大きな鮟鱇(アンコウ)のお話
当時はまだオークションで鮟鱇を手に入れるようという人は殆どいませんでしたので、現在の相場からすれば1/4くらいのビックリするような安値で落札できました。
鮟鱇は身の水分含有量がとても多い魚で、ぶよぶよしているため捌きにくく、通常大きな鮟鱇は、吊るし切りといって、顎を引っ掛けて吊るし、お腹に水を入れて膨らました状態で捌きます。
でも一般家庭ではそんな吊るせる場所はないので、吊るし切りなど出来ようもなく、俎板上で捌くにしても、16kgの鮟鱇のサイズは俎板の何倍もある上、そもそも家庭のシンクサイズを超えています。
水を流せて、大きなものを洗える場所といったら、そう風呂場以外ありえません。
ということで、風呂場で捌く、いや解体することにしました。
風呂場で一人で、こんな大きなものの解体をしていると、血だらけだし、何だかとんでもない犯罪行為をしているような気分になるもので、背後から息子が
「お父さん。何をしているの?」
「ギクーッ!!いい、い・・いや、な、何も」
・・・って私は一体何を動揺しているのだらう。
息子よ、お父さんは何も非合法な事をしている訳ではないのだよ。普通に良くあるように浴室で鮟鱇を捌いているだけだ(いやそれって普通じゃないし、殆どない)。
当時はデジカメを持っていなかったので、私が風呂場で、血だらけの包丁を持って呆然としている怪しすぎる写真は撮っていない。
鮟鱇は鋭い歯のある顎を除いて、捨てるところがない。
正肉、皮、鮟肝、ヒレ、卵巣、胃、そしてなんとエラまで食べる。それぞれが色々な食感を持っていてとても美味しい。
何とか捌き終わって、夫々の部位を均等に分け、1kgづつに小分けして冷凍庫へ。
これで当分鮟鱇鍋が楽しめると思っていたら、3回目位の鮟鱇鍋の時に妻が、
「これが最後の鮟鱇よ!」
・・・って、エーッ!!一回でどれだけ食べてたんだ~~~!(WWWWWW )
残念ながら、オークションでの鮟鱇も、今では人気が高く、もう安価では落札できなくなった。
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