2022年度クラテッロ類の仕込み
この日、豚原木(後ろ足一本)を、頼んでいた市場のお肉屋さんから引き取って来ました。・・・2/18日
今年は小さめの8.94kg(下写真)。
早速、解体開始。
まずは寛骨(めがね)&仙骨を一体で切除。
寛骨と仙骨は一部でくっついています。
以前はその部分を鋸で切り離してから、別々に切除していたのですが、今はくっついたまま、一体で切除しています(下写真)。
寛骨&仙骨を切除したら、次はクラテッロ部位を切り出し(下写真)。
続いてフィオッコ部位、ハシッコ部位の切り出し。
クラテッロは後ろ足の内腿部位、その反対側の外腿部位がフィオッコとなります。
なのでイタリアではクラテッロを仕込む時に同時にフィオッコも切り出し、同じ方法(膀胱詰め、縛り)で仕立てます。
イタリアにはハシッコは有りません。
後ろ足原木からクラテッロ部位、フィオッコ部位を取ると、残る大きな部位はランプ(尻)部位。
どうせなら、この部位もクラテッロ、フィオッコと同じ方法で仕立ててみようという事で、ハシッコ(端っこww)と名付け、二年前から仕込み始めました。
もう既に2020年1/12日仕込み(この記事)のものは出来上がって、もう消費開始しています(この記事)。
流石にクラテッロ、フィオッコと比べると、多少は落ちますが、クラテッロ類特有の蠱惑的な香りもあり、3番目のクラテッロ類として十分でした。
残った骨からスネ肉を切り出して、取り合えず夕食休憩。
クラテッロ部位が3.48kg、フィオッコ部位が1.73kg、ハシッコ部位が1.63kg、スネ肉が0.9kg、骨が1.2kg。
スネ肉は料理に(この記事など)、骨はスープストック取りに使います(この記事)。
下写真左上から右に、骨、スネ肉。
下写真左下から右に、クラテッロ部位、フィオッコ部位、ハシッコ部位(下写真)。
夕食後、それぞれ塩&希釈塩を計量し塩漬け。
さて、塩が肉の中心部まで浸透するには時間がかかります。
まだ塩が浸透しない期間は、水分活性も高く、腐敗に弱いのですから、低温環境に置く必要があります。
とは言え、家庭の冷蔵庫にこんな量の肉を補完するスペースがそうそうある訳もない(少なくとも我が家にはありませんww)。
毎年どうしているかと言えば、プラスチックの衣装ケースに入れて、超大型天然冷蔵庫に置きます(要は北側ベランダに放置ww)。
実際、冬の真北のベランダ放置は冷蔵庫内と同じくらいの温度になります。
・・・という予定だったけれど、問題が発生しました。
この所の夜間の気温を見ると、超大型天然冷蔵庫が、何と超大型天然冷凍庫に化けそうなのですww。
冷凍になってしまっては品質が落ちます。
止む無く、空調をかけない北の部屋に置くことにしました(下写真)。
塩漬け期間は毎年1週間にしています。
その間、クケーシングとして乾燥膀胱を、白ワイン+水+塩に1週間程漬けて、戻し&臭み抜き&香り漬け(下写真)。
塩漬け一週間の予定が、時間が取れず、やっと10日目に縛りです。・・・2/28日
戻した乾燥豚膀胱に、塩漬けしたそれぞれの部位を入れて縫合し(これは家内の役割)、出来たものから、縛り。
これは乾燥で肉が縮んで紐が弛んでも中身の脱落が起きない、クラテッロ特有の伝統的な縛り方になります。
実はこの数日前から右手が痺れて、握力が無い状態。
なので、力のいる縛り作業は、かなりピンチだったけれど、何とか完成。
今年のも美味しく出来上がるかな。
完成予定は、フィオッコ、ハシッコが今年の晩秋、クラテッロは来年の晩秋頃。
写真は真ん中上から時計回りで、クラテッロ、ハシッコ、フィオッコ(下写真)。
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