続38・賄いパスタ
このシリーズ記事は、そんな賄いで作ったものの中のパスタだけを集めた記事です(先回は続37・賄いパスタ)。
賄いですから、冷蔵庫内の残り物や、在庫食材などで作るのがルールです。
いつもの通り、パスタ名には怪しげなイタリア語名も付けていますが、添削大歓迎です(笑)。
※特に記載がなければ、使用しているパスタ量は、乾麺なら乾燥重量、手打ちなら粉重量で、ロングパスタが1人当たり100g、ショートパスタが1人当たり70~80gです。
※全ての写真は、写真上で左クリックすることで、大きなサイズで見ることができます。
この日の賄い昼食は、久しぶりに蕎麦粉を使ったニョッキ(Gnocchi)。・・・5/6日
在庫の黒オリーブが沢山あるので、少し在庫を減らそうと、黒オリーブとクルミのソースを作って和えてみました。
〇2020 No.14 蕎麦粉のニョッキ 2人前
粉:蕎麦粉 90g、オーション 10g
他:ジャガイモ 150g、卵黄 1個、塩 1ツマミ
※手打ち麺は1年通しのロットナンバーを入れています(2020 No.13はこちら)
1.5cm厚位に延した生地を1.5cm幅に帯状に切る。
さらにその帯状の生地を1.5cm幅で切った賽の目を手でクルクル丸め、巻きすに押し付けクルッと返して出来上がり。
2人前なんて、あっという間に出来上がります(下写真)。
[ 黒オリーブとクルミのソース ]
Salsa di oliva nera e noce.
サルサ・ディ・オリーヴァ・ネーラ・エ・ノーチェ
- フライパンでちょっと煎って香ばしさを出したクルミを、フードプロセサで粉末にする。
- フードプロセサに黒オリーブ(この日は缶詰の)、黒胡椒、ニンニク微塵切り、下したパルミジャーノ・レッジャーノ、Ex.V.オリーブオイルを加えて撹拌し、ペースト状にする。
- フードプロセサの中身をボウルにあけ、生クリームを混ぜ、塩・胡椒で味を調えて完成(下写真)
[ 蕎麦粉ニョッキの黒オリーブとクルミのソース和え ]
Gnocchi di grano saraceno con salsa di oliva nera e noce.
ニョッキ・ディ・グラーノ・サラチェーノ・コン・サルサ・ディ・オリーヴァ・ネーラ・エ・ノーチェ
- 沸騰している塩分1%の熱湯に作った蕎麦粉ニョッキを投入し、蕎麦粉ニョッキ全体が浮かび上がって来たら茹で上がり。
- 湯切りした蕎麦粉ニョッキを [ 黒オリーブとクルミのソース ] のボウルに投入し、ソースと良く和える。
- 皿に盛り、パルミジャーノ・レッジャーノを散らし、Mix胡椒を粗く挽きかけて完成(下写真)
この日の賄い昼食は手打ちパスタのタリアッチ(Tagliacci)。
そんなに知名度は無いマイナーなパスタだけれど、タリアッチはタリアテッレ(Tagliatelle)の長さが足りなっち

なのでタリアテッレを打って、それを短く切って作ります。
〇2020 No.15 超粗挽き全粒粉入りタリアッチ 2人前
粉:オーション 180g、キタノカオリ粗挽き全粒粉 20g
その他:水 90g(45%)、塩少々、Ex.V.オリーブオイル 大匙1
※手打ち麺は1年通しのロットナンバーを入れています(2020 No.14は先頭の記事)
富澤商店のキタノカオリ粗挽き全粒粉は超粗挽き。
オーションにたった10%混ぜただけで、こんな生地になります(下写真)。
パスタマシンを使って(延しだけで切りは手切り)、タリアテッレを打ってから、それを短く切る(下写真)。
通常のタリアッチはもうちょっと幅が狭く、長さももうちょっと短い・・・かな。
でもこの日食べたかったのはこんな感じww
この量で二人前です(粉重量100g/一人あたり)(下写真)。
このタリアッチを冷凍在庫の豚ラグーソースを使って、ラグー仕立てにします。
この豚のラグーソースは2020 2/9に作ったもの(この記事)。
[ タリアッチの豚ラグー仕立て ]
Tagliacci col ragu di maiale.
タリアッチ・コル・ラグー・ディ・マイアーレ
- 豚ラグーをソース鍋に入れ、熱くしておく。
- タリアッチは1%の茹で塩で茹でる。
グラグラ熱湯に入れ、浮かび上がってから2分で茹で上がり。 - タリアッチが茹で上がったら湯切りし、ソース鍋に入れ、混ぜながら30秒程加熱してタリアッチにソースを吸わせる。
- 皿に盛り、下したパルミジャーノ・レッジャーノをかけ、Mixペッパーを粗く挽き、特別に香りの高いEx.V.オリーブオイルをタラリとかけて完成(下写真)。
短い分タリアッテッレより食べやすい。
この手の幅広系はラグーとの相性は抜群ですね♪
この日は所用で色々出かけなきゃならなくて(新型コロナで非常事態宣言中ですから、勿論公共の乗り物には乗りません)、お昼が大分遅れてしまいました。
その分ちょっと凝って特殊な手打ちパスタで遅めのお昼となりました。・・・5/12日
パスタ自体はカヴァテッリなので、そこは特殊じゃないけれど、なんと8本指のカヴァテッリです。
それまでカヴァテッリに対してイタリアの色々な資料を調査していた結果を、2009年に下の記事にまとめています。
2009年の記事 カヴァテッリ(Cavatelli)を作る)
国内では当時、そして今でも、カヴァテッリに対しこれ以上詳しい資料は無いと思っています。
通常は1~4本指(特に3~4本指)で作られるカヴァテッリだけれど、調査したイタリアの参考資料の中に8本指カヴァテッリの記述がありました。
ただその資料も8本指カヴァテッリもあるという記述だけで、画像で見てみたいと写真を探したけれど、少なくとも当時は見つかりませんでした。
イタリアでないのだから、日本であろう筈もない。
作り方は通常のカヴァテッリから容易に想像できるし、難しくもないけれど、少なくとも私は、日本で8本指カヴァテッリの写真は見たことがありません。
ショートパスタにしてはちょっと長すぎるのがマイナーだった原因なのでしょうか。
記事から11年経ったこの日、私も初めて打って、在庫の瓶詰アーティチョークを使って賄いパスタにしてみたのです。
〇2020 No.16 8本指カヴァテッリ 2人前
粉:オーション 180g
その他:水84.6g(47%)、塩一つまみ、Ex.V.オリーブオイル 大匙1
※手打ち麺は1年通しのロットナンバーを入れています(2020 No.15は一つ↑の記事)
この日はパスタマシンは使わず、手延しの手切り。
3mm厚みに延して、1cm幅で長さは自分の左右指8本が並ぶ長さ位に切る。
長さが短い場合は少し幅広に切ってその分引っ張って伸ばせばいいし、かなり短ければ短いもの同士をくっつけて繋げばいい(下写真)。
生地を1本取って、左右4本ずつの指先8本を揃えて生地の上に置き、ちょっと向うに押しつぶしてから、指を下に押し付けたまま手前にズルッと引くと、生地はクルッと丸まって来て出来上がり(下動画)。
これで8本指カヴァテッリ2人前です(下写真:くっつかないように手粉を振っています)。
この日使う食材は、メインは瓶詰アーティチョーク、黒あわび茸、オイルに香り付けする定番のニンニク&鷹の爪、そして今日はトッピング用に自家製マグロ卵カラスミパウダー、さらにここには無いけれど生トマト半個。
下写真のように黒あわび茸は切り分け、アーティチョークは8つ割り位に切る。
トマトは皮を湯剥きし、1.5cm角位に切っておく(下写真)。
[ アーティチョークと黒アワビ茸の8本指カヴァテッリ ]
Cavatelli a otto dita con carciofi e funghi cardoncelli.
カヴァテッリ・ア・オット・ディータ・コン・カルチョーフィ・エ・フンギ・カルドンチェッリ
- ソース鍋にE.X.オリーブオイル、スライスしたニンニク、刻んだ唐辛子を加え加熱し、ニンニクの香りを油に移す。 ニンニクは焦がさない。
- ソース鍋にアーティチョークを入れて、軽く炒め香りの付いたオイルを纏わりつかせたら、一旦小皿に取り置く(崩れやすいので)。
- 8本指カヴァテッリは0.7%の茹で塩で茹でる(トッピングにマグロのカラスミを使う分茹で塩を減らす。1%→0.7%)
茹で時間はグラグラ熱湯に入れ、7~8割が浮かび上がってから2分。 - 茹で上がり2分前にソース鍋に茹で湯を加え(大匙6/一人分当たり)、黒アワビ茸、トマト1/3、黒胡椒も加え炒める。
- パスタが茹で上がったら、湯切りしてソース鍋に入れ、残りのトマトも加えて、強火で加熱しながら数十秒一気にかき混ぜ、乳化させてパスタと絡めると同時に、余分な水分を飛ばす。
火を落とし、取り置いたアーティチョークを入れ、崩れないようにそっと混ぜる。 - 皿に盛り、マグロのカラスミパウダーをかけ、Mix胡椒を粗く挽きかけて完成(下写真)
食べてみてビックリ!!通常のカヴァテッリの5倍は存在感があるのです。
長い分、モチモチ感や歯ごたえをより満喫できるの・・・かな?
全て(塩味や全ての食材の火の通りなど)がジャストに出来た所為もあるけれど、このパスタは今年になって作ったパスタの中で間違いなくベストワンです。
食べて暫く時間が経つけれど、まだ口の中は桃源郷だもの♪
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