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2011’12.10・Sat

今期の自家製カラスミ作りはボラ卵で開始

毎年色々な魚卵を使って自家製カラスミを製作しています。

    2010年度自家製カラスミまとめ
    2009年度自家製カラスミまとめ
    ※2008年度、2011年度も沢山のカラスミを作ってますが、まとめ記事は書きませんでした

詳しい作り方や、ブログを始めてからのこれまでの製作経過はカテゴリ[自家製カラスミ]で見ることが出来ます。

カラスミというとボラの卵で作るのだけを本物と思って、他の魚卵で作るカラスミを「偽カラスミ」とか「なんちゃってカラスミ」とか言う人がいますが、これは大きな間違いです。
カラスミは日本古来の食べ物ではなく、地中海沿岸の方で作られていたものが中国経由で伝わったものです。
そちらの本家本元では、昔も現在もボラだけでなく、マグロ、タラ、メルルーサなど、色々な魚の卵で作られていますし、日本でも伝わった当時は鰆の卵で作られていました。
この辺の事に関しては「ボラ以外のカラスミに対する弁護」に記述しましています。

と、どちらかというと、ボラ卵以外の色々な魚卵でカラスミを作るのをモットーとしていますが、たまたま行った市場で格安のボラ卵を見つけてしまったものですから(その記事)、今期はボラ卵でのスタートとなりました。

今期第1回目の自家製カラスミ作り

購入したボラ卵は475gと304gと良サイズです。・・・11/12日

IMG1111121.jpg


まずは塩水の中で血抜きです。
私は100円均一のデザインナイフを使って、血管だけを引っ掛けて傷つけ、卵の表面を破らないように先の滑らかな塗り箸等で、その血管の破れ目の方に血管に沿って静かにしごき、丁寧に血抜きをします。

次の作業は塩漬けです。
血抜き後、表面の水分をキッチンペーパーで吸い取ってから、リードペーパータオル(不織布のもの)を敷いた上に乗せ、卵重量の12~15%量の塩を全体に塗します。
今回は12%の塩量としました(下写真)。
そのままリードペーパータオルで包み、さらにその外をキッチンペーパー(紙製)で包んで、冷蔵庫保管。
水分はリードペーパータオルを通過して、外側のキッチンペーパーで吸い取られますから、そのキッチンペーパーだけを何度も取り替えます。
塩漬け直後はキッチンペーパーがすぐびっしょりになりますから、頻度よく、後半はあまり水分もでないので、1回/日くらいのペースです。
魚卵の鮮度が良いうちに、できるだけ早く脱水して水分活性を下げてしまうのが、重要です。
あまり塩がきつくないカラスミを作りたいという目的でこの塩漬け工程での塩を少なくするのは、本末転倒です。
この工程は、雑菌に大変弱い水分の多い現状から、速やかに水分活性を下げ、内部に塩分濃度の高い、雑菌が生息し難い環境に持っていくという工程です。
この工程だけでは有りませんが、殺菌工程でも有りますから、塩量をおさえれば、その目的が果たせません。
カラスミの好みの塩分濃度は塩抜き工程の塩抜き具合で実現します。
塩漬けは5日程度が目安ですが、延びる分には影響はありません。

IMG1111122.jpg


今回も5日間で塩漬けは完了です。・・・11/17日
流水で表面の塩を洗い流し、キッチンペーパーで水気を取って、重量測定。
重量変化は、大きい方が、
生卵重量475g→塩漬け後重量408g(85.9%)(下写真)

IMG1111170.jpg


そして小さい方は、
生卵重量304g→塩漬け後重量264g(86.8%)(下写真)

IMG1111171.jpg


次の工程は塩抜きです。
さて、塩抜きは水で行う方が一般的なのですが、私は日本酒で塩抜きをやっています。
塩抜き工程では、内部の塩分濃度が下がるにつれ、塩抜きに使用する媒質(水や日本酒)を取り込み、水分活性が又、高くなり再度雑菌に弱い状態となります。
すぐに天日干しできれば何の問題も無いのですが、もし天候に恵まれずこの状態で時間を置くと、腐敗する可能性もあります。
でも取り込む媒質が全て日本酒であれば、風味付けだけでなく、殺菌効果もあり一石二鳥と考えています。
日本酒が勿体無いように思えますが、安価な純米の料理酒も販売されているし、塩抜き後の日本酒は、塩と魚卵の旨みが加算された料理酒として使えますので、無駄にはなりません。

ということで塩抜きは、塩漬け後重量の1~1.2倍重量の日本酒に漬けた状態で、冷蔵庫の中で1日~2日置くことで行います。
水で塩抜きをする場合では、1~1.2倍重量に拘らず、大量の水を使用することができますが、このような場合では、塩抜き度合いは、純粋に塩抜き期間で決まります。
日本酒を使った塩抜きでは、大量に使う事は出来ませんので、1~1.2倍量での塩抜きになる訳ですが、この場合は塩が抜けるにつれ、日本酒側の塩分濃度が上がり、従って一定濃度以上は抜けません。
つまりこの場合では、塩抜き度合いは、塩抜き期間で決まるのではなく、使用する日本酒の量で決まります(量が多いほど塩が抜ける)。
私は15%の塩量での塩漬けなら1.2倍の日本酒、12%の塩漬けなら1倍(同量)の日本酒での塩抜きとしていますから、今回は1倍(同量)での塩抜きです(下写真)。
塩抜き期間は1日~2日位で、小型の魚卵なら1日、通常以上のサイズなら2日間が目安で、それ以上期間をかけても、塩が抜ける訳ではなく、単に日本酒を吸い込んで膨潤し、その後の天日干しが大変になります。

IMG1111172.jpg


ということで2日間で塩抜きが完了し、次が最終工程の天日干しです。

塩抜き後の魚卵の表面の水分をキッチンペーパーで取って、干し網の中で天日干しの開始(12/19日)。
期間は魚卵サイズによりますが、目安は2週間程度で、大きなサイズになれば成る程長い期間がかかります。
天気の良いときは出来るだけ天日にあて、日が照ってないときはキッチンペーパーに包んで冷蔵庫内で乾燥させます。
冷蔵庫内は結構乾燥が進むので、それも利用します。
天日干しの終了は、飴色具合と固さ(乾燥具合)で判断します。
固さは強く押して、少し凹む位の固さです。固すぎれば、カラスミのネットリ感がなくなるし、柔らかすぎれば(水分が多い)、長期保存性に難があります。
天日に当てるほど飴色になりますから、もしまだ飴色度合いが足りないのに、固さは十分でこれ以上乾燥させたく無い場合での冷蔵庫保管は、PE袋に入れて保管し、乾燥が進まないようにします。

今回は18日間で干し上がりました。
天日干しが終了したカラスミは、表面をアルコールスプレーで殺菌した後、アルコールが乾いたら、表面に黴防止用にオリーブオイルを塗布し、真空包装して完成です(下写真)。・・・12/7日
真空包装は黴防止にもなりますが、乾燥防止という点でも重要です。
重量変化は以下のようになりました。
生卵重量475g→塩漬け後重量408g(85.9%)→完成重量294g(61.9%)
生卵重量304g→塩漬け後重量264g(86.8%)→完成重量193g(63.5%)
出来上がりでの重量減が少ないようですが、固さはもう十分なので、元々の水分含有量が少なかったのでしょう。

IMG1112071.jpg


出来上がったカラスミは、勿論すぐ食べられますが、私の所ではこのパッケージのまま、少なくとも6ヶ月以上は冷蔵庫内で熟成させます。
熟成させることで、旨みはぐんと増します。
余分なものを一切入れず、自然塩だけでしっかり作ったカラスミは1年程度熟成させてもびくともしません。

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