スペイン地鶏の丸鶏燻製完成
12/29の朝から仕込んでいたスペイン地鶏の丸鶏燻製が仕上がった。なかなかいい色が出た。
丸鶏の燻製はWEB上にもそれ程レシピが出ていないので、参考までに今回の工程を紹介。今回のスペイン地鶏のサイズは1.45kg。 これ位のサイズだと当家の小さい燻製釜でも大丈夫。
ボイルなしの温燻も考えたが、低い温度で丸鶏の中まで火を通すにはかなり長い燻製時間が必要になり、 その場合表面はカラカラで固くなりすぎるような気もしたので、ボイルを併用する方法を取った。
加熱する温度によって仕上がりの肉質は大きく変わる。例えば100℃を超える高温で加熱するといわゆる ローストした鶏肉や茹でた鶏肉のように肉肉しくなるし、70℃くらいで長時間加熱するといわゆるハムの 質感がでる。今回はその中間の感じを出したいので、ボイル温度、温薫温度を若干高めの温度とした。
PE袋に入れ真空引きした状態でボイルする理由は出来るだけ旨みを外に流出させたくないためであり、 そして真空に引く理由はボイル時の浮き上がりを出来るだけなくすためなので、真空引きが必須という訳ではない。 どの道真空引きしても浮き上がるので、皿などを重し代わりに乗せてボイルする。
ボイル後はそのまま湯温が冷めるまで放置する。こうすることで一旦袋内に出た旨みを再度鶏肉内 に戻すことが出来る。それでも袋内には鶏から出る大量のスープが溜まるので、これで実に美味しいスープが作れる。
食後感
ほっぺたぽっとん。ローストの3倍は手間がかかるけど、5倍は美味しい。やっぱり燻製は美味い。
雉に似た感じが出せるかと言うのが今回のテーマでもあったけど、似ているような、似ていないような、何とも判定は難しい。
似ている部分はかなりあるのだが、逆に燻製になったことで、雉と味が違う部分も際立った(鶏なので当然と言えば当然だけれども)。なので「似ていて、似ていない」という何か禅問答のような結論だ。
雉の味
20年くらい前、クリスマスだか正月だったか、知人に、鳥羽国際ホテルの雉の燻製を送って頂いたことがある。当時の私にそれはとても美味しく、雉というものは何と美味しいものだろうと思いました。
以後、他に雉を食べる機会はあったものの、私にとって雉の味は頭の中にあるその記憶の味です。だから雉は私にとっては常に燻製でなければなりません(笑)。
勿論、鳥羽国際ホテルでは今でも雉の燻製を作っています。なので今では購入しようと思えばNETで購入出来きます。でも20年前といえば料理人も代替わりしていてもおかしくありませんし、もし購入して、味が違っていたら、何か大事にしてきた味の記憶が壊されそうで、とても購入など出来ません。でも代わりに何度でも記憶の味に挑戦できるという特典を得たとも言えます。
丸鶏の燻製はWEB上にもそれ程レシピが出ていないので、参考までに今回の工程を紹介。今回のスペイン地鶏のサイズは1.45kg。 これ位のサイズだと当家の小さい燻製釜でも大丈夫。
ソミュール液漬け | 2日半 | ソミュール液は1.5リットルの水に 120gの岩塩、40gの砂糖、少量のスパイス(ブラックペッパー、シナモン、クローブ、オールス パイス、コリアンダー、ナツメッグ)を入れ沸騰後冷ましたもの |
塩抜き | 2時間 | 直接水をかけない、ちょちょろの 流水で |
ボイル | 80~90℃2時間半 | PE袋に真空パックした 状態でボイル |
乾燥 | 1時間 | 燻製釜内で少し加温して |
温薫 | 80~85℃2時間 | 今回はサクラチップ使用 |
風乾 | 半日 | 燻り臭さを落ち着かせるため |
ボイルなしの温燻も考えたが、低い温度で丸鶏の中まで火を通すにはかなり長い燻製時間が必要になり、 その場合表面はカラカラで固くなりすぎるような気もしたので、ボイルを併用する方法を取った。
加熱する温度によって仕上がりの肉質は大きく変わる。例えば100℃を超える高温で加熱するといわゆる ローストした鶏肉や茹でた鶏肉のように肉肉しくなるし、70℃くらいで長時間加熱するといわゆるハムの 質感がでる。今回はその中間の感じを出したいので、ボイル温度、温薫温度を若干高めの温度とした。
PE袋に入れ真空引きした状態でボイルする理由は出来るだけ旨みを外に流出させたくないためであり、 そして真空に引く理由はボイル時の浮き上がりを出来るだけなくすためなので、真空引きが必須という訳ではない。 どの道真空引きしても浮き上がるので、皿などを重し代わりに乗せてボイルする。
ボイル後はそのまま湯温が冷めるまで放置する。こうすることで一旦袋内に出た旨みを再度鶏肉内 に戻すことが出来る。それでも袋内には鶏から出る大量のスープが溜まるので、これで実に美味しいスープが作れる。
食後感
ほっぺたぽっとん。ローストの3倍は手間がかかるけど、5倍は美味しい。やっぱり燻製は美味い。
雉に似た感じが出せるかと言うのが今回のテーマでもあったけど、似ているような、似ていないような、何とも判定は難しい。
似ている部分はかなりあるのだが、逆に燻製になったことで、雉と味が違う部分も際立った(鶏なので当然と言えば当然だけれども)。なので「似ていて、似ていない」という何か禅問答のような結論だ。
雉の味
20年くらい前、クリスマスだか正月だったか、知人に、鳥羽国際ホテルの雉の燻製を送って頂いたことがある。当時の私にそれはとても美味しく、雉というものは何と美味しいものだろうと思いました。
以後、他に雉を食べる機会はあったものの、私にとって雉の味は頭の中にあるその記憶の味です。だから雉は私にとっては常に燻製でなければなりません(笑)。
勿論、鳥羽国際ホテルでは今でも雉の燻製を作っています。なので今では購入しようと思えばNETで購入出来きます。でも20年前といえば料理人も代替わりしていてもおかしくありませんし、もし購入して、味が違っていたら、何か大事にしてきた味の記憶が壊されそうで、とても購入など出来ません。でも代わりに何度でも記憶の味に挑戦できるという特典を得たとも言えます。
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