自宅熟成中のクラテッロ&生ハム原木の状況
久しぶりの自家製生ハム記事になります。
これまでは暑いこの季節は、夏でも涼しいわらびさんの白樺湖山荘に吊るしているのですが、今年から一部を高温、高湿の東京で熟成させるテストを行っています。
常時空調させている部屋でなら、東京に限らず何処でも何の問題も無く熟成させることは簡単ですが、行っているのは一切無空調の部屋での熟成です。
高温、高湿で吊るすのですから、腐敗はしないの?と思う方は多いかも知れません。
ポイントを外さずしっかり作られた生ハムを、ポイントを外さず管理すれば、酷暑下でも腐敗をさせないで維持するのは、案外簡単です。
そして温度が高い分熟成速度もかなり早くなります。
難しいのは脂肪の質の維持で、これに関しては、後述します。
さて今年から仕込んだクラテッロ(Culatello)、フィオッコ(Fiocco)の状況から。
こちらが東京で仕込んだクラテッロ(下写真)。
そしてこちらが安城で仕込んだクラテッロ(下写真)。
霧が多いクラテッロの故郷ジベッロ村と比べ、日本の気候では乾燥が想定より早く、日本仕様として5月に、肉面にパテ付けをしました(その記事)。
そのパテ面に、通常この時期なら白いカビだけじゃなく、青いカビや黒いカビ、毛足の長い白カビなど、色々発生してくるのだけれど、今年は毛足の短い白いカビがうっすら覆って、他のカビが殆ど生えて来ません。
このカビはカマンベールの白カビとは明らかに違うけれど、パテ後にカマンベールの白カビ菌を何度か噴霧したのが影響しているのかも知れません。
この毛足の短い白カビは明らかに良質のカビで、臭いもカビっぽくなく、なかなかいい香りです。
こちらは東京仕込みと安城仕込みのフィオッコ(下写真)。
クラテッロに比べカビもあまり発生していないのは、小さい分乾燥が進み過ぎた所為かも知れません。
クラテッロと同時期にパテ付けしたけれど、乾燥が早いフィオッコはもっと早い時期にパテ付けするべきでした。
次回はそうすることにします。
こちらは今年2本仕込んだ生ハム原木のうちの、自宅に残した一本(下写真)。
こちらもこの時期にしては、案外カビの発生は少ない状態。
これにもカマンベールの白カビ菌を噴霧した効果かな。
前述したけれど、この酷暑の夏に東京の無空調の部屋で、原木生ハムを腐敗せずに維持熟成させるのは、決して難しくはありません。
問題は脂肪の質の劣化。
熟成生ハムは肉の旨さと考えがちだけれど、熟成で融点が下がった脂の甘さは、熟成生ハムの身上。
この脂が劣化したら、熟成生ハムの魅力も半減します。
今期一部を自宅で熟成させるのは、長所としての熟成速さ、短所としての脂の劣化程度を確認するためです。
この酷暑で脂層も一部溶け出し、外観も透明感がでてきています(下写真)。
溶けた脂肪が垂れて下に落ちますから、下に敷いてある新聞紙に油が溜まります(下写真)。
この透明感が出てきた脂は、気温が下がれば又白色に戻るけれど、酸化で茶色に変色したのなら戻らないし、食べられません。
元々脂表面は酸化で茶色になり食べられませんが、高温で内部まで酸化が進むようなら、食べられる脂肪層は大分少なくなる訳で、それが問題なのですな。
こちらは、今期自宅に残した熟成3年目(30ヶ月熟成)の原木(下写真左)と、2年目(18ヶ月熟成)の原木(下写真右)。
熟成3年目の原木は今秋から消費の予定。
他に、熟成2年目の原木1本と、熟成1年目の原木1本を、白樺湖山荘に吊るしています。
これは、3年物になった時点で、各々自宅熟成原木と比較する予定。
これまでは暑いこの季節は、夏でも涼しいわらびさんの白樺湖山荘に吊るしているのですが、今年から一部を高温、高湿の東京で熟成させるテストを行っています。
常時空調させている部屋でなら、東京に限らず何処でも何の問題も無く熟成させることは簡単ですが、行っているのは一切無空調の部屋での熟成です。
高温、高湿で吊るすのですから、腐敗はしないの?と思う方は多いかも知れません。
ポイントを外さずしっかり作られた生ハムを、ポイントを外さず管理すれば、酷暑下でも腐敗をさせないで維持するのは、案外簡単です。
そして温度が高い分熟成速度もかなり早くなります。
難しいのは脂肪の質の維持で、これに関しては、後述します。
さて今年から仕込んだクラテッロ(Culatello)、フィオッコ(Fiocco)の状況から。
こちらが東京で仕込んだクラテッロ(下写真)。
そしてこちらが安城で仕込んだクラテッロ(下写真)。
霧が多いクラテッロの故郷ジベッロ村と比べ、日本の気候では乾燥が想定より早く、日本仕様として5月に、肉面にパテ付けをしました(その記事)。
そのパテ面に、通常この時期なら白いカビだけじゃなく、青いカビや黒いカビ、毛足の長い白カビなど、色々発生してくるのだけれど、今年は毛足の短い白いカビがうっすら覆って、他のカビが殆ど生えて来ません。
このカビはカマンベールの白カビとは明らかに違うけれど、パテ後にカマンベールの白カビ菌を何度か噴霧したのが影響しているのかも知れません。
この毛足の短い白カビは明らかに良質のカビで、臭いもカビっぽくなく、なかなかいい香りです。
こちらは東京仕込みと安城仕込みのフィオッコ(下写真)。
クラテッロに比べカビもあまり発生していないのは、小さい分乾燥が進み過ぎた所為かも知れません。
クラテッロと同時期にパテ付けしたけれど、乾燥が早いフィオッコはもっと早い時期にパテ付けするべきでした。
次回はそうすることにします。
こちらは今年2本仕込んだ生ハム原木のうちの、自宅に残した一本(下写真)。
こちらもこの時期にしては、案外カビの発生は少ない状態。
これにもカマンベールの白カビ菌を噴霧した効果かな。
前述したけれど、この酷暑の夏に東京の無空調の部屋で、原木生ハムを腐敗せずに維持熟成させるのは、決して難しくはありません。
問題は脂肪の質の劣化。
熟成生ハムは肉の旨さと考えがちだけれど、熟成で融点が下がった脂の甘さは、熟成生ハムの身上。
この脂が劣化したら、熟成生ハムの魅力も半減します。
今期一部を自宅で熟成させるのは、長所としての熟成速さ、短所としての脂の劣化程度を確認するためです。
この酷暑で脂層も一部溶け出し、外観も透明感がでてきています(下写真)。
溶けた脂肪が垂れて下に落ちますから、下に敷いてある新聞紙に油が溜まります(下写真)。
この透明感が出てきた脂は、気温が下がれば又白色に戻るけれど、酸化で茶色に変色したのなら戻らないし、食べられません。
元々脂表面は酸化で茶色になり食べられませんが、高温で内部まで酸化が進むようなら、食べられる脂肪層は大分少なくなる訳で、それが問題なのですな。
こちらは、今期自宅に残した熟成3年目(30ヶ月熟成)の原木(下写真左)と、2年目(18ヶ月熟成)の原木(下写真右)。
熟成3年目の原木は今秋から消費の予定。
他に、熟成2年目の原木1本と、熟成1年目の原木1本を、白樺湖山荘に吊るしています。
これは、3年物になった時点で、各々自宅熟成原木と比較する予定。
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