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今年もクラテッロを仕込みました

1/27日に、わらび亭でクラテッロ(Culatello)&フィオッコ(Fiocco)の仕込み会をやりました。
仕込みの後はそのまま新年会になったのだけれど、そちらの方の写真を全然撮っていなくて、これは肉だけの記事です。

今回の仕込みは、わらびさん、Fujikaさん、そして私なので、用意した豚後ろ足原木は3本。
各々が自分の原木からクラテッロ部分(後内腿)とフィオッコ部分(前外腿)を切り出し(下写真)。



これが私が切り出したもの。
奥がフィオッコ用2.2kgブロック、手前がクラテッロ用3.5kgブロックです(下写真)。



切り出したブロックの重さに合わせ、使う塩量を測定して塩漬け。
この日の仕込みは塩漬けまでなので、これで終了です。

さて、豚後足原木からクラテッロ部位、フィオッコ部位を切り取った残りは、計ってみたら5.1kg。
こちらは普通に料理で消費します。
下写真上から下へ、ランプ部、大腿骨、脛部(下写真)。



翌日に、ランプ部から寛骨&仙骨を外し、脛部から脛骨&腓骨を外し、肉を小分けして真空包装。
当面使う量を除いて冷凍保存します(下写真:右下3個が脛肉で、他はランプ(尻)肉。)。
真空包装状態での冷凍保存は、多少保存期間が長くても氷焼けしにくいのです。



さて外した骨です(下写真:上から下へ寛骨&仙骨、大腿骨、脛骨&腓骨)。
これを捨てるなんて勿体ない。
濃厚な豚骨スープが取れます。



骨を鋸で切断し、出汁が出やすいように骨髄を開放します。
圧力鍋に入れ(下写真)、



アクを十分掬ってから、圧力高で1時間。
しっかり旨みの有る豚骨スープが取れました(下写真)




早速お昼に、この豚骨スープに和出汁(鰹節&入子&昆布で取った)を合わせたスープで、豚骨ラーメンを作りました。
かなり美味いけれど、麺は残念ながら市販麺。
でも、チャーシューは自家製だよ(下写真)。



骨はまだ出汁が出そうだったので、再度水を加え、圧力高でさらに1時間。
しっかり白濁したコラーゲンタップリの豚骨スープが取れました。
これは自家製麺で博多ラーメンを作る時のために、ZIPロックに入れて冷凍保存(下写真)。





さてクラテッロ&フィオッコ用肉を塩漬けした9日目。
自宅で、この塩漬け肉の膀胱詰め&縛りを行いました。

この豚膀胱に詰めて縛り上げ熟成させる生ハム、クラテッロはイタリアでは最高級の生ハムとされています。
塩漬けした肉の表面を流水で洗い、キッチンペーパーで水気を取って、パストリーゼで殺菌。
豚の乾燥膀胱を白ワイン&塩水で戻した膀胱で肉を覆い、縫い合わせ。
その上から特有の縛りをします。
肉の乾燥に従い縮んだ分、紐が弛んでくるけれど、この縛り方は肉が脱落をしないように考えられています。

これは縛り上げたフィオッコの方(下写真)



こちらはクラテッロの脂面(下写真)



そしてクラテッロの肉面(下写真)



クラテッロの下面(下写真)



このまま常温で熟成させます。
通常は1年で出来上がりだけれど、我が家は2年間熟成の予定。

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Comments 6

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akkyan

ラーメンのチャーシューが美味しそう。。。f(^^;)
クラテッロもフィオッコも味の想像がつかないんですけど、
チャーシューは想像可能なモノですから。。。(汗)

duckbill21
duckbill

Re: タイトルなし

> akkyanさん
日本でもハモンセラーノやプロシュットなどの生ハムは普通に食べられるようになったけど、クラテッロやフィオッコはまだ殆どの日本人が知らない生ハムです。
だから想像つかなくて当たり前。
良く知られるようになるには、後3~5年はかかると思います。
チャーシューは作ってスライスしてパッキングして冷凍保存しておくと、いつでも自家製チャーシューで楽しめてすごくいいです(美味しいし♪)。

  • 2019/02/10 (Sun) 09:53
  • REPLY
kasugai90

こうした加工は、手間が掛かりますよね~
でも、これで美味しい物が・・・

ポチ、っと!

duckbill21
duckbill

Re: タイトルなし

> kasugai90さん
この生ハムは特に手間がかかります。
でも保存食はこの手間を掛けるのも楽しい所。
その分きっと美味しくなりますね♪
ポチ、ありがとうございます。

  • 2019/02/11 (Mon) 01:00
  • REPLY
akicici

ラムラックからフレンチラックに整形しようとしてブッチャーの真似事は無理だと思い知りました

フィオッコを作るには大変な技術が必要ですね
ししのいや、か~しを解体できるって
とってもマネッコできませんわ(^_^;)

duckbill21
duckbill

Re: タイトルなし

> あきちゃん
ラムラックからフレンチラックへの整形はコツを知らないと大変だけれど、判っていると結構簡単。
背骨と肋骨の接合部が軟骨になっているので、ここに刃物の切っ先を入れると簡単に切断できます。
後は出来るだけ肉を取らないように背骨を切除する。
クラテッロ&フィオッコは切り出す境がそれ程明確じゃないので、多少の経験が必要だけれど、技術的に難しい所は無い。
それよりクラテッロ&フィオッコを切り出した残りを、股関節、膝関節で切り離し、ランプ肉から寛骨&仙骨を切除する方が難しいかな。
食べるための解体はやってみると、大変というよりは何だか楽しいのです。
ししのいや、か~し程度ではなく、し~うやカジラヘとかもっと巨大なものの解体を、一人でしてみたい(笑)

  • 2019/02/12 (Tue) 15:47
  • REPLY