スターターカルチャー&白カビ種菌を入手
2020年度は大成功だった白カビサラミ&ミラノサラミ作り(カテゴリ「自家ソーセージ・サラミ」)。
2021年度はさらに沢山作ろっかな~・・・ってことで、今回も無事白カビ種菌を入手できました。・・・12/18日
先回は豚膀胱に詰めて作ったミラノサラミだったけれど、クラテッロのように特別に蠱惑的な香りがする訳でも無いし、豚膀胱は貴重ですから、ミラノサラミの方は通常のミラノサラミ用人工ケーシングを使ってもっと沢山作ろうと、それ用のスターターカルチャーも一緒に手に入れました。
下写真左がスターターカルチャー、右が白カビ種菌となります(下写真)。
一つの大きなブロックで作る生ハム類(肉内部は雑菌に触れていない)と異なり、サラミに充填する挽肉は、 挽肉にする過程で雑菌塗れの空気に暴露されており、全体が既に雑菌に塗れていると言えます。
全体に塩分が混ぜられている分は多少腐敗に強いけれど、乾燥が進まない間は水分も多く、水分活性がそこそこ高い状態です。
言ってみれば、雑菌が繁殖して腐敗するのが早いか、又は乾燥が進んで水分活性が下がり雑菌の繁殖を抑えるのが早いかの、微妙な競争状態。
多少環境温度が高ければ、雑菌の繁殖速度もアップするので、腐敗する可能性も高くなるのは自明の理です。
ミラノサラミは直径の太いサラミです。
当然太い分だけ乾燥までは時間がかかり、他の細いサラミと比べ、雑菌が繁殖する方が早くなる・・つまり腐敗する率は高くなります。
スターターカルチャーを使えば、初期からスターターカルチャーの乳酸菌が優勢繁殖することで、他の雑菌を抑え、腐敗を防ぐことが出来るという理屈なのでしょう。
昨年の、膀胱ケーシングのミラノサラミは、気温も低かったのでスターターカルチャーを使わないで、何とか作れたけれど、今年はもっと安全に、スターターカルチャーを使うことにしたのです。
届いたスターターカルチャーはROWU-FERM Westfalenlob。
NETで調べると、
まず使用量は、30g/肉50kgですから、肉1kg当たりROWU-FERMを0.6g使用する。
ROWU-FERMの保管は-18℃。
有効期間は製造日から24ヶ月。
中に含まれる菌株の構成は、
S.carnosus と S.xylosusは、どちらも、致死的となるような感染症の起因菌でもある黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)と同じブドウ球菌属(Staphylococcus属)の仲間だけれど、こちらは南ヨーロッパの乾燥硬化ソーセージに自然に発生する安全な細菌で、サラミの発色、香り、食感、風味に効果を及ぼすようです。
そして、Pediococcus pentosaceusは、ラクトバシラス科に属するグラム陽性の乳酸菌の属である、ペディオコッカス属の乳酸菌となります。
一方 MouldSTART PN1は白カビ種菌。
昨年度使用して大変良好だったBactoferm® MOLD-600とは別製品だけれど、NETで調べてみたら、菌は同じPenicillium nalgiovense(ペニキッリウム・ナルギオウェンセ(古典ラテン語読み)、ペニシリウム・ナルジオベンス(英語読み))がベースのようです。
以下NETで検索した以下英文資料にそのことが記述されています。
MouldSTART PN1 is the ideal surface culture on the basis of Penicillium nalgiovense that is excellently suited for the production of dried, fermented raw sausages and raw cured goods. The mould culture develops a very white and fine lawn, which makes it the preferred choice for the production of raw sausages with noble mould coating.
使い方は以下のの英文資料
Mix one bag MouldSTART CN1 with 10l of cold tap water and let it steep for 2 hours, stir several times during this process. Then briefly dip the freshly filled sausages into the liquid, alternatively spray or shower them. It is important to ensure full use (growth period normally at 24o C). If the spraying, dipping or showering takes place 2 or 3 days afterwards, it is a good idea to rinse the salamis or raw ham with warm water beforehand, in order to remove fat or protein from the surface.
以上。
これで今年の白カビサラミ製作、ミラノサラミ製作もバッチリ・・・かな。
2021年度はさらに沢山作ろっかな~・・・ってことで、今回も無事白カビ種菌を入手できました。・・・12/18日
先回は豚膀胱に詰めて作ったミラノサラミだったけれど、クラテッロのように特別に蠱惑的な香りがする訳でも無いし、豚膀胱は貴重ですから、ミラノサラミの方は通常のミラノサラミ用人工ケーシングを使ってもっと沢山作ろうと、それ用のスターターカルチャーも一緒に手に入れました。
下写真左がスターターカルチャー、右が白カビ種菌となります(下写真)。
一つの大きなブロックで作る生ハム類(肉内部は雑菌に触れていない)と異なり、サラミに充填する挽肉は、 挽肉にする過程で雑菌塗れの空気に暴露されており、全体が既に雑菌に塗れていると言えます。
全体に塩分が混ぜられている分は多少腐敗に強いけれど、乾燥が進まない間は水分も多く、水分活性がそこそこ高い状態です。
言ってみれば、雑菌が繁殖して腐敗するのが早いか、又は乾燥が進んで水分活性が下がり雑菌の繁殖を抑えるのが早いかの、微妙な競争状態。
多少環境温度が高ければ、雑菌の繁殖速度もアップするので、腐敗する可能性も高くなるのは自明の理です。
ミラノサラミは直径の太いサラミです。
当然太い分だけ乾燥までは時間がかかり、他の細いサラミと比べ、雑菌が繁殖する方が早くなる・・つまり腐敗する率は高くなります。
スターターカルチャーを使えば、初期からスターターカルチャーの乳酸菌が優勢繁殖することで、他の雑菌を抑え、腐敗を防ぐことが出来るという理屈なのでしょう。
昨年の、膀胱ケーシングのミラノサラミは、気温も低かったのでスターターカルチャーを使わないで、何とか作れたけれど、今年はもっと安全に、スターターカルチャーを使うことにしたのです。
届いたスターターカルチャーはROWU-FERM Westfalenlob。
NETで調べると、
まず使用量は、30g/肉50kgですから、肉1kg当たりROWU-FERMを0.6g使用する。
ROWU-FERMの保管は-18℃。
有効期間は製造日から24ヶ月。
中に含まれる菌株の構成は、
Staphylococcus carnosus(スタフィロコッカス・カルノサス) | 30% |
Staphylococcus xylosus(スタフィロコッカス・クシロサス) | 30% |
Pediococcus pentosaceus(ペディオコッカス・ペントサケウス) | 40% |
S.carnosus と S.xylosusは、どちらも、致死的となるような感染症の起因菌でもある黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)と同じブドウ球菌属(Staphylococcus属)の仲間だけれど、こちらは南ヨーロッパの乾燥硬化ソーセージに自然に発生する安全な細菌で、サラミの発色、香り、食感、風味に効果を及ぼすようです。
そして、Pediococcus pentosaceusは、ラクトバシラス科に属するグラム陽性の乳酸菌の属である、ペディオコッカス属の乳酸菌となります。
一方 MouldSTART PN1は白カビ種菌。
昨年度使用して大変良好だったBactoferm® MOLD-600とは別製品だけれど、NETで調べてみたら、菌は同じPenicillium nalgiovense(ペニキッリウム・ナルギオウェンセ(古典ラテン語読み)、ペニシリウム・ナルジオベンス(英語読み))がベースのようです。
以下NETで検索した以下英文資料にそのことが記述されています。
MouldSTART PN1 is the ideal surface culture on the basis of Penicillium nalgiovense that is excellently suited for the production of dried, fermented raw sausages and raw cured goods. The mould culture develops a very white and fine lawn, which makes it the preferred choice for the production of raw sausages with noble mould coating.
使い方は以下のの英文資料
Mix one bag MouldSTART CN1 with 10l of cold tap water and let it steep for 2 hours, stir several times during this process. Then briefly dip the freshly filled sausages into the liquid, alternatively spray or shower them. It is important to ensure full use (growth period normally at 24o C). If the spraying, dipping or showering takes place 2 or 3 days afterwards, it is a good idea to rinse the salamis or raw ham with warm water beforehand, in order to remove fat or protein from the surface.
以上。
これで今年の白カビサラミ製作、ミラノサラミ製作もバッチリ・・・かな。
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