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手打ち麺2021 No.6~2021 No.8

自分で打った手打ち麺(蕎麦、うどん、中華麺、生パスタ)には1年通しのロットナンバーを入れています。
これは2021 No.6~No.8の記事になります(先回は手打ち麺2021 No.1~2021 No.5)。



〇2021 No.6 超粗挽き田舎蕎麦二八 2.5人分
 戸隠産玄蕎麦挽きぐるみ(メッシュ30篩い) 100g
 福井産抜き実超粗挽き 100g
(メッシュ10篩い、不通過は再度挽いて篩無しで加える)
ゴールデンヨット 50g
水 146.7g(58.7%)
※私の打った分だけロットNo管理に入れます。

この日は自宅で、久しぶりに兄弟(兄との)での蕎麦打ち会。・・・2/5日
勿論、石臼で自家製粉からのスタートです。
この日打つ蕎麦は、抜き実は福井産、玄蕎麦は戸隠産です(下写真)。



抜き実は粗く挽いて(回転を速く挽くと粗挽きになります)、メッシュ10の料理用網ボウルで篩い、通過出来なかった分は再度挽いて今度は無篩で加えるという超粗挽きな挽き方。
私が打つ抜き実の蕎麦はいつもこの挽き方です。
一方、挽きぐるみ(玄蕎麦を鬼殻のまま挽く)は挽いたものをメッシュ30の蕎麦用篩で篩い、不通過を再度挽いて又メッシュ30で篩って加える方法。
挽きぐるみももっと粗くしたいのだけれど、メッシュ30より粗い鬼柄が混じるとかなり野性的過ぎて、喉の通りが急に悪くなりますww

兄にはこの超粗挽き抜き実を二八で打ってもらい、私はこの超粗挽き抜き実と挽きぐるみの半々合わせを二八で打つことにしました。

これが私が打つ蕎麦粉(というより蕎麦粒)(下写真)



加水は48%位かなぁっと思っていたら、何と58.7%も吸いました。
兄が打った抜き実二八が54%ですから、私の挽きぐるみとの合わせの方が難しいし(一般的には難しい程水を吸う)、二八で58.7%も吸うということは、かなり難しい粉だということですね。

この加水はジャストで、菊練りもいい感じ、粘りも出ました(下写真)。



へそ出し完了(下写真)。



手での丸延し完了(下写真)。



麺棒での丸延し、そして4つ出し、角延し完了(下写真)。



畳み部分のRを大きくしたいので、8枚重ねに畳んで切り。
茹では1分20秒
甘い蕎麦の味に加えて、挽きぐるみならではの野性的な風味、そして透明度があってプリンとしながら荒々しい麺線。
長~く繋がったいい挽きぐるみならではの蕎麦になりました(下写真2枚)。

 
※写真を左クリックすることで、大きなサイズで見ることが出来ます


ちなみに、兄が打った抜き実の蕎麦はこちら。
これも長く繋がったい~い蕎麦です。
緑がかって(福井の蕎麦は特に緑が強い)、透明度があって、甘~いです。
兄は粗挽きを打てたのは初めてですから、かなり達成感があったかな。
「挽きたては凄いなぁ~」と石臼挽きたての蕎麦の香りにも感動していましたね。(下写真2枚)。

 
※写真を左クリックすることで、大きなサイズで見ることが出来ます




〇2021 No.7 鴨南蛮平打ち麺 3人前
粉 あやひかり 140g、金トビ 140g
水 131.6g(47%)、塩 12g

前日に市場で買ってきた合鴨1羽を捌いて、鴨ガラと捨て野菜でスープストックを取りました(この記事)。
このスープと鴨ロース(片側)を使って、お昼に鴨南蛮に仕立てたのです。・・・2/16日

麺はあやひかり、金トビ半々で打った平打ち麺。
麺は極薄ではないけれど、まあまあ薄目に打ちました(下写真2枚)。




鴨ロースの脂側に飾り包丁目を入れて、自身から出る脂だけでロースト(芯温70℃まで)。(下写真)



ローストした鴨ロースの断面はこんな感じ(下写真)。



鴨ロースのローストが終わったフライパンに葱を入れて火を通し、鴨から出た脂と旨みを葱に吸わせる。
火が通った葱を取り置き、このフライパンに鴨スープを注ぎ、鴨脂や旨みのこびりついた焦げもスープに返す。
スープの塩味は塩のみで調える。
そのスープと鴨ロースと葱で作った平打ち麺の鴨南蛮(下写真)。



この鴨南蛮がめちゃめちゃ美味かったのです♪
今まで作った鴨南蛮でベスト1かな。
食べた後もず~~っと口の中で鴨が香る。
塩にしたのも大正解。
醤油にしても勿論美味しいけど、鴨が少し引っ込むよね。



〇2021 No.8 パッツン系低加水細中華麺 10人前
粉 勇 1kg、水 300g(30%)、塩 1%、かん水 1%

事ある毎に豚骨で取ったスープストックも、在庫がたまって来ました(、etc・・・)。
この豚骨スープは、勿論普通の料理にも使えるのですが、それではちょっと勿体ない。
是非にも博多豚骨ラーメンに使いたくて、使わずにいました。
しっかり取った豚骨スープで作る博多豚骨ラーメンなら、麺だって自家製でしっかりパッツン系の低加水細麺を使いたいもの。
それなら打つ粉だって何でもいいって訳じゃない。
でもその博多豚骨ラーメン用の粉が在庫切れしていて、なかなか打つチャンスが無かったのですが、先日他の粉の在庫も切れかかっていたので、これ幸いと博多豚骨ラーメン用の粉 「勇」も補充したのです。

さて、粉も手に入ったことだしと、満を持してパッツン系の低加水細麺を打つことにしました。
低加水、特に加水率30%以下で打つのは大変難しいのですが、これまで28%でも打ったことがあるので、30%なら多少苦労はするけれど問題は無いかなと30%で打つ事にしたのです。
この加水率では、そぼろ状態のまま手では纏まる筈もないので、そぼろのまま袋に入れ、少し踏みました。
勿論踏んでも纏まる訳ではないのですが、過去の実績では製麺機にかけられる程度には板っぽくなる筈です(下写真)。



さて加水30%の低加水麺ともなると生地が固く、パスタマシンで延すものなら、パスタマシンが壊れます。
ここで活躍するのが、質実剛健な鋳物の製麺機(下写真)。



鋳物の製麺機は壊れる心配が無いので、力で無理やり麺帯に出来る筈。

・・・・んん、何だかボロボロのまま麺帯になりません。
勿論、30%程度の低加水はボロボロなのを無理やり圧延して纏めていくのですが、こんなに纏まらなかったかなぁ?
久々の加水30%は何だかとてもキツ~イのです。
まるで30%よりもっと加水率が低いような感じ。
何度も複合を繰り返して、何とか麺帯にはなったけれど、表面が粗い!(下写真)



そこで、PE袋に入れて、冷蔵庫で一晩麺帯熟成させて、明日に再度複合することにしました(下写真)。



で、翌日。・・・3/4日
無理な圧延は避けて、丁寧に徐々に薄い麺帯にして再度複合。
複合後も2mm厚みまで、何度にも分けて薄くしていく。
大分表面粗さも改善されました。
麺帯を10枚の麺板に切り揃え(この麺板1枚が一人前です)、ここからはパスタマシンを使います(下写真)。



2mm厚さからなら、必要な厚さまで延すのは、無理をしないで厚みダイヤルを順次一つづつ進めて延していけば、パスタマシンにそれ程負荷はかからず、壊れることもないでしょう。
それに私の持っているパスタマシンは、頑丈なギアで出来ていて(この記事)、そういう理由でも壊れません。
案の定、何の問題も無く所定厚みまで薄く延ばせました。
でも、切りになった段階で大トラブル!
生地が乾きすぎていて、ツルツル滑り、切り歯に巻き込んでくれません。
どうやら麺帯にする際にボロボロ崩れて纏まらなかったのも、同じく水分不足だったのが原因のようです。
気温が低く乾燥しているこの季節の加水率30%は、他の季節であればもっとずっと低加水に相当するのかも知れません。
今からはどうにもなりません。
切り歯に巻き込ませる生地の端を、濡れ布巾で少し湿気を与え、取りあえず予定(1mm)より太い1.5mm切り歯を使い、騙し騙し切りました(下写真)。



何とか出来た中華麺は、乾かないようにPE袋に入れて、冷蔵庫で熟成させます。

で、翌日。・・・3/5日
中華麺は何日か熟成させて使うのが一般的だけれど、そんなに我慢は出来ない。
早速この日の賄い昼食は博多豚骨ラーメンにすることにしました。
1.5mmの麺なので、茹では25秒。
スープは、「サラミ仕込み会」で出た豚骨で大盛さんが取った豚骨スープに、魚介系出汁を合わせた物。
チャーシューは自家製、高菜漬けは大盛さんが漬けた雲仙こぶ高菜
紅ショウガは市販品だけれど・・・うん、バリカタパッツンで美味しい。
十分お店で出せる味♪(下写真)



それから5日後。・・・3/10日
中華麺はかん水が入っているので日持ちするので、寝かして熟成させてからが真骨頂です。
この日の賄い昼食で、今度はこの麺を醤油ラーメンに仕立てて見ました。
チャーシューは自家製、出汁は煮干し出汁100%(煮干し15g/一人(300cc)当たり)。
醤油に一切火は入れません。
出汁の火を止めてから醤油とさっと合わせてそのまま丼に注ぎます。
蕎麦汁の返しで言えば、本返しに対する生返しのような概念になるのだと思います。
私は蕎麦では逆の本返し派ですが、醤油ラーメンではこの方が醤油が立ってとても美味しいと思います。
勿論、その分醤油は選びます。

麺の茹では25秒・・20秒でもいい位。
パッツン系のストレート細麺が美味しいです♪(下写真)



この記事のカテゴリは、手打ち麺(蕎麦、うどん、中華麺、生パスタ)。
偶然だけれど、この記事は、冒頭の蕎麦から始まり、うどん、中華麺となり、順番もカテゴリと一緒。
こんなことなら、もう一つ最後に手打ちパスタをやっておくべきでしたww
まあ、又の機会で・・・

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Comments 4

There are no comments yet.
kasugai90

今日は、雨が降って肌寒い。
こうした日は、暖かい麺料理がいいですよね~

ポチ、っと!

  • 2021/03/12 (Fri) 20:46
  • REPLY
duckbill21
duckbill

Re: タイトルなし

> kasugai90さん
まだまだ寒い日がありますね。
そういう日は温かいうどんなどが、最強ですね~♪
ポチ、ありがとうございます。

  • 2021/03/13 (Sat) 10:10
  • REPLY
akkyan

う~ん・・・美味しそうなお蕎麦です事。。。(^Q^)b
兄弟で打たれるんですねえ。
うちにも一人欲しかったなあ。(笑)

duckbill21
duckbill

Re: タイトルなし

> akkyanさん
この蕎麦は、玄ソバも抜き実も抜群に美味しい蕎麦でした。
兄弟共に打つと言っても、別々に覚えたので、単に偶然なのです。

> うちにも一人欲しかったなあ。(笑)
自分が覚えれば事足りますよ(笑)

  • 2021/03/16 (Tue) 08:31
  • REPLY