続50・野のキノコ
時々は山菜も加わります。
勿論まだ知識不足ですから、推定できなかったり、推定間違いだったりすることも多い筈です。
掲載したキノコや山菜のそんなケースで、正しい名前をお判りの方がおられましたら、ぜひにも教えて頂けると大変嬉しいのです。・・・宜しくお願いいたしますm(_ _)m
なお、この記事で食べられる、又は食べたと掲載したキノコや山菜の安全を保障するものではありません。
特にキノコは食菌と知られていても、人によっては中毒を起こしたりすることもあります。
野のキノコや山菜を食べて楽しむのはあくまで自己責任でお願いいたします。
※全ての写真は、クリックすればより大きなサイズでご覧になれます。
この日は八王子市の某都立公園で行われた、東京きのこ同好会の「梅雨期のきのこ観察会」に参加。・・・7/1日
生憎の雨ですが、この同好会のきのこ観察会は、台風でも直撃しなければ大抵の雨でも決行です(笑)。
この日も、雨をついて25名もの参加となりました。
この観察会の担当幹事さん、会長の挨拶、注意事項などの説明の後、各コースに分かれて観察の開始です。
※観察会は地権者、又は管理人さんに事前に許可を取って行われています。
すぐに見つかったのはウラベニガサ(下写真左:傘表、右:傘裏)。
一応可食だけれど、以前食べた限りではあまり美味しくなかったかな。
ウラベニガサ科ウラベニガサ属ウラベニガサ(裏紅傘)
学名:Pluteus cervinus (Schaeff.) P. Kumm. 1871(プルテウス・ケルウィヌス)
属名Pluteusは保護フェンスやシールドを意味するラテン語からきています。
種小名cervinusはラテン語で、「(鹿の様な)褐色」の意味。
同じ個所にキクラゲ(食菌)もありました(下写真)。
キクラゲ科キクラゲ属キクラゲ(木耳)
学名:Auricularia auricula-judae (Bull.) Quél. (1886)(アウリクラリア・アウリクラ-ユダエ)
属名Auriculariaは、auricula「耳」から。
種小名auricula-judae は「ユダ(又はユダヤ人)の耳」の意味。
こちらはシロキクラゲ(食菌)(下写真)。
シロキクラゲ科シロキクラゲ属シロキクラゲ(白木耳)
学名:Tremella fuciformis Berk. 1856 (トレメッラ・フキフォルミス)
属名Tremellaはラテン語で、tremulus(震える)+ -ella(形容詞を作る接尾語)。
種小名fuciformisの由来は、現時点では不明。
目立たないけれど、その辺の落ちている小枝を探すと大抵見つかるヌルデタケ(不食)(下写真)。
カンゾウタケ科ヌルデタケ属ヌルデタケ(白膠木茸)
学名:Porodisculus pendulus (Fr.) Murrill (1907)(ポロディスクルス・ペンドゥルス)
属名PorodisculusはPorodiscusの愛称で、ギリシャ語で「気孔、細孔のある輪」。
種小名pendulusはラテン語で「下垂した」の意味で、実際少し下方を向きます
ヒラタケ(食菌)もありました(下写真左:傘表、右:傘裏)。
ヒラタケ科ヒラタケ属ヒラタケ(平茸)
学名:Pleurotus ostreatus (Jacq.) P. Kumm.(プレウロトゥス・オストレアトゥス)
属名Pleurotusは、ギリシャ語のπλευρή(pleurē),側+oτός (ōtos), οûς (ous),耳の属格に由来して、"側耳"の意味。
種小名ostreatusはラテン語のostrea(=牡蠣)からで、傘の牡蠣の外殻への類似性に由来。
一見、イヌセンボンタケかと思ったけれど、生え方も少しまばらで、シロホウライタケ(不食)だったようです(下写真)。
ツキヨタケ科シロホウライタケ属シロホウライタケ(白蓬莱茸)
学名:Marasmiellus candidus (Fr.) Singer 1948 (マラスミエッルス・カンディドゥス)
属名Marasmiellusは、Marasmius(ホウライタケ属)+ellus(小さいを表す接尾語)の意味。
種小名candidusはラテン語で、「純白色の」の意味。
そして、オリーブサカズキタケ(食毒不明)。このキノコは見つけるとちょっと嬉しくなります(下写真)。
ホウライタケ科ゲッロネマ属オリーブサカズキタケ(橄欖盃茸)
学名:Gerronema nemorale Har. Takah. 2000 (ゲッロネマ・ネモラレ)
種小名nemoraleはラテン語で、「森に生じる」の意味。
ヒロハウスズミチチタケ(不食)はあちこちに随分発生していました(下写真左:傘表、右:傘裏)。
ベニタケ科カラハツタケ属ヒロハウスズミチチタケ(疎襞淡墨乳茸)
学名:Lactarius subplinthogalus Coker 1918 (ラクタリウス・スブプリントガルス)
属名Lactariusは「乳液のある」の意味。
種小名subplinthogalus は、sub-(~に似ている)+plinthogalus(Lactarius subg. Plinthogalus、又はLactarius plinthogalus )の意味。
これはアシナガタケ(食毒不明)でしょうか(下写真左:傘表、右:傘裏)。
クヌギタケ科クヌギタケ属アシナガタケ(足長茸)
学名:Mycena polygramma (Bull.) Gray 1821 (ミケナ・ポリグランマ)
属名Mycenaは「キノコ」を意味する古代ギリシャ語のμύκηςから来ています。
種小名polygrammaは、「多い」を意味するギリシャ語のπολυς 、そして「足」を意味するγραμμαに由来します。
食菌のキツネタケ、でもアンモニア菌なので大抵の人は食べない・・かな(下写真)
ヒドナンギウム科キツネタケ属キツネタケ(狐茸)
学名:Laccaria laccata (Scop.) Cooke 1884 (ラッカリア・ラッカタ)
属名Laccariaはラッカー(光るペイント)と訳される。
種小名laccataは「ラッカーで塗られた」の意味
オオホウライタケ(不食)もあちこちに発生(下写真左:傘表、右:傘裏)。
ホウライタケ科ホウライタケ属オオホウライタケ(大蓬莱茸)
学名:Marasmius maximus Hongo 1962 (マラスミウス・マキシムス)
属名Marasmiusは、「乾燥する」の意味のギリシャ語のmarasmosから来ています。
種小名maximusはラテン語で「最大の、最高の」の意味。
幼菌の時は食べられるホコリタケ(下写真)
ハラタケ科ホコリタケ属ホコリタケ(埃茸)
学名:Lycoperdon perlatum Pers. 1796 (リコペルドン・ペルラトゥム)
属名Lycoperdonは「狼の屁」の意味。
種小名perlatumはラテン語で、「広く拡散する」の意味
キノコ自体は食べられないけれど、出しは良く出るというキアシグロタケ(下写真左:傘表、右:傘裏)。
タマチョレイタケ科タマチョレイタケ属キアシグロタケ(黄足黒茸)
学名:Polyporus varius (Pers.) Fr. 1821 (ポリポルス・ウァリウス)
属名Polyporusはラテン語で、Poly(多数の)+porus(孔、細孔)の意味。
種小名variusはラテン語で、「種々の」の意味
どこでも見かけるニガクリタケ(猛毒)ですが、今年は中々見られず、この日も最後にやっと見つけました(下写真)。
モエギタケ科ニガクリタケ属ニガクリタケ(苦栗茸)
学名:Hypholoma fasciculare (Huds.) P. Kumm. 1871(ヒフォロマ・ファスキクラエ)
属名Hypholomaは「糸のあるキノコ」の意味。
種小名fasciculareはラテン語で「束正の」の意味。
※殆どの資料や信頼性のあるサイトではどれもモエギタケ科(Strophariaceae)となっているが、Index Fungorumのみはヒメノガステル科(Hymenogastraceae)となっています。
同定会の会場に戻り、各自昼食を取った後、採取してきたキノコの同定会。
同定の後、H先生、M先生から各キノコに対する詳細な説明がありました。
いつものように、この日見たキノコを確認できる範囲でメモしておきます(アイウエオ順)。
アセタケの仲間、アミスギタケ、アワタケ、イッポンシメジの仲間、イメコナカブリツルタケ、 イロガワリ、ウコンハツ、ウラベニガサ、オオホウライタケ、オチバタケの仲間、 オリーブサカズキタケ、カサヒダタケ、キアシグロタケ、キクラゲ、キショウゲンジ、 キチャハツ、キツネタケ、クロアザアワタケ、シロソーメンタケ、シロハツ、シロホウライタケ、 シロホウライタケ、スジウチワタケモドキ、タマゴテングタケモドキ、ダイダイガサ、 チャヒラタケ、ツチナメコの仲間、ナヨヨタケの仲間、ニガイグチ、ニガクリタケ、 ヌルデタケ、ハグロチャツムタケ、ヒイロタケ、ヒナアンズタケ、ヒラタケ、ヒロハウスズミチチタケ、 ヒロヒダタケ、ベニヒダタケ、ホコリタケ、ミドリスギタケ、ムジナタケ、モリノカレバタケ、 ワカフサタケの仲間
この日は週末の散策日。・・・7/2日
暑い日だったのできつい山は止めて、特大かき氷目当てで小仏城山に行き、小仏峠、高尾山経由で、帰りに高尾山トリックアート美術館に寄ることにしたのです(この記事)。
第一の目当てはかき氷だけれど、前日の梅雨時のきのこ観察会では雨が降ったものだから、キノコも多少は期待だったのです。
沢を渡って登り始めてすぐシロキクラゲ(食菌)を発見(下写真)。
しかし、雨後のシロキクラゲは本当に綺麗♪
幸先がいいと思ったら、その後は全く見当たらず。
やっと見つけたのはザラエノハラタケ(毒菌)(下写真左:傘表、右:傘裏)。
ハラタケ科ハラタケ属ザラエノハラタケ(粗柄原茸)
学名:Agaricus subrutilescens (Kauffman) Hotson & D.E. Stuntz 1938 (アガリクス・スブルティレスケンス)
属名Agaricusは、Sarmatia の地名 Agaria より。
種小名subrutilescensは、sub-(~に似た)+rutilescens(Agaricus rutilescens Peck (1904))の意味。
そして、マツオウジ(可食、食注意)のみでした(下写真左:傘表、右:傘裏)。
キカイガラタケ科マツオウジ属マツオウジ(松旺子)
学名:Neolentinus lepideus (Fr.) Redhead & Ginns 1985(ネオレンティヌス・レピデゥス)
属名Neolentinusは、Neo(新しい)+lentinus(Lentinus属)
種小名lepideusはラテン語で「鱗片の」の意味。
マツオオウジにはツバ有タイプとツバ無しタイプの2種類があるけれど、これはツバ無しタイプ。
新分類でハラタケ目ヒラタケ科からキカイガラタケ目キカイガラタケ科に移されたけれど、しかし、キカイガラタケ科って・・・外観的には、何だか違和感有りまくりです(笑)。
・・・そして帰り道。
最寄りの駅から自宅への途中で、ツルタケ(可食、食注意)を発見(下写真左:傘表、右:傘裏)。
テングタケ科テングタケ属ツルタケ(鶴茸)
学名:Amanita vaginata (Bull.) Lam.1783 (アマニタ・ウァギナタ)
属名Amanitaはトルコ南部のキリキアにあるAmanon山から。
種小名vaginata は「鞘のある」という意味で、鞘状のツボにつつまれていることからきているのでしょうか。
傍に不明のキノコも(下写真左:傘表、右:傘裏)。
ヒメアジロガサモドキ(毒)のようにも見えますが、それにしては少し柄が太いかな?
小仏城山~高尾山では、思ったよりキノコの発生はなかったけれど、平地はどうだろう・・と、翌日に、自宅近くのマイスポットをチェックしてみました。・・・7/3日
傘表でヤマドリタケモドキかなとおもったけれど、傘裏と柄を見たらニガイグチの仲間(Tylopilus sp.)です(下写真左:傘表、右:傘裏)。
ヤマドリタケモドキ(食菌)もやっと出ていました(下写真左:傘表、右:傘裏)。
でも採取するにはちょっとババ状態。
イグチ科ヤマドリタケ属ヤマドリタケモドキ(山鳥茸擬)
学名:Boletus reticulatus Schaeff. (1774)(ボレトゥス・レティクラトゥス)
属名Boletusは、ラテン語のbōlētus(キノコ)から。
種小名reticulatus は「網目状の(柄の)」という意味。
毒菌のウスキテングタケが発生していました(下写真)。
テングタケ科テングタケ属ウスキテングタケ(薄黄天狗茸)
学名:Amanita orientigemmata Zhu L. Yang & Yoshim. Doi 1999(アマニタ・オリエンティゲンマタ)
種小名orientigemmataはorienti(東洋産の)+gemmata(Amanita gemmata)の意味。
従来は、欧米のAmanita gemmata (Fr.) Bertill. 1866(アマニタ・ゲンマタ) と同一種とされていたのですが、1999年に独立種としてAmanita orientigemmataと命名されました。
黄色の乳液がでていますから、キチチタケ(不食)でしょう(下写真)。
ベニタケ科カラハツタケ属キチチタケ(黄乳茸)
学名:Lactarius chrysorrheus Fr. (1838)(ラクタリウス・クリソッルヘウス)
種小名chrysorrheusは古代ギリシャ語の、chryso- (金色)+ rheos(流れ)から、「金色の乳の流出」の意味。
従来はRussula(ベニタケ属)とLactarius(チチタケ属)であったベニタケ科も、最近のDNA解析の結果、Russula(ベニタケ属)、Lactarius(カラハツタケ属)、Lactifluus(チチタケ属)、そして Multifurca(ムルティフルカ属)に分けられています。
こちらはテングタケ(毒菌)(下写真)
テングタケ科テングタケ属テングタケ(天狗茸)
学名:Amanita pantherina (DC.) Krombh. 1846 (アマニタ・パンテリナ)
種小名pantherinaは「ヒョウ(豹)のような斑点模様のある」の意味。
食菌のスミゾメヤマイグチ(下写真)
イグチ科ヤマイグチ属スミゾメヤマイグチ(墨染山猪口)
Leccinum pseudoscabrum (Kallenb.) Šutara 1989.(レッキヌム・プセウドスカブルム)
属名Leccinumは、「Leccino(オリーブの品種)のようにザラザラした茎の」の意味。
種小名pseudoscabrumは、pseudo(偽の)+scabrum(Leccinum cabrum:ヤマイグチ)の意味。
綺麗なヤマドリタケモドキ(食菌)が1本だけ(下写真)。
これでも柄は虫食いでブカブカでした。
発生が遅れた分、待ちかねた虫も一気につくのでしょうか(笑)。
こちらは食菌のアワタケ(下写真)。
イグチ科ヤマドリタケ属アワタケ(粟茸)
学名:Boletus subtomentosus L. 1753.(ボレトゥス・スプトメントスス)
種小名subtomentosusはラテン語で、sub(やや)+tomentosus(ビロード毛のある、密綿毛のある)の意味。
アワタケ属(Xerocomus:クセロコムス)から移属となりました。
食中毒例の多い毒菌のクサウラベニタケ(下写真左:傘表、右:傘裏)
イッポンシメジ科イッポンシメジ属クサウラベニタケ(臭裏紅茸)
Entoloma rhodopolium (Fr.) P. Kumm. (1871).(エントロマ・ロドポリウム)
属名Entolomaは、ento-(内の)+ loma(房、縁)の意味。
種小名 rhodopoliumは「淡紅色の、灰バラ色の」の意味。
NETではクサウラベニタケの学名をEntoloma rhodopolium (Fr.) P. Kumm. f. rhodopolium.と記述しているサイトもあるけれど、Index Fungorumでは、Entoloma rhodopolium (Fr.) P. Kumm. f. rhodopolium.はEntoloma rhodopolium (Fr.) P. Kumm.のシノニムとされているようです。
深夜の内にサツと来て猛スピードでサッと去って行った台風二号。
取り合えず雨だけは降ったので、キノコが発生しているかとチェックに行きました。・・・7/5日
ちょっと乾き気味だけれど、状態の良いカワリハツ(食菌)がありました(下写真)。
ベニタケ科ベニタケ属カワリハツ(変初)
学名:Russula cyanoxantha (Schaeff.) Fr. (1863).(ルッスラ・キアノクサンタ)
属名:Russulaは、russus [あずき色] + -ula(形容詞を作る接尾語)。
種小名cyanoxantha はラテン語で、cyano(青緑)+xantha(黄色)の意味。
前述した食菌のアワタケ(下写真左:傘表、右:傘裏)。
食菌のヒナアンズタケ。
ヒダに脈連絡が無いので、ヒナアンズタケとしていいのだと思います。(下写真左:傘表、右:傘裏)
アンズタケ科アンズタケ属ヒナアンズタケ(雛杏子茸)
学名:Cantharellus minor Peck 1872.(カンタレッルス・ミノル)
属名Cantharellusは、kantharos(盃)+ -ellus(形容詞を作る接尾語)から。
種小名minorはラテン語で、「より小さい」の意味
前述のウスキテングタケが群生していました(下写真)。
毒菌、猛毒菌が多数あるテングタケ属では、稀な食菌のタマゴタケ(下写真左:傘表、右:傘裏)
テングタケ科テングタケ属タマゴタケ(卵茸)
学名:Amanita caesareoides Lj.N. Vassiljeva (1950)(アマニタ・カエサレオイデス)
種小名caesareoides は、caesare(Amanita caesarea:西洋タマゴタケ)+-oides(~に似た)の意味。
以前はインドやネパールなどの方に分布するAmanita hemibapha (Berk. & Broome) Sacc. (1887)とされていたのですが、DNA解析の結果、中国やロシアに分布するAmanita caesareoidesであることが判明し、変更されました。
こちらはアメリカウラベニイロガワリ。
見かけは毒々しいけれど、かなり美味しい食菌です(下写真左:傘表、右:傘裏)。
イグチ科ヤマドリタケ属アメリカウラベニイロガワリ(亜米利加裏紅色変)
学名:Boletus subvelutipes Peck (1889)(ボレトゥス・スブウェルティペス)
種小名subvelutipes はラテン語でsub(やや)+veluti-(ビロード状の)+pes(柄)。
Peck氏自身が、これをビロードのような茎のあるイグチと呼んだという記述もあり、種小名がビロードのような柄からきているのは確かなようです。
やっと出てきたヤマドリタケモドキ(下写真2枚)
この日は、久しぶりにキノコを収穫してきました。
下写真左上から時計回りに、カワリハツ、ヤマドリタケモドキ、アメリカウラベニイロガワリ、タマゴタケ、そしてイロガワリが1個だけ(下写真)。
少しまとめて数が採れたように見えるヤマドリタケモドキだけれど、大きめのものは少しババ気味だし、小さくて形の良さそうに見えるものでも柄はもう虫食いでブカブカ。
しょうがないので、良い所だけを切り取って、自作ディハイドレーターで乾燥しました。
出来上がった国産ドライポルチーニは42.9g(下写真)。
一方、アメリカウラベニイロガワリは虫食いもなく、いい状態。
とは言え、念のために水に漬けて虫出し。
水に漬けただけで、水は真っ青になって(下写真)・・・これを見たら誰でも食べるのを躊躇すると思う(笑)。
断面も割いた直後0.5秒位は綺麗な黄色だけれど、瞬時に青く変色して(下写真)・・・これを見たら普通の人は、やっぱり食べるのを躊躇する筈(笑)。
漬けた水はこんなに真っ青(下写真)。
案の定、虫はいませんでした。
でもね、鍋にいれて加熱するに従い、この青色はスーッと消えて、毒々しかった傘の色も美味しそうな焦げ茶色にかわり、断面色も綺麗な黄色に戻ります。
湯で茹でたアメリカウラベニイロガワリを、熱々のままスライスして、八方だし、味醂、醤油、酒を煮きった汁に浸します。
熱々のスライスを、より温度の低い汁につけることで、ソーレ効果(Soret effect、正しくはルードヴィッヒ・ソーレ効果:Ludwig-Soret effect)で漬け汁が速やかにキノコに滲み入ります。
スライス面はこんなに綺麗な黄色に戻っています。(下写真)
このキノコ、他のイグチ類と異なり、コリコリ、シャキシャキ食感でなかなか美味しいのです。
写真は撮らなかったけれど、カワリハツは普通にうどんで食べました。
ベニタケ属のキノコは辛味があったり、身がボソボソだったりして食べるのには値しないのが多いけれど、カワリハツは出しも良く出るし、身も辛さは全くなく、ボソボソもせず、普通に美味しいキノコです。
やっと出てきたと思ったキノコですが、その後、雨が降らず、すっかり姿を消してしまいました。
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