購入した石臼で玄ソバを挽いてみる
しかし小型の臼ですから、上臼(径20cm)の重さ9.5kgだけで、固い殻で守られた玄ソバまで挽けるかどうかは判りません。
なので、玄そばを購入して、もし上手く挽けなかったら、その玄そばが勿体ない。
どうしたものかと考えていたら・・・
そうそう!思い出しました。 我家に自家栽培物の古~い玄ソバがあった筈。
子供が小さい頃に安全な食べ物を食べさせたいと、お百姓さんの畑を60坪ほど借りて無農薬栽培の家庭菜園を始め、15年程続けました。
この玄ソバは、その畑を返却する最後の年の収穫分で、玄ソバのまま保管していたもの。
なので、もう20年ほど経過していますから、当然食べるには値しないけれど、取りあえず挽きテストには使えます。
家内に尋ねたら、案の定出てきました(下写真)。
挽いてみたら案外ガンガン挽けますナ(下写真)。
これが一度挽きで出来たもの(下写真)
ステンレスの網ボウルで篩い、鬼柄を分離。
その後、各篩で篩ってみました(下写真)。
メッシュ16を通過したものはそのまま挽きぐるみの超粗挽き蕎麦として打てそうだけれど、抜きの粗い粒と違って、鬼殻の粗い粒は固くてザラザラと食べにくい筈。
その場合はメッシュ30以上の粗い粒を二度挽きして、最終的にメッシュ30で篩えば、挽きぐるみとしてOKかな。
玄ソバも挽けそうなので、早速玄ソバを注文しました。
そして二日後、玄そばが届きました。
購入した玄そばは、30年産の常陸秋蕎麦5kg(下写真)。
これまでは蕎麦粉で購入だったけれど、これからは抜き実と玄ソバでの購入がメインとなるかな。
何だか、購入単位が増えそうです。(^^;ゞ
早速、この日のお昼に挽いて蕎麦にしてみたのです。
抜きからならあっという間に挽けるけれど、玄ソバはやっぱり時間がかかる。
一回挽きしたものをステンレス網ボウルで篩って鬼殻を除き(下写真)、
残りをメッシュ30で篩って残ったものを2度挽きし、最後にメッシュ16で篩う。
今回はメッシュ16で残ったものと鬼殻は使いません。
出来上がった蕎麦粉は212.0g。
元の玄ソバは300gだったので、70.7%と想定外に取れています(想定は66%~68%)。
粉は高山製粉の「玄挽」より多少粗い感じです(下写真)。
最初なので二八で打ってみました。
〇2019 No.12 自家製粉挽きぐるみ二八粗挽き蕎麦 2.5人分 265g
蕎麦粉:挽きぐるみ粗挽き蕎麦粉 212.0g
30年産の常陸秋蕎麦の玄ソバから自家製粉
繋ぎ粉:スーパーキング 53g
加水:56.7%
※2019 No.10、No.11は写真を撮っていないので記事にしていません
どちらも兄弟でやっている蕎麦打ち会で打った蕎麦で、
No.10「手挽メッシュ」二八蕎麦と、No.11「玄挽」二八蕎麦
自家製粉なので推奨加水値はありません。
これまでの経験から53%程度、場合よっては55%までいくかな?と考えていましたが、何と56.7%と大分吸いました。
でもこの56.7%でジャストのドウの状態です。
一般には難しい蕎麦ほど高い加水を要求しますから、二八で56.7%ということは、「玄挽」よりさらに難しい蕎麦粉になっているということかな。
まずは手で丸延し。
縁辺は割れもしないで綺麗です(下写真2枚)。
麺棒で丸延し(下写真)。
四つ出し後、厚さ1.2mm前後に延し、麺幅方向に二回畳み、麺線方向に一回畳みの八枚重ね。
畳み幅が包丁刃渡りギリギリなので、ちょっと切り難そうです(下写真)。
茹では1分15秒。
長く繋がった良い蕎麦になりました(下写真)。
まさに挽きぐるみの超粗挽き蕎麦な外観。
黒っぽい光沢、透明度、星、プリンとした麺線です(下写真)。
肝心の味は、「玄挽」に似ているけれど、こちらの方が段違いに香り高く、かなりモチモチしていて超美味しい♪
やっぱり挽き立て打ち立ては特別だってことですね。
味、香りは段違いに良かったけれど、コスパも中々。
ステンレス網ボウルで篩った鬼殻を再度挽いてみた所、メッシュ16を通過した粉がさらに30.1g取れました。
つまり300gの玄ソバから212.0g+30.1g=242.1gの蕎麦粉が取れる勘定です(80.7%)。
この割合で蕎麦粉になるとすれば、送料を除いて税込価格での蕎麦粉単価を計算すると862.5円/kgになります。
一方、同じ路線(挽きぐるみ超粗挽き)の高山製粉の「玄挽」は、現時点の価格では税込み価格2,052円/kg。
手間はかかるけれど、玄ソバからの自家製粉なら蕎麦粉代もかなり安くなりますね。
下のランキングに参加しています。記事がまあまあ良かったから応援しようという方、それ程でもないが今日は気分がいいから応援しようという方、俺ゃー心が広いから応援ばしちゃるという方、是非クリックして応援お願い致します。m(_"_)m |