随分違うのです。

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2018’01.23・Tue

自家製クラテッロを仕込む

イタリア生ハムの最高峰クラテッロ(Culatello)を何とか作ってみたいと、ずっと考えていました。
イタリアのジベッロ村で作られるクラテッロ・デ・ジベッロ(Culatello di Zibello)は、豚の後ろ足の最も美味しい部分、正確には後腿の若干内腿寄りの部分だけを塩漬けし、膀胱に詰めて吊るし熟成させる生ハム。
調べることは沢山ありました。
切り出す肉の位置や切り出す形、塩漬けの濃度や期間、膀胱の前処理、肉の整形方法、紐の縛り方、熟成のさせ方、黴の程度、食べる前の清掃の方法など・・・全然書ききれない位。
その一つ、切り出す肉の位置や切り出す形についてだって、日本語になった数少ない資料には尻肉を使うとか、内腿とか、いい加減なことが書かれてたりするけれど、勿論、尻肉(ランプ)部分などは使わない。
正確で、詳細な情報を得るにはイタリア語の資料、イタリアの動画などから得るしかないのです。
色々調査して、作れる程度まで何とか判ってきて、トライしようとしたのが2年前。
でも作るための情報が判っても、現実に作るにはまだ難点がありました。
例えば、「豚の膀胱って何処で手に入るの」・・・
それでも何とかお友達のおかげで、国産豚膀胱を10個程手に入れられたのです。
でも、その膀胱が全然小さい。
息で膨らましてみたり、挙句はコンプレッサーを持ち出して膨らましてみたのですが、何個試しても大して大きくはならないのです(下写真:この写真はお友達のOさんのをお借りしました)。

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こんな小さなサイズではクラテッロには使えない。
結局、お茶目なお友達のおもちゃになってしまいました(爆)(下写真2枚:この写真はお友達のOさんのをお借りしました)

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フレンチではヴェッシー包みという伝統料理があります。
有名なところではポール・ボキューズの「ブレス鶏のヴェッシー包み」で、これは豚の膀胱に丸ごと1羽のブレス鶏を詰めて火を通すもの。
youtubeなどを見れば、膀胱のサイズはバレーボール大で、前述のお友達のおもちゃになった膀胱とは全然違うサイズ。
これは日本の豚が膀胱が小さい種類だということではなく、主に出荷までの肥育日数の差、結果として出荷時の豚体重の差からくるものです。
ヨーロッパでは豚体重150kg~200kg超で出荷されるのに対し、日本では100kg位。
特に最近は、病気にならないうちにと早めに出荷されるケースも多く100kg未満が多いように感じます。
豚のサイズが違うのですから、膀胱サイズも違って当然なのでしょう。
でもさらに調べると、フランスでもヴェッシー包みに使う生膀胱が手に入り難く、中国産の乾燥膀胱を使っていたこと、現在ではその中国産の乾燥膀胱も入手困難で、古典的な形のヴェッシー包みに出逢うケースは結構稀になったようなのです。
もちろん日本のフレンチの店でもフランスに倣い、中国産の乾燥膀胱を入手しようとしたそうなのですが、どの店も手に入れられなかったというのが現状のようです。
ということで、私達の長年のクラテッロへの挑戦も、膀胱の入手がネックとなり、又頓挫中だったのですが・・・・・

さて頓挫から2年後。
私達の原木生ハム作りの仲間の中に中国で幅広くビジネスをやっているお友達がいます。
駄目元でわらびさんが彼に中国での入手を頼んでいたのですが、何とその入手困難な乾燥膀胱が数十枚も手に入ったのです。(°O° ;) オッドロキー!
・・・と書くと、「うちにも分けてくれ」とか「入手先を教えて」などというコメントが必ず来るのだけれど、今回はその手のお願いはお断りします。
この乾燥膀胱は通常手に入るものではありません。
たまたま今回は僥倖に恵まれ手に入ったけれど、これは極めて稀なケース。
我々だっていつまで自家製分を確保できるか判らないのです。

さてこれが今回入手できた中国産乾燥膀胱(下写真)。
Kさん、ありがと~♪
乾燥物でも結構臭いです(笑)。

IMG18011500.jpg


そして、これが臭みを抜きながら戻してみた膀胱1個です。(下写真)。

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さて、最難関の膀胱も手に入り、これで全ての問題は解決したのですから、早速、お友達とクラテッロ仕込みをすることにしました。
一頭の豚膀胱に詰めて縛り上げる正統派のクラテッロ作りは、私が知る限りではこれが日本初になると思います。

[ クラテッロ仕込み Step1(塩漬け編) ]
今回のクラテッロ仕込みメンバーは、わらびさん、Fujikaさん、Segawaさん、私の4名なので、国産豚原木も4本手配しました(下写真)。

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これまでのハモンセラーノタイプの原木生ハム作りでは、仙骨(尾骶骨)は除去しても寛骨(骨盤、正確には腸骨)は除去しないやり方でしたが、クラテッロ仕込みでは最初に仙骨と一緒に寛骨も除去することにしました(除去しなくても、クラテッロ部分を切り出すことは可能です)。(下写真)

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除去された寛骨&仙骨(下写真)。

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原木生ハム仕込みと同様に血抜きをした後、クラテッロ部位とフィオッコ(Fiocco)部位を切り出しました(下写真左:フィオッコ部位、右:クラテッロ部位)。

IMG18011405.jpg

頭初に記述したように、後腿の若干内腿寄りの部分がクラテッロになる部位、そしてその反対側、つまり前腿の若干外腿寄りの部分がフィオッコになる部位。
クラテッロとフィオッコは同じ作り方で、使う部位とサイズが異なります。
肉が無駄にならないようにクラテッロを作る時はフィオッコも対で作るようです。

切り出したクラテッロ&フィオッコブロックを塩漬けし、Step1は終了。
このまま温度の低い場所で1週間塩漬けします(下写真)。
塩だけではなくブラックペッパーを使うレシピもありますが、この日はブラックペッパーは忘れたので、塩のみとなりました。

IMG18011406.jpg


ところで、クラテッロ&フィオッコのブロックを切り出した残り、主にランプ(尻肉)部分が主体ですが、結構な量が残ります。
これでサラミを仕込むなら理想だけれど、今回はそのまま持ち帰り、小分けにして冷凍に。
暫く豚肉には困りません(下写真)。

IMG18011407.jpg


こちらは骨で、内訳は大腿骨、脛骨、腓骨、寛骨、仙骨(下写真)。

IMG18011408.jpg

スープを取ろうかなとも思ったけれど、ヒタヒタよりずっと少ない水で、圧力鍋で蒸し煮60分。
腱もトロトロになったそれを、牛蒡、大根と一緒に黒糖と醤油で甘辛煮。
和風醤大骨とでも言うべきか。
骨まで齧れて、中の骨髄も普通に食べられる程まで柔らかい。
何だか骨だけでメインデッシュになりました(笑)。(下写真)

IMG18011501.jpg


さて、その一週間後。
[ クラテッロ仕込み Step2(膀胱包み編) ]
一週間塩漬けしたクラテッロ&フィオッコブロックをさっと水洗いし、表面に残った塩を流し、キッチンペーパーで表面の水気を切りました。
戻した膀胱サイズは、塩漬けしたクラテッロブロックのサイズと比べると案外小さく、入りきるかどうか不安な位です。
取りあえず入りやすいように肉を丸めて縛りました(下写真)。

IMG18012101.jpg


膀胱を切り開き、縛ったままの肉を包む。
縫い合わせながら肉を押し込んでいったら、何とか包めました。
余っている所は膀胱を引っ張りながら皺にならないように縫い縮めます。
縫う糸も、黴て分解する天然素材は使えません(下写真)。

IMG18012102.jpg


縫合完了(下写真)。

IMG18012103.jpg


頭の中で何度もシミュレーションしたクラテッロ縛り(下写真)。
紐も普通の天然素材のタコ糸は使えません。
縛った後に、膀胱表面に針で小さな穴を適当に開けてクラテッロの方は完成。

IMG18012104.jpg


先にクラテッロを仕上げて慣れた所為とサイズが小さく楽なためか、フィオッコの方はすぐ出来ました(下写真左:フィオッコ、右:クラテッロ)。

IMG18012105.jpg


早い遅いはあったけれど、メンバー全員、上手くできたようです。
左上から時計回りに、Segawaさん、わらびさん、私、Fujikaさんのフィオッコ&クラテッロ(下写真)。

IMG18012107.jpg


出来上がったクラテッロ&フィオッコを自宅の2年熟成原木生ハムの隣に吊るしました(下写真)。

IMG18012108.jpg


原木生ハムのように夏場は白樺湖に山上げする予定ですが、初めての自家製クラテッロなので、酵母菌、黴の発生具合や乾燥具合など、経過を見ながら最良な方法を取ろうと思います。
食べる予定は2年熟成させた後です。

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2018’01.16・Tue

今年も原木生ハムを仕込み

もうここずっと、自家消費用に毎年2本ずつハモンセラーノタイプの原木生ハムを作っています。
今年もこの日(1/13日)に、いつもの市場の肉屋さんで頼んで置いた原木(国産豚の後ろ足)を6本購入してきました(下写真)。
鮮度が重要ですから、前日屠畜されたものです。
このうちの2本がハモンセラーノタイプの原木生ハム用で、4本はこの翌日の「クラテッロ仕込み会in東京」用に使用します(これは別記事の予定)。

IMG18011303.jpg


原木生ハムの方はもうこの日に仕込みます。
ハモンセラーノタイプなので、これまでは仙骨(尾骶骨)だけを除去し、寛骨(骨盤)は除去しないで原木生ハムに仕立ててきたのですが、今年は1本だけ寛骨を除去してから原木生ハムに仕立てる事にしました。
実はこの翌日に予定しているクラテッロ仕込みでは、寛骨を除去してからクラテッロにする部分を切り出します。
これまで寛骨除去をしたことが無いので、前日に練習をしておこうと考えたためです。

これが寛骨除去前の原木(下写真)。

IMG18011304.jpg


寛骨に沿って刃を入れて行き(下写真)、

IMG18011305.jpg


大腿骨と股関節との関節周りの筋を切って行く(下写真)。

IMG18011306.jpg


仙骨との接合部分を鋸で切り離すと・・・ほら!寛骨が取れた(下写真)。

IMG18011308.jpg


何時ものように血抜きをして、要所要所を塩漬けしたら塩漬け作業の終了。
塩の滲みこみ具合を見ながら10~14日間程、少し傾けた衣装ケースの中で塩を滲み込ませます。
これは翌日の状態でもう水が随分出てきています。
こちらが寛骨除去の原木(下写真)で

IMG18011401.jpg


こちらは寛骨が付いたままの原木(下写真)。

IMG18011400.jpg

もう何本も作っている原木生ハムです。
今年も問題なく出来るでしょう♪
これを食べるのは2年後か3年後です。

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2017’10.16・Mon

自家製原木生ハムの近況

今年の山上げ(5/4日)以降の自家製原木生ハムの近況になります。
私のやっている自家製原木生ハムは、6月~9月の高湿度高温の、梅雨~酷暑期を夏でも涼しいわらびさんの白樺湖山荘に吊るさせてもらい、それ以外の時期は自宅で熟成管理するやり方。
この自宅→白樺湖山荘の原木移動を山上げ、白樺湖山荘→自宅の原木移動を山下げと呼んでいます。

5/27日
5/27~28と、わらびさんの白樺湖山荘にお邪魔していました(山菜の会2017)。
山荘に吊るしている原木も、すっかり良質のカビが覆っている状態(下写真)。

IMG17052707.jpg




6/23日
こちらは山上げをしなかった消費中の原木生ハム。
この原木は昨年の12/18日に切り出し開始した原木(この記事)。
マサ(Masa、後腿)側からの消費が終わって、裏返しにセットし直し、コントラマサ(Contramasa、前腿)側からの切り出しを開始しました(下写真)。

IMG17062300.jpg




8/14日
8/12~8/15日と、わらびさんの白樺湖山荘での「サマーキャンプ&カレー大会2017」にお邪魔していました。
この時期は吊るしてある生ハムもカビぼうぼうの状態。
カビの力を借りて熟成とは言え、ぼうぼう状態は行き過ぎ。
とは言え、そう何度も白樺湖まで来るわけにも行きませんから、毎年この夏と秋の山下げ時に原木生ハム洗いを行います。
この生ハム洗いは、本数が多いこともあって中々大変な作業なのですが、今年から秘密兵器が登場。
このケ〇ヒャーを使って、手を汚さず簡単に清掃ができるようになりました。
ガンガンかければ見る見る落ちて、ちょっと快感~♪♪
もっとも、パテ面はパテが剥がれないように少し手加減する必要があります(下写真)。

IMG17081400.jpg


洗浄が終わった原木生ハムは一旦外に吊るして、表面が乾いてから、パストリーゼ噴霧で表面を殺菌後、オリーブオイルを塗布し、又室内に吊るします(下写真)。

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10/14日
10/7~9日とわらびさんの白樺湖山荘に行ってきました(山下げ会2017)。
2年物の原木2本と1年物の原木2本の計4本を山下げして来たのですが、2年物の少なくとも1本はすぐ消費に回します。
その新しい原木生ハムをハモネロにセットする前に、ほぼ消費し切っていた原木生ハムの後始末です。
ハモネロから外し、まだ食べられる骨周りの残った部分を切り出し(下写真)。
この部分は、表面の酸化した脂肪層やパテ面をそぎ落として食べられる部分だけにしてPE袋に入れ、冷蔵庫保管し、料理に使ったり、酒のアテにします。

MG17101400.jpg


ハモネロが空いたので清掃した2年物の生ハム原木をハモネロにセット(下写真)。

IMG17101401.jpg


マサ部分から切り出し開始。
この原木も良く出来ているようです(下写真)。

IMG17101402.jpg


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