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2019’02.19・Tue

2019年度自家製味噌仕込み

クラテッロ(Culatello)&フィオッコ(Fiocco)仕込みのための国産豚原木を頼みに市場へ行った際(この記事)、自家製味噌に使用する大豆(北海道産とよまさり2kg)を購入してきていました。
色々事情があって、すぐには味噌仕込みが出来なかったのだけれど、この日にやっと仕込みを行いました。・・・2/5日

我が家の自家製味噌は米糀味噌で、糀率150%、塩分9%の高糀低塩味噌。
今年の糀も昨年同様に、徳島産コシヒカリ100%の生糀を使用。
これは前日に届くように手配していました(下写真:生糀2升(3kg))

IMG19020401.jpg


2kgの大豆、3kgの生米糀、791gの塩で、塩分濃度9%の味噌が8.8kg出来上がります(計算式はこちら)。
全部で791gの塩の内、700gを塩切り糀用に、残り91gを塩蓋(後述)に使います。
生糀は日持ちしませんが、この塩切り糀にすることで、室温でも数日以上大丈夫となります。

と言うことで、届いてすぐ塩切り糀に。
PE手袋をした手で生糀を良く解し、700gの塩(我が家はイタリア海塩)を糀と揉みながら良く混ぜる。
マクロで見てみると、糀の周りでキラキラ光っているのが塩(下写真)。

IMG19020402.jpg


大豆は軽く洗って、一晩水に漬けて良く膨潤させる(下写真)。

IMG19020404.jpg


そして翌日。
しっかり膨潤した大豆の水を取り替えて、指でつまんで簡単に潰れるくらいまで(3時間程)茹でます(下写真)。

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煮上げた大豆を湯切りし(茹で汁は捨てないで取り置く)、少し冷ましてから2又は3重に重ねた大きなPE袋(70L位)に入れて、袋の上から足踏みで大豆を良く潰す。
袋を何重か重ねる理由は、内側の袋が破れても足が大豆塗れにならないようにという配慮。
踏んで潰した大豆を十分に冷ましてから、塩切り糀、少量の種味噌(昨年の味噌を100g程度)、大豆茹で汁少々を良く混ぜて、耳たぶよりちょっと固めの柔らかさにする。
固さの調整は加える大豆茹で汁の量で加減する。

良く冷ましてから(これは必須)混ぜる理由を、今年も記述しておきます。
良く冷まさないと熱で糀菌が死ぬからだと、多分大抵の人は勘違いしている筈。
そして、100人居たら99人は、糀菌の働きで発酵が進み味噌になると思っている筈。
でもこれは違うんだなぁ。
実は、糀菌は塩と混ぜられて間もなく死滅している筈。
何故なら、好塩菌でない糀菌は、塩分濃度が高い環境では生きられないのです。
でも死んでも問題ありません。
元々糀菌の役割は、プロテアーゼやアミラーゼなど100種類以上とも200種類以上とも言われる酵素類を生成することであり、これらの酵素は糀菌が米糀になった時点で既に生成されています。
死んだ糀菌に代わって味噌作りを担うのは、糀菌が生成したこれら酵素類と、酵母菌や乳酸菌などの有用な好塩菌。
この酵母菌や乳酸菌などの有用な好塩菌は、自然繁殖するけれど、種味噌を入れることで、その味噌の中の実際に味噌発酵を担った有用な好塩菌を、自然発生を待たずに最初から速やかに導入することが出来ます。
酵素は生き物ではなく、たんぱく質です。
元々生物ではないのですから、熱で死ぬことも無いけれど、一定温度(たんぱく質の変性温度)以上では熱変性し活性が失われます(失活)。
つまり、良く冷ましてから混ぜる理由は、「これら酵素が熱で失活しないように、そして種味噌で加えた有用な好塩菌(酵母菌や乳酸菌など)が熱死しないように」ということになります。

漬物容器(15型)の中をパストリーゼで殺菌し、中に1斗用の漬物袋を入れ、袋内もパストリーゼスプレーで殺菌する。
PE手袋をはめた両手で、塩切り米糀、種味噌を混ぜた潰し大豆を、丸めては袋の中に叩きつけて手でならし、又丸めて叩きつけては手でならし、間に空気が入らないように、しっかり詰めていき、全部詰めたら、上を平らにならす(下写真)。

IMG19020506.jpg


ならした表面にパストリーゼスプレーし、塩蓋用に取っておいた91gの塩をカビ防止のため表面に振る。
袋との隙間にカビが生えやすいので、袋との境に多めに振ります(下写真)。

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塩蓋をした表面をラップで覆い、ラップ表面、袋内側を再度パストリーゼで殺菌。
袋内に出来るだけ空気が入らないように袋を閉じる(下写真)。

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内蓋をして、筋トレ用のダンベルプレートで重石代わり(下写真)。
外蓋をして室内放置。
出来上がりは酷暑明けの9月です。

IMG19020509.jpg


ところで、余った大豆の茹で汁について。
大豆の旨みと甘味がタップリ出ています。
我が家では当面使う分を除き、ZIPロックに小分けして冷凍保存し、豆料理などに使うスープストックとして使用します(下写真)。

IMG19020510.jpg


当面使う分は早速、 「挽肉と豆のカレー」に使いました(下写真)。
大豆の旨みと甘さがタップリ出ていて、美味しいです♪
・・・詳しいレシピは別途カレー記事で

IMG19020601.jpg


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Categorie自家製味噌  トラックバック(0) コメント(10) TOP

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ふ~む・・・料理は化学ですねえ。。。
というか、すごい料理人っていつも化学的に考えてますもんねえ。

若い頃は大豆ってあんまり好きじゃなかったんですけど、
納豆なんて人が食べるのも臭いからと文句言ってたんですけど、
今や味はもちろん、どの匂いに文句言ってたんだか・・・。(笑)

いつの間にやら大豆大好き人間になってしまいました。f(^^;)
この変化は、科学・・・ではなくて加齢によるモノなんでしょうね。(笑)

akkyan:2019/02/19(火) 14:21 | URL | [編集]

味噌、楽しみですよね~
こうした豆の煮汁。
他の豆でも、大切な栄養がいっぱいですよね!

ポチ、っと!

kasugai90:2019/02/19(火) 21:49 | URL | [編集]

> akkyanさん
発酵も保存食も調理も化学的、科学的な理解をすると、ポイントは外さないし、上手くいきますよね。
私は小さい時から納豆好きで、小学2年生頃に、お昼に冷や飯に納豆で茶碗17杯食べたことがありましたww
豆はどれも好きだけれど、味噌、醤油、豆腐、納豆・・・と大豆は日本人には特別ですね。

duckbill:2019/02/19(火) 23:02 | URL | [編集]

> kasugai90さん
自家製味噌は市販味噌と比べると段違いに美味しいので、今年も出来上がりが楽しみです。
豆の煮汁は栄養も一杯だけれど、特にたんぱく質の多い大豆の煮汁はアミノ酸が多いため、旨みも強く、スープストック代わりになります。
ポチ、ありがとうございます。

duckbill:2019/02/19(火) 23:09 | URL | [編集]

密封方法や亜硝酸塩の使用など、いつもブログをみて勉強させていただいてます!

記事の内容とは違いますが今度イノブタのラルドを作ろうかと思ってまして、塩の量や亜硝酸塩の有無について教えて頂けませんでしょうか?

kitsune:2019/02/20(水) 22:14 | URL | [編集]

> kitsuneさん
ブログを見て頂いているとのことありがとうございます。

1.ラルドの塩量に関して:
肉に塩が滲み込むためには大きな結晶のままでは浸透できず、肉からでた水分で溶けた塩水状態で浸透します。
脂の場合は水を弾きますから、脂の中には塩は浸透しません。
なので沢山振っても塩辛くなる訳でもなく、極粗い塩を表面にビッシリと振って大丈夫です。
スライスをして食べる時に塩辛ければ、少し表面の塩を払えばいいだけです。

2.亜硝酸塩にかんして:
脂なので水分はなく、つまり水分活性が低いので菌は繁殖できません。
なので亜硝酸は不要です。

3.イノブタのラルド適性に関して:
熟成によって脂の融点が下がり、口の中で溶けて、脂の甘さが際立つのがラルドの旨さです。
そのためにはもともとかなり融点の低い脂程、ラルドには向いています。
猪の融点は、豚より高いように思えます。
当然、猪と交雑したイノブタは豚よりも融点が高いと思われ、その分ラルドには向いていないように思えるのですが、どうでしょうか?

duckbill:2019/02/20(水) 23:42 | URL | [編集]

詳しく記載いただきありがとうございます!
水分が殆ど無い影響って大きいんですね。

融点ですが、ネットで見たところ豚が45℃、猪が40℃と低いとされているようでしたので向いているのかと思っていました。
既に購入してしまっているので、実際に作って試してみようと思います!

kitsune:2019/02/21(木) 00:01 | URL | [編集]

> kitsuneさん

> 融点ですが、ネットで見たところ豚が45℃、猪が40℃と低いとされているようでしたので向いているのかと思っていました。
猪は良く食べるので、脂肪の固さや生ハムにした感じから、すっかり豚より融点が高いと思っていました。
調べてみると、色々なサイトで融点温度は随分違っているけれど、どうも猪の方が融点が低いようですね。
だとするとイノブタも向いているのかも知れません。
ぜひ試してみて下さい。

duckbill:2019/02/21(木) 00:11 | URL | [編集]

うちでも仕込まなくっちゃ。
昨年末に仕込もうと思ってたのに機会を逃してしまってました。
自家製味噌はどんな種類でも美味しいと思いますが玄米味噌を作って、その旨味の強さに嵌ってしまいました。
今年も玄米味噌を仕込むつもりです。
とよまさりを湯がいても煮汁は残らず全部吸い込んじゃうんだけどまずいのかしら?
塩分4%で仕込んでるって言ったらお味噌屋さんが感動してました。

akicici:2019/02/26(火) 23:22 | URL | [編集]

> あきちゃん
玄米味噌は食べたことがないけれど、玄米好きなので、白米糀味噌と玄米糀味噌の違いが奈辺にあるかは、結構ありありと想像できます。
我が家もそろそろ米味噌以外も仕込みたいなって思っています。

> とよまさりを湯がいても煮汁は残らず全部吸い込んじゃうんだけどまずいのかしら?
それは単に茹で湯が足りないだけでは?
随分吸って膨れるので、余裕のある鍋でタップリの水で茹でます。
足りなくなったら湯を追加。

> 塩分4%で仕込んでるって言ったらお味噌屋さんが感動してました。
これは凄いね。

duckbill:2019/02/27(水) 09:20 | URL | [編集]

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