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続27・賄いパスタ7種

私が家で作る昼食を、私は「賄い」と言っているのですが、そんな賄いで作ったものの中で、これまで掲載機会がなかった、それもパスタだけを7つ集めるシリーズです。(先回は続26・賄いパスタ7種)。
賄いですから、冷蔵庫内の残り物や、在庫食材などで作るのがルールです。
いつもの通り、パスタ名には怪しげなイタリア語名も付けていますが、添削大歓迎です(笑)。

※特に記載がなければ、使用しているパスタ量は、乾燥重量で、ロングパスタが1人当たり100g、ショートパスタが1人当たり60gです。
※全ての写真は、写真上で左クリックすることで、大きなサイズで見ることができます。



グアンチャーレを作る首肉の脂は背脂やバラ肉脂と比べると、ずっと融点が低いのです。
それがベーコンやパンチェッタと違って、グアンチャーレ特有の甘さ、コクを生んでいるのですが、その首肉を使ってベーコンに仕立てたら、又一味違う素晴らしいベーコンになるに違いないと思い作ってみたのです(この記事)。
出来上がったベーコンにグアンチャーレ・ベーコン(Guanciale Bacon)と名前を付けました。
塩漬け生熟成で作る所謂グアンチャーレとは違い、加熱燻煙したベーコンだけれど、元々グアンチャーレは部位名なのですから、そのグアンチャーレと呼ばれる部位で作ったベーコンをグアンチャーレ・ベーコン(和名なら首肉ベーコンとでも呼ぶかな)と称するのは至極妥当の筈。
早速、その出来上がったグアンチャーレ・ベーコンの実力を、賄いパスタで見てみました。
勿論、余計なものは入れず、ベーコンと、ニンニクと唐辛子だけ

[ グアンチャーレ・ベーコンのパスタ ]
Spaghetti con il 'Guanciale Bacon'.
スパゲッティ ・コン・イル・グアンチャーレ・ベーコン

  • パスタ(この日はΦ1.9mmスパゲッティ)は1%の茹で塩で茹でる。
  • ソース鍋にE.X.オリーブオイル、微塵切りしたニンニク、刻んだ唐辛子、自家製グアンチャーレ・ベーコンを入れ、ベーコンの脂、ニンニクの香りをオイルに移す。ニンニクは焦がさない。
  • パスタの茹で上がり3分前に、ソース鍋にアンチョビー魚醤を加え(小さじ1/1人当り)、中火でオイルの中でふつふつ状態で魚醤臭さを飛ばし旨みだけを残す。
  • 魚醤臭さが飛んだら(パスタの茹で上がり2分前位の筈)、ソース鍋にパスタの茹で湯、(大匙4杯/一人当たり)を加え、塩コショウで味を整える(アンチョビー魚醤を使っているので多分塩は不要の筈)。 ここではまだ乳化はさせない。
  • 茹で上がったパスタを湯きりしてソース鍋に投入し、強火で加熱しながら数十秒一気にかき混ぜ、乳化させてパスタと絡めると同時に、余分な水分を飛ばす。
  • 器に盛り、刻んだ香り葉(この日はイタリアンパセリ)を散らし、黒胡椒を粗く挽きかけて完成(下写真)。



脂はサラリとして甘く、バラ肉ベーコンより数段美味しいです。



熟成自家製グアンチャーレから油を採って、この油で作るオイルパスタの甘さと香りがどうにも尾を引いて、時々食べたくなるのです。
油を取った後のカリカリになったグアンチャーレを刻んで、モッリーカ(mollica)代わりにトッピングします。

[ グアンチャーレの油を使うペペロンチーノ ]
Spaghetti all'aglio,olio di guanciale e peperoncino.
スパゲッティ・アッラーリオ・オーリーオ・ディ・グアンチャーレ・エ・ペペロンチーノ

レシピはこちら





本来ならキノコが姿を消す酷暑期なのですが、異常気象の所為か夏キノコの発生開始が大幅に遅れ、発生始めたのは8月になってから。
発生が遅れた所為か、8月も下旬に差しかかるこの時期でもまだまだキノコが発生しているようで、近所のMyきのこスポットをチェックしてきました。
食べられるキノコを採取してきた中から(この記事)、アンズタケとアカヤマドリを使ってクリーム仕立ての賄いパスタにしたのです。
クリームの黄色の色はアンズタケではなく、アカヤマドリから出ます。
アカヤマドリの成菌は加熱するとトロトロになって、私は余り好きではないのですが、ここで使ったのは幼菌のアカヤマドリ。
幼菌のアカヤマドリはコリコリしてかなり美味です。
このアカヤマドリの名前(種小名) extremiorientalisは「極東の」の意味で、実際日本を含めた極東アジアにしか分布していないため、イタリアには無いキノコになります。

[ アンズタケとアカヤマドリのクリームパスタ ]
Spaghetti con funghi gallinaccio e funghi Rugiboletus extremiorientalis,alla crema di latte.
スパゲッティ・コン・フンギ・ガッリナッチョ・エ・フンギ・ルギボレトゥス・エクストレミオリエンタリス、アッラ・クレマ・デ・ラッテ

  • アンズタケ、アカヤマドリは石突をナイフでそぎ落とし、流水でさっと洗って汚れを取り、すぐキッチンペーパーで水気を切る。
    アカヤマドリは2、3mm厚のスライス、大きなアンズタケは2つ割り程度、小さなアンズタケはそのまま。
  • パスタ(この日はΦ1.9mmスパゲッティ)は1%の茹で塩で茹でる。
  • ソース鍋にE.X.オリーブオイル、微塵切りしたニンニク、刻んだ唐辛子、自家製グアンチャーレ・ベーコンを入れ、ベーコンの脂、ニンニクの香りをオイルに移す。ニンニクは焦がさない。
  • ソース鍋にアカヤマドリ、アンズタケを入れて1分程強火で炒めた後火を止め、生クリーム、下ろしたパルミジャーノ・レッジャーノを加えて混ぜ、塩。胡椒で味を調える。
  • 茹で上がったたパスタを湯切りしてソース鍋に加えてクリームソースと和える。
  • 皿に盛り、酢漬けケッパーをトッピングし、黒胡椒を粗く挽きかけて完成(下写真)。






遠出をして野のキノコを採取してきました。
採ってきたのはショウゲンジをそこそこと、オオカシワギタケをちょっとだけ。
それを使いパスタに仕立てました。
本当は抜群に美味しいオオカシワギタケだけで作りたいところだけれど、少ししかないのでほとんどはショウゲンジ。
調理直前に流水でさっと汚れを落とし、すぐキッチンペーパーで水気を取り、適当なサイズに割いて使います(下写真)。

※野のキノコは水に漬けて洗えるもの、水に漬けるとブヨブヨになってしまうもの、ブヨブヨにはならないけれど味が落ちてしまうものなど色々な種類があって、美味しく食べるには、洗い方も野のキノコによって異なります。



[ 野のキノコ(ショウゲンジ、オオカシワギタケ)のパスタ ]
Spaghetti con i funghi selvatici(Cortinarius caperatus, Cortinarius saginus).
スパゲッティ・コン・イ・フンギ・セルヴァーティチ(コルティナリウス・カペラトゥス、コルティナリウス・サギヌス)

  • パスタ(この日はΦ1.9mmスパゲッティ)は1%の茹で塩で茹でる。
  • ソース鍋にE.X.オリーブオイル、スライスしたニンニク、刻んだ唐辛子を加え加熱し、ニンニクの香りを油に移す。 ニンニクは焦がさない。
  • パスタの茹で上がり3分前に、ソース鍋にアンチョビー魚醤を加え(小さじ1/1人当り)、中火でオイルの中でふつふつ状態で魚醤臭さを飛ばし旨みだけを残す。
  • 魚醤臭さが飛んだら(パスタの茹で上がり2分前位の筈)、ソース鍋にパスタの茹で湯、(大匙5杯/一人当たり)を加え、適当なサイズに割いておいたキノコ(ショウゲンジ、オオカシワギタケ)を入れて火を通す。
  • 茹で上がったパスタを湯きりしてソース鍋に投入し、加熱しながら、数十秒、一気にかき混ぜて余分な水分を飛ばし、乳化させてパスタと絡め、塩・胡椒で味を調える。
    茹で時間はこの分少なくする。
  • 器に盛り、下ろしたパルミジャーノ・レッジャーノをかけて、黒コショウを粗く挽きかけて完成(下写真)。
    ※香り葉があれば刻んで散したかったけれど、無いので省略。






先週(↑)に続き、少し遠出をして野のキノコを採取してきました。
そのキノコの一部を使って又、賄いパスタに仕立てることにしたのです。
使ったのは、ハナビラタケとショウゲンジです(下写真)。



[ 野のキノコ(ハナビラタケ、ショウゲンジ)のパスタ ]
Spaghetti con i funghi selvatici(Sparassis crispa, Cortinarius caperatus).
スパゲッティ・コン・イ・フンギ・セルヴァーティチ(スパラッシス・クリスパ、コルティナリウス・カペラトゥス)

  • ショウゲンジは調理直前に流水でさっと汚れを落とし、すぐキッチンペーパーで水気を取り、適当なサイズに割きます。
    ハナビラタケは水に漬けても大丈夫。
    水の中で綺麗に洗い、キッチンペーパーで水気を取り、適当なサイズに千切り分けます。

  • 以降の工程は↑の「 野のキノコ(ショウゲンジ、オオカシワギタケ)のパスタ」と同じです(下写真)。






Miyakoさんから頂いて北のベランダのプランターに伏せこんでいた自作原木舞茸が、伏せ込みから1年と4ヶ月、やっと発生してくれたのです(この記事)。
原木舞茸なので、天然舞茸物に限りなく近く、スーパー等に出回る菌床舞茸と比べたら、肉厚で香りも高い!
天婦羅やお吸い物にもしたのですが、パスタで食べないって手は無いゾ。
ということで、パスタで原木舞茸の実力を見てみました。
問題は作ったパスタのイタリア語名。
菌床物と区別して原木マイタケをイタリア語でどう呼ぶのか判らなかったので、ただのマイタケで、済ませてしましたナ。(^^;ゞ

[ 豚肉とキャベツと自家製原木マイタケのパスタ ]
Spaghetti con maiale,cavolo e funghi Grifola frondosa.
スパゲッティ・コン・マヤーレ・カーヴォロ・エ・フンギ・グリフォラ・フロンドーサ

  • マイタケはさっと流水で洗ってからキッチンペーパーで水気を切り、手で小いさく解す。
    キャベツは太い葉柄と葉を切り分け、太い葉柄は1cm幅に刻み、葉は4~5cm幅くらいに手で千切る。
  • パスタ(この日はΦ1.9mmスパゲッティ)は1%の茹で塩で茹でる。
  • ソース鍋にE.X.オリーブオイル、刻んだ唐辛子(この日は自家産のカイエンペッパー)、小間に切った豚肉を入れ、肉に火を通す。
  • 微塵切りしたニンニクをソース鍋に加え、ニンニクの香りを油に移す。ニンニクは焦がさない。
  • パスタの茹で上がりの2分前に、ソース鍋にパスタの茹で汁(大さじ5杯程度/1人当たり)、マイタケを加えて炒め、塩コショウで味を整える。
  • パスタの茹で上がり2分前にキャベツの太い葉柄の部分、1分前に葉の部分をパスタ鍋に投入し、パスタと一緒に茹でる。
  • 茹で上がったパスタをキャベツごと湯きりしてソース鍋に投入し、加熱しながら、数十秒、一気にかき混ぜて余分な水分を飛ばし、乳化させてパスタと絡める。
  • 器に盛り、特に香りの高いE.X.オリーブオイルをたらりとかけ、下したパルミジャーノ・レッジャーノ、細かく刻んだ香り葉(この日はクレッソン)を散らし、Mix胡椒を荒く挽きかけて完成(下写真)。



肉厚の原木マイタケ、さすが存在感があります♪



我が家には自家製の乾物が色々と常備在庫しています。
中でもキノコ類は色々な野生のキノコだけじゃなく、八百屋キノコまで乾燥させていて、20種は超えている筈。
この日は久しぶりで、この干しキノコをたっぷり使ったパスタを食べようかなという気になったものだから、賄いパスタで作ってみたのです。
使った干しキノコは、タマゴタケ(funghi ovuli)、ポルチーニ(funghi porcini)、アミガサタケ(funghi spugnola)、マイタケ(funghi Grifola frondosa)、ヒラタケ(funghi Pleurotus ostreatus)、ブナシメジ(funghi Hypsizygus tessellatus)、エノキタケ(funghi Flammulina velutipes)、そしてキノコではないけれど、旨みの強化にこれも自家製ドライトマト(下写真)。
これを2人前に使うのだけれど、乾燥前の量なら多分4、5人分くらいの量になる・・・かな。



[ 色々なドライキノコのラグーキタッラ ]
Chitarra col ragù di vari funghi asciutti.
キタッラ・コル・ラグー・デ・ヴァリ・フンギ・アシュッティ

干しキノコ(ドライトマトを含む)はボウルに入れ、ヒタヒタの熱湯を注ぎラップして、30分位おいて戻す。
  • FPに戻したドライキノコ(ドライトマトを含む)、皮を剥いたイタリアントマト中(この日は80gの完熟コストルート・ジェノベーゼ)を入れ細かくする(ペーストになるまで細かくはしない)。
  • パスタ(この日はキタッラ)は1%の茹で塩で茹でる。
  • ソース鍋にE.X.オリーブオイル、微塵切りしたニンニク、刻んだ唐辛子を入れて加熱し、香りをオイルに移す。 ニンニクは焦がさない。
  • ソース鍋に細微塵したタマネギを加え、しんなりするまで炒める。
  • ソース鍋にFPで細かくしたドライキノコ他、キノコの戻し汁を加え、煮込み、塩、胡椒で味を調える。
    汁気が不足の場合はパスタの茹で汁を必要に応じ加える。
  • パスタが茹で上がったら(ソース鍋で30秒煮込む分早めに)、湯切りしてソース鍋に入れてかき混ぜ、30秒程加熱してソースを吸わせる。
  • 火を止め、ソース鍋に下したパルミジャーノレッジャーノを振り入れ、手早く和える。
  • 皿に盛り、酢漬けケッパーをトッピング、特に香りの高いE.X.オリーブオイルをたらりとかけ、下したパルミジャーノレッジャーノを振りかけ、ミックスペッパーを粗く挽きかけて完成(下写真)。
    ※香り葉があれば刻んで散したかったけれど、無いので省略。



これだけの量の色々な乾燥キノコを使ったラグー、物凄い旨みです♪

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Comments 4

There are no comments yet.
akkyan

グアンチャーレ・ベーコンのパスタ下さ~い。(^O^)/
最初の印象が強かったので本日はシンプルに。。。

「なにも足さない、なにも引かない。ありのまま、そのまま。」
そんなCMが昔ありましたね~。f(^^;)

いや~ホントに美味しそう。。。d(^Q^)Y

kasugai90

パスタ、私も好きです。
今の時期は、キノコを使った物がいいですよね~

ポチ、っと!

duckbill

Re: タイトルなし

> akkyanさん
毎度~、グアンチャーレ・ベーコンのパスタ一丁!
これはなんて言っても素材(グアンチャーレ・ベーコン)がいいので、シンプルで十分に美味しかったです♪

  • 2017/11/06 (Mon) 00:53
  • REPLY
duckbill

Re: タイトルなし

> kasugai90さん
秋ですから、パスタもキノコ、特に野生のキノコのが美味しいですね♪
ポチ、ありがとうございました。

  • 2017/11/06 (Mon) 00:56
  • REPLY