名古屋で仕込んだグアンチャーレの完成
名古屋でのグアンチャーレ用肉は、カシラ肉として1頭単位で切り出された形での入手となります。
従って、そこから頬肉やこめかみ肉などを切除し、グアンチャー用首肉を切り出して塩漬けしています(下写真 左:切除した頬肉&こめかみ肉、右:塩漬けしたグアンチャーレ用首肉)。
切除した頬肉やこめかみ肉は大変美味しい部位です。
これは当面使う分を除いて小分けにして冷凍保存。
塩漬け状態のグアンチャーレ用首肉はこのまま冷蔵庫で2週間程塩漬け保管し、その間、時々上下を変えてやります。
さて、名古屋での塩漬けから冷蔵庫で13日程経過した1/21日に塩漬けを完了させることにしました(下写真)。・・・1/21日
塩漬け首肉の表面を流水でしっかり洗ってから、ちょろちょろ流水で2時間半程塩抜き(下写真)。
キッチンペーパーで表面の水気をしっかり切り、表面にパストリーゼを噴霧し、アルコールが乾かないうちにハーブを塗します。
使用するハーブは毎年少しずつ違うけれど、ブラックペッパーを主体として、今年はローズマリー、クミン、マジョラムを少々。
アルコールが乾かないうちにハーブを塗す理由は、アルコールで濡れている方がハーブを塗しやすいことと、ハーブ自体の殺菌も兼ねているためです。
案外ハーブ由来の腐敗もあったりします(下写真)。
ハーブを塗し終わったら、もう1度表面にパストリーゼをし、北のベランダに吊り下げた干し網の中で風乾開始(下写真)
以降は3日毎位にひっくり返しながら乾燥させます。
勿論作業は全てPE手袋をした状態で行い、素手では一切触れません。
仕込みから35日目、乾燥開始から22日目の2/12日。
乾燥具合も十分なので、完成させることにしました。
使いやすいサイズでパッキングするため、それぞれを2分割。
断面をちょっとスライスしてみましたが、固さもいい感じに出来ています(下写真)。
表面を軽くパストリーゼ噴霧で殺菌。
パストリーゼが乾かないうちに真空パッキング。
塩漬け&風乾で元々水分活性が低く、雑菌は繁殖し難い状態になっています。
特に風乾で晒されていた表面はさらに水分活性が低い障壁となって、付着した雑菌が容易に繁殖出来ない上、 パストリーゼが乾かないうちにパッキングすることで、その付着した雑菌まで、袋内でゆっくりと完全殺菌されることになります(下写真)。
発色も中々(下写真)。
このまま熟成させると、内部の発色はさらに良くなる筈。
今回は酸化防止のエージレスも同封しています(下写真)。
んん・・・、こうして見ると、今回はちょっとハーブを奮発し過ぎたかな(笑)
グアンチャーレに使用する首肉の脂の融点は、ベーコンやパンチェッタに使用する三枚肉の脂よりずっと低いのです。
そのため舌で脂が溶けて、ベーコンやパンチェッタにはない脂の甘さ、旨さを出します。
私のグアンチャーレの作り方&パッキングの仕方は長期冷蔵保存が出来るやり方。
もうグアンチャーレとして使えるけれど、長期保存することで熟成し、元々低い脂の融点がさらに下がり、脂はラルド化していきます。
つまり、超美味しくなるってことですナ♪
この作り方のグアンチャーレは、既に何度も長期保存の実績があります。
6ヶ月保存
1年保存
2年と9ヶ月保存
あまり低温では熟成も進みません。
今回のグアンチャーレも室温が低いここ1~1.5ケ月はこのまま常温で保管し、その後冷蔵庫で長期保存しながらゆっくり消費します。
注)市販の輸入グアンチャーレは長期保存できる訳ではありませんので、賞味期限を順守してくださいネ。
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