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2018’12.05・Wed

水捏ねのさらしな生一本が打てた♪

小麦粉を繋ぎとして使う蕎麦は、小麦粉蛋白のグルテンの強い粘りと弾力性でしっかり繋がり、打ちやすいのです。
一方蕎麦粉だけの場合、蕎麦粉にも蛋白質は有るのですが、グルテンを形成しません。
従って十割蕎麦(水捏ね、生粉打ち)の場合は、蕎麦粉に含まれる水溶性蛋白の粘性のみで繋がることになり、繋がりはグルテンに比べかなり弱く、その分打つのは難しくなります(十割蕎麦が難しい理由)。
さて、蕎麦の中でも実の中心の部分だけの蕎麦粉(御膳粉、さらしな粉等で呼ばれる)は殆ど澱粉で出来ていて、たんぱく質を含みません。
従って、このさらしな粉を十割で打つ場合には、水溶性蛋白の粘性も全くなく、通常では繋がらないため、湯捏ねという方法がとられます。
水の代わりに熱湯を使用することで、蕎麦粉澱粉の一部をα化、つまり澱粉糊に変え、その糊の粘着力で繋ぐことが出来ます。
とは言え、この湯捏ねのさらしな粉十割の蕎麦は、蕎麦打ちでは最も難しい蕎麦の一つとされていて、幻の蕎麦とも言われます(「湯捏ねさらしな生一本」を打った記事)。

さてここからが本題。
湯捏ねではなく、繋がらない筈の水でさらしな粉十割の蕎麦打つことが出来るのだそうな。
これを知った時は「そんな馬鹿な」と、本当にビックリしました。
NETで調べてみると、その蕎麦を打つのに成功した人は、私の知る限りでは数名(5人?)です。
勿論、蕎麦打ちのなかで断トツで一番難しい蕎麦でしょう。
何で水で繋がるのか、随分頭を悩ませました(笑)。
温度じゃなく澱粉をα化させる他のやり方は・・・など色々調べました。
でもそれは全くの見当違い。
どうやら弱い水の粘着力だけを利用するのだと言うことが判りました。
例えば2個の積み木を接しさせて、その接してる面を濡らしてあげると、片方の積み木を静か~に引っ張ると、くっついたもう片方の積み木も一緒について来る。
これが水の粘着力。
何とかその弱~い水の粘着力だけで、騙し騙し、切りまで持って行くww。
出来上がった麺線は一見繋がっているように見えるけど、そう見えるだけなので、ちょっとでも余分な力を加えれば、ボロボロ切れる。
その一見繋がっているように見える麺線を、そのくっついた状態を保ったまま熱湯に入れる。
熱湯の中で蕎麦粉澱粉はα化し、ここで始めて蕎麦として繋がると言う理屈なのですナ。
理屈が判れば何とかなる・・かな・・ってことで、「水捏ねさらしな生一本」に挑戦したのです。

2018 No.52 水捏ねのさらしな生一本 2人前
 粉:御膳粉 205.5g、加水率60.5%
 ※手打ち麺は今年から1年通しのロットナンバーを入れています(2018 No.51はこちら

しかし、とんでもなく難しい蕎麦でした。
括りまではまあまあ普通。
捏ねようとすると、括ったドウがボカッと割れる。
括って纏まったように見えるけれど、単に水の粘着力だけでくっついているのですから、力を加えるとボロボロ崩れます。
菊練りしようとすると、やはり割れてボロッと崩れます。
何とか左手でドウを包んで、右手でドウの下端を捏ね鉢に押し付けるようにしながら回転させる。
この変則菊練りで対応し、何とかへそ出しまで行きました(下写真)。

IMG18112800.jpg


けれど、見た通りへその一部は出し切れていない(下写真)。

IMG18112801.jpg


丸延しをせず、直接四角に手延し。
しかし手の平で押しただけで、表面にこれだけ割れが入る(下写真)。
湯捏ねなら既に失敗だけれど、水の粘着力のみでくっついている生地なので、さもありなん・・です。

IMG18112802.jpg


中々前途多難に見えるけれど(笑)・・・ま、気にせず手の平で、ピシャピシャ叩きながら手延し。
表面のヒビは無くならないけれど、表面が少しだけシットリして来ました(下写真)

IMG18112803.jpg


この後、麺棒での延し。
丁寧に延しても、延している側から割れが入るので、中々薄くは延せない。
途中でしょっちゅう打ち粉を振らないと、のし板にくっつく。
少し厚めだけれど、何とか延せました。

次は畳み。
畳めるとも思えないし、無理やり畳んでも畳み目で割れるのは必定。
なので最初から折り目で切って、下敷きを使い重ねました。

そして切り。
何とか麺線にはなったけれど、繋がっている訳では無く繋がっているように見えるだけですww(下写真)

IMG18112804.jpg



出来るだけこの状態を崩さないように熱湯に投入。
熱湯に入って澱粉がアルファ化し、お湯の中で初めて蕎麦として繋がります。
これが茹で上がった、「水捏ねのさらしな生一本」。
少し短め、ちょっと太目、ちょっと茹で時間が短かったけれど、一応ファーストトライで成功としていいかな(下写真)。

IMG18112805.jpg


茹で不足でなければ、もっと芯まで透明感が出た筈(下写真)。

IMG18112806.jpg


難しかったけれど、しっかり理屈は判っていたので、それが何とか成功した理由に思えます。
この蕎麦は理系向きかもww

もうこれ以上難しい蕎麦はありません。
高山製粉の超~粗挽き粉「手挽きメッシュ」の十割(水捏ね、生粉打ち)もクリアしているし(この記事)、自分の蕎麦打ちも、これで一つの区切りになります。
もう技術的にはどんな蕎麦でも打てる筈ですから、これからは技術の壁を気にせず、自分の理想の蕎麦を追及できる・・・かな

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こうして丁寧に蕎麦粉だけで打つ。
商売としては、とてもやれないですよね~
趣味だから、出来る事です。

ポチ、っと!

kasugai90:2018/12/05(水) 22:21 | URL | [編集]

> kasugai90さん

> 商売としては、とてもやれないですよね~
この蕎麦を常にメニューに載せている店は、この蕎麦を初めてあみだした方とそのお弟子さんの2軒のみ。
やはりお弟子さんで、予約なら出せる店が1軒。
後は趣味の方が1~2名ですね。
とんでもない蕎麦です(笑)
ポチ、ありがとうございます。

duckbill:2018/12/06(木) 01:34 | URL | [編集]

水の粘着力って表面張力だけって事っすか・・・。/(゚o゚)ゝ
お店だったらいくら取られるものやら。。。f(^^;)

熱湯に入って繋がるんだったら、最初からお湯でも良いじゃないかと
思うか思わないかが、分かれ道なんでしょうねえ。(笑)

お湯で捏ねたのと水で捏ねた違い・・・。
味も違うんでしょうかねえ・・・。(・_・?)

ま、たぶん私にゃわからないだろうしなあ。。。f(^^;)

akkyan:2018/12/06(木) 13:55 | URL | [編集]

> akkyanさん
> 水の粘着力って表面張力だけって事っすか・・・。/(゚o゚)ゝ
そう表面張力だけですww。

> お店だったらいくら取られるものやら。。。f(^^;)
この蕎麦の打ち方を確立した方のお弟子さんの店では1人前1800円です。
私には高すぎるので自分で打つしかありません(笑)

> お湯で捏ねたのと水で捏ねた違い・・・。
> 味も違うんでしょうかねえ・・・。(・_・?)
明らかに水捏ねの方が美味しいらしいのですが、打てたといってもまだ私のレベルでは、より簡単な分パーフェクトに
打てる湯捏ねの方が、現時点では美味しいです。(^^;ゞ

duckbill:2018/12/06(木) 15:57 | URL | [編集]

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