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原木生ハム&グアンチャーレ仕込会in名古屋

12月12~13日と名古屋へ行ってきました。
昨年から名古屋でも開始した原木生ハム仕込み会(昨年の記事)。
今年は原木生ハムだけではなくグアンチャーレも仕込みたいとの希望があり、オフ会目的のレクチャーに行ってきたのです。

12日に名古屋駅に着いたのはPM6:31で、到着ホームでわらびさんと合流。
この日は「ようこそ名古屋へ」の歓迎会をやって頂けるとのことなので、早速地下鉄に乗って会場の店(フレンチと南インド料理)まで。
いつもわらびさんの白樺湖山荘でお会いする東海組のお友達と店で合流。
美味しい料理(下写真12枚)を食べて飲んで喋って・・・やっぱり根っから食べ物が好きな連中は楽しい♪
バスマティライス好きの私には特にビリヤニ(12枚目の写真)が抜群でした。



そして翌日。「原木生ハム&グアンチャーレ仕込会in名古屋」です。
参加者は、カイエさん、N君、K君、F君、Oご夫妻、Kご夫妻、Mさん、Kさん、Aさん、Yさん、Iさんと今回新しく参加する3名の方。
そして関東から私とわらびさんを加え、総勢18名。
会場は名古屋の東生涯学習センターの調理室です(下写真)。



まずはグアンチャーレの仕込から。
用意したレジメ(グアンチャーレの作り方)を配り、工程&ポイントを一通り説明しました。

最初にグアンチャーレ用の部位を切り出します。
グアンチャーレ用の部位は、トントロとして出回る部位を周囲の脂層まで付けて切り出した、いわゆる首肉といわれる部位で、関東ではそこだけを切り出したものが手に入るのだけれど、名古屋ではそうは行かなかったのです。
手に入ったものは、グアンチャーレ用部分(トントロ部分)だけではなく、こめかみ肉と頬肉が付いたままで、左右が背側(多分)でくっついた状態の肉塊。
1頭分が平均2.5kgくらいありまして、今回はこれが22頭分も揃いました(私も自家用を2頭分仕込みました)。

さて、この1頭分の塊からグアンチャーレ用の部位を2個(左右で)切り出します(下写真:この写真は参加者のKさんからお借りしました)。



これがグアンチャーレ用の部位を切り出したもので、左右の2個分を合わせて置いた状態(下写真:この写真は参加者のAさんからお借りしました)。
実はこのグアンチャーレ用の部位は、本来の形状、サイズからすれば半分しかありません。
屠畜された豚は枝肉、頭等既に分かれて肉屋さんに入るため、頭の切り離し方は肉屋さんの自由にはなりません。
関東と異なり、名古屋ではこの頭の切り離し方がどうやら異なっているようです。
具体的には、関東が首肉の背側を全て頭側に付けて切り離すのに対し、名古屋ではより頭に近い側で切り離すようで、グアンチャーレ用の部位は頭側と胴体側に半分に分かれてしまうようなのです。
実際、通常はガンチャーレ用の部位は片側で1kg前後あるのですが、今回は片側で400g強と半分弱となっています。



今回の1頭分の肉塊は2.5kg位であり、ガンチャーレ用の部位が左右両方で850g位しか無い。
と言うことは残りの1.65kgはこめかみ肉と頬肉で、実際これがタップリ取れました(下写真のボウル内。この写真は参加者のF君からお借りしました)。


こんな事情があって、今回は小さなグアンチャーレになってしまうけれど、代わりにタップリ取れるこめかみ肉と頬肉は大変美味しい部位ですから、それはそれでいいかな♪

切り出しが終われば、各グアンチャーレ用部位の重量を計測し、それに合わせ軽量した塩、砂糖、希釈塩を合わせたものを摺り込んでPE袋に封入。
これでグアンチャーレの仕込作業は終了。
これを各家庭に持ち帰り、冷蔵庫保管で1~2Week程塩漬け。
その後はお渡ししたレジメに従い、塩抜き、ハーブ付け、風乾、パッキングを各家庭で行います。

グアンチャーレが終わった後は生ハム原木の仕込です。
今回仕込む生ハム原木は7本(下写真)。



塩漬けだけをやりに行って、後は一切を工房に預けて作って貰うやり方ではなく、我々のやり方は各家庭で各々が自分で管理して原木生ハムを作るやり方。
ハードルが高そうだけれど、失敗はまだ1本も発生していません。
原木生ハム製作の理想的な環境を家庭に実現することは、大抵の場合出来ない相談ですから、作り方を各家庭に合わせるのです。
それぞれ異なる各家庭で用意できる環境の中で原木生ハム作りを可能にするためには、各工程の理想的な数値データを覚えるのではなく、各工程の意味を正しく理解することが大事なのです。
昨年レジメ(原木生ハムの作り方詳細資料)をお渡ししなかった方にレジメを配り、一通り各工程のポイントを説明しました。

我々のやり方は寛骨を取りません。
寛骨を取ると食べられる範囲が随分減ってしまって、大変歩留まりが悪いのです。
それに元々ハモンセラーノは寛骨を取りません。
寛骨は取らないけれど、仙骨は取ります(下写真)。
勿論これも必須では無いけれど、多少邪魔だし、取ったからといって寛骨のように食べられる範囲が減る訳ではありません。



血抜き後、各所への塩付け。

途中でお昼タイムとなりました。
全員料理好きの集まりですから、カイエさんの2年熟成の自家製原木(これは横浜での仕込み会で仕込んだもの)を切りながら、持ち寄った料理、又はその場で作った料理で昼食会(下写真)。



お昼が終わって生ハムへの塩摺りこみを再開(下写真)。


塩の摺りこみが終われば、仕込み会は終了。
各自家庭に持ち帰り、レジメに従って塩漬け、塩抜き、乾燥&熟成と、来年5月の山上げ&パテ付けまで上手に管理してくださいネ。
レジメにメアドが記載してあります。
疑問点や迷う点があればメールサポート致します。(^^)
当ブログのカテゴリ「自家製グアンチャーレ」、カテゴリ「生ハム」も参考にしてください。

前日の飲み会、そしてこの日の仕込会と大変楽しく過ごさせて頂きました。
ご一緒させて頂いたお友達に感謝申し上げます。
山上げで又、お会いしましょう♪

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Comments 4

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大盛

ダックさん、先日は遠いところをお越しいただきご指導ありがとうございました。

名古屋はずいぶん気温が下がってきてほっとしています。
原木ですが、次女あーちゃんに愛称「腿たん」と命名されました(笑)
美味しい生ハムになるように大切に育てていきますね。


参加された皆様の美味しい持ち寄り料理と楽しい会話であっという間に時間が過ぎてしまいましたね。

また山上げでお会いできるのを楽しみにしています。

  • 2015/12/18 (Fri) 14:23
  • REPLY
duckbill

Re: タイトルなし

> 大盛りさん
いえいえ、こちらこそ。ありがとうございました。
レクチャーの名を借りて遊びに行ったようなものですから(笑)。
前日の飲み会も、仕込会も凄く楽しかったです♪
あの日は気温が随分高かったので多少心配しましたが、氷を入れて何とか凌いで頂けたでしょうか(笑)
今の気温なら楽勝ですね。

> 原木ですが、次女あーちゃんに愛称「腿たん」と命名されました(笑)
名前が付くと、食べられなくなったりして(爆)

12/27が塩漬け終了&塩抜き開始の予定日となります。
塩抜き後の室外での乾燥は短め(2日程度、Max1Week)にして、その後比較的乾燥した空調をしない部屋があればそちらに吊るし、表面に酵母を発生させます。
酵母を沢山発生させればその後の不要なカビを抑えられたりしますよ。

山上げでお会いできるのを楽しみにしています。

  • 2015/12/18 (Fri) 17:36
  • REPLY
かず

ダックビルさんへ

今年もご指導頂いてありがとうございました。
飯田では外の気温が氷点下になってしまうので、室内で塩漬けを行っています。
この後、去年とは異なる環境でのかび付けが待っているため、違いを観察するのが今から楽しみです。

前日の料理は僕もビリヤニが一番心に残りました。
関東では、同じグループのエリックサウスでビリヤニプレートが食べられると思います。
http://www.erickcurry.jp/original4.html

  • 2015/12/20 (Sun) 22:24
  • REPLY
duckbill

Re: タイトルなし

> かず君
こちらこそ!前日は美味しい店を手配して頂いてとても良かったです。
ビリヤニ美味しかったですね~♪
バスマティライスとの相性が抜群でした。
ビリヤニは随分以前に作ったことはあるけれど、再度納得いくまでチャレンジしてみようかな(笑)。

> 飯田では外の気温が氷点下になってしまうので、室内で塩漬けを行っています。
室内でも温度が高くなければ全然OK!
塩抜き後に吊るす時だって、外に出さないで室内吊るしだけでも大丈夫です。
返って酵母が発生しやすいのでいいかも。
でも吊るし始め1日~2日程度は扇風機を当てた方がベターですね。

> この後、去年とは異なる環境でのかび付けが待っているため、違いを観察するのが今から楽しみです。
そうですね。酵母の付き方やどんなカビがどの程度付いてくるか興味深々。
山上げの時に見せてもらうのを楽しみにしています。(^^)

  • 2015/12/21 (Mon) 01:13
  • REPLY