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来年のトマト苗を挿し芽で作る

お題の前に、ベランダで水耕栽培しているイタリアントマト他の、前回(11/29まで)以降の収穫状況です。

12/2日の収穫(下写真)。
サンマルツァーノ・ルンゴ(San Marzano Lungo)9個161g

IMG0912021.jpg


12/5日の収穫(下写真)。
コストルート・ジェノベーゼ(Costoluto Genovese)1個110g、そしてサンマルツァーノ・ルンゴ6個86g

IMG0912056.jpg


12/11日の収穫(下写真)。
コストルート・ジェノベーゼ1個183g、そしてサンマルツァーノ・ルンゴ3個46g

IMG0912110.jpg


12/13日の収穫(下写真)。
コストルート・ジェノベーゼ1個138g、サンマルツァーノ・ルンゴ1個22g、そしてPETボトル水耕栽培のハバネロ11個です。
サンマルツァーノ・ルンゴはいよいよ赤くして収穫するのが困難になってきました。
この程度の色付きでもう落果してしまうので、ちょっと色付き始めたら収穫して、室内で追熟させるようです。

IMG0912130.jpg


収穫したコストルート・ジェノベーゼも。表面はこんなかさぶた状の疵があります(下写真)。
この所収穫したコストルート・ジェノベーゼは大抵そうなのですが、これは寒さに関係するものではなく、多分この前の台風時にできた擦り傷なのだろうと考えています。

IMG0912131.jpg


これでコストルート・ジェノベーゼが延べ77個、サンマルツァーノ・ルンゴが333個と、双方ともゾロ目となりました。 今年の最終収穫目標に対しては、現在までで、154.0%(コストルート)、166.5%(ルンゴ)、合わせて160.25%となって、目標達成後、さらに記録更新中です。(栽培株数は1株づつの合計2株)
PETボトル水耕栽培ハバネロは今回の11個を加え、延べ148個(2株)。

さていよいよお題の挿し芽です。
トマトは炎天下では落花も増え着果率が悪くなります。また炎天下では味的にも中々糖度がのりません。
なので、いかに春トマトで収量を上げられるかは結構重要なポイントと考えています。
去年は播種が2/5日発芽が2/14日、水耕容器に定植したのが4/16日最初の着果が5/22日、そして最初の収穫が7/6日でした。
定植する時期を早め、かつ定植する苗を比較的大きな苗にすることで、最初の収穫を1~1.5月ほど早められるのではないかと考えています。
保温で発芽させることで播種を早めることが出来ても、冬の間に、発芽から大きな苗に成長させるのは大変時間がかかります。つまり、早く種を植えればいいかと言えば、そう単純には行かないだろうし、去年だって充分早く播種しています。
そこで今回の作戦は、今年のまだ頑張っているトマトから挿し芽で苗を作って、室内で育苗し、もう寒さがぶり返さない3月、丁度去年より1ケ月程早い時期に、それも去年よりずっと大株で定植しようという作戦です。
トマトは多年草ですから、本来何年か栽培しても問題は無い筈で、だから挿し芽で何代か繋ぐのも大丈夫と考えています。
挿し芽をするのは来年になってからで充分間に合う筈です。
実際コストルート・ジェノベーゼは来年になってから、ゆっくり挿し芽をする予定です。
現在も生育旺盛で、液肥の吸い込みもまだまだ多く、今でも続々開花、着果しているコストルート・ジェノベーゼは、頑健で、寒さに対しても相当強いようですが、サンマルツァーノ・ルンゴの方は、このところすっかり生彩をなくしており、寒さには結構弱いのかも知れません。
来年まで待って、本体が枯れてしまっては挿し芽を取る事ができませんので、このサンマルツァーノ・ルンゴだけ、念のためにもう挿し芽をすることにしました。
開始が早いので、定植までに大きくなりすぎるかも知れません。その時はこの苗からさらに挿し芽を取る方向で考えています。

鉢底に砂漏れ防止用の不織布(リードペーパータオル)を敷いて、煮沸殺菌した洗い砂を入れ、受け容器には吸い上げられるように水を張ります。砂培地の毛細管現象による吸い上げ能力は極めて高く、底が水に触れていれば、あっという間に砂全体に水が行き渡ります。
これに挿し芽用に切り取ってきたサンマルツァーノ・ルンゴの脇芽を挿しました(下写真)。・・・12/12日
冬の寒さでなりをひそめたサビダニですが、葉の色々なところで越冬している可能性があります。
その場合、室内の暖かさで目覚め、万延するケースがあり要注意です。なので挿し芽をする脇芽は室内に入れる前に、念のためコロマイト乳剤散布をしました。
このコロマイト乳剤、あらゆるステージ(卵、幼虫、成虫など)のサビダニに劇的に効くのですが、元々微生物から生まれた殺ダニ剤であって、減農薬栽培では農薬としてカウントされません。
ベランダのイタリアントマトは今年も例外なくサビダニが発生しましたので、そのトマトの脇芽ではサビダニが越冬している確率はかなり高い筈です。
暖かい室内でそのサビダニが復帰し、対処を何もしなければ、この苗が枯れる確率はほぼ100%です。
野菜栽培はずっと無農薬栽培を方針としていますが、このコロマイト乳剤だけは背に腹的例外と考えています。


IMG0912122.jpg


この砂培地では水挿しよりずっと良く発根するようです。 発根した後は受け容器に液肥を張って育苗をしますが、このまま砂培地で育苗すると根は全て水耕用の根となるので、水耕栽培専用苗となります。
今回は水耕栽培用の苗を作るのですからこれでいいのですが、土耕の場合は発根を確かめたら、速やかに土培地へ植えなおす必要があります。

ところでトマトも真核生物。なのでその染色体の末端部にはテロメアがあって、そして人間のようにテロメラーゼ活性が弱ければ、複製毎にテロメアが短くなり、段々細胞老化が起こることになる。
クローン羊の寿命が短かったと同様に、挿し芽でトマト寿命が延びるわけではないので、挿し芽で何代も繰り返せば、老化を原因とした、例えば落花率が増すなど、色々な問題が発生してくるのでしょう(・・・多分)。
何年でそのような問題が出るか、逆な言い方なら、何年くらい挿し芽で繰り返しても大丈夫かは、ひとえにトマトの寿命によるところではあるけれど、実際のところ、トマトの寿命ってどれくらいか、はたして誰か知っているのでしょうか?
つまり、トマトが多年草として生きられる冬の無い温暖な環境なら、何年位生きれるものなのかということだけれども。

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Comments 18

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Naomi

はじめまして。

まだ初心者なので、間抜けな書き込みが多いかもしれませんが、
今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m

はぁ~、そうですよね、挿し芽すれば良かったんですねー ○| ̄|_
私、夏の終わりに播いてしまったミニトマトたち4株を、訳も分からず室内で冬越しさせてます(泣笑)。
リビングがジャングルになって行きそうです。こうなったら、長生き記録でも挑戦しますかねぇ。

確かに、砂は私も良いと思います。セルトレイで育苗する際に川砂を使っているのですが、定植する際に根を痛めずに済むので、結構気に入っています。
再利用も簡単だと思うのですが、使っている方は少ないような…。便利なのになぁ…。

duckbill

Re: はじめまして。

> Naomiさん
初めまして。コメントありがとうございます。
こちらこそ、今後とも宜しくお願いします。

トマトは発根しやすさではダントツですから、挿し芽はいい手です。
でもリビングジャングル(おっ!韻を踏んでいるみたいで良い言い回し)、いいじゃないですか~!癒されそうで、理想なリビングです。(^^)

そうそう、砂培地っていいですよね~!
保水力は高いし、煮沸殺菌できるので無菌無機培地になるし、水の中で一ゆすりしただけで、綺麗に根だけになるし、又煮沸すると再利用も何度でもできるし♪
こんなにいいんだから、その内使う人も増えるでしょう。(^^)

  • 2009/12/15 (Tue) 12:22
  • REPLY
三十路オンナ

こんにちは!

真冬で、トマトの収穫、本当にすごいですー!!!

私は夏に挿し芽をいただいたのですが、
。。。

全く収穫できずに、終わりました。
本当にトマトの栽培、お上手ですね♪

  • 2009/12/15 (Tue) 12:57
  • REPLY
duckbill

Re: タイトルなし

> 三十路オンナさん
この季節、トマトをしっかり収穫している人は、ハウスの営農さんを除いて、大抵は、私も含め水耕栽培の連中です。
なので、私が上手なわけではなく、水耕栽培だからだと思います。
トマト栽培は難しい(特に大玉は)と言われますが、水耕でやると、土壌からの病虫害が無いので、あまり苦労しないで、結構簡単に無農薬で栽培が出来ます。
特段の機器も要らない(発砲スチロールのトロ箱&熱帯魚用のブクブク)し、ぜひ来年のトマトを水耕栽培というのはど~お?(^^)

  • 2009/12/15 (Tue) 21:04
  • REPLY
katteni

4月16日定植といえば、十分早いですもんね、たしかにそれを超えるには種からではきついかも。挿芽作戦たのしみにしています。
来年の計画いろいろ考えていますがなかなかまとまらなくて...
剪定しすぎたシシリアンが、復活するのかが不確定要素なのがまとまらない理由?
この記事を読んで、そろそろ行動しないとまずいと考え、とりあえず種を買いあさりました。
来年は「トマト祭り」といきたいところです。(どこかで聞いたような...)

8

なるほど・・・!
難しいことは理解できないところがありますが。。
  ↑頭悪くて~~!ごめんなさい<(_ _)>
宿根トマトで、挿し芽ができ。。来年もおいしいトマトが生るんですね♪
そーーかっ!
いままで、こんなこと思いもしなかったわ~!
やはり、 duckbillさんに敵なしですね♪

duckbill

Re: タイトルなし

> katteniさん
実は、挿し芽作戦は一昨年にシシリアンルージュでやって、室内で育苗中にサビダニで全滅させられました。
その経験から、今度はサビダニ対策は充分。
でもどうなるか、自信は半々。怪しげだったら2月に播種です。(笑)
私もそろそろ種を買いたいけれど狙っている種は未だ栽培中or収穫中になっていて、種がありません。
播種は2月になってからでしょうから、1月一杯まで充分考える(悩む)時間は有りますね。
でもどんな作戦でも「トマト祭り」は変らない。(^^)

  • 2009/12/16 (Wed) 12:18
  • REPLY
duckbill

Re: タイトルなし

> 8ちゃんさん
挿し芽で、最初から大きな苗を用意し、開始を早めて、春トマトの収穫期間を無理やり伸ばそうと、「あわよくば作戦」をスタートです。(笑)

いえいえ、敵も色々いまして、↑にも書いたように、一昨年はこの計画、敵(サビダニ)にやられて、あえなく討ち死にだったのですよ!(^^;)

  • 2009/12/16 (Wed) 12:29
  • REPLY
ユンイ

テロメア

テロメアの話、私も気になってました。やはりそうなんですよねぇ。
4年前から挿し芽で育ててきたペチュニアが、今年とうとう枯れました。
これも寿命だったのかなぁ…と思います。
今、屋外で水耕栽培しているシシリアンルージュが去年株の挿し芽で育てたものですが、秋口からすごく元気です。
どこまで挿し芽でいけるか試してみたい気がしますね(^^)

duckbill

Re: テロメア

> ユンイさん
その後もう少し調べてみたら、植物テロメアの研究は癌細胞のテロメアと違って、殆どやっている人も少ないようで、あまり判ってはいないようですが、概して植物のテロメラーゼ活性は高いようです。
木の長命さを考えると、さもありなんと思えますが、トマト等の野菜、草花は又、違うのかも判りません。
以前一年草のスィートバジルを、挿し芽でつないで、バジルの5歳児や6歳児を作ろうとしたのですが、一旦トウ立ちフラグがたったバジルは根付いてすぐすぐトウ立ちばかりなので、役に立たず止めました(爆)
トマトなど多年草で果実ものなら、確かに何処までいけるか見てみたいものです。(^^)

  • 2009/12/16 (Wed) 13:01
  • REPLY
yaefit1500

挿し芽栽培

早い時期にトマトを生らすのって難しいですけど、この挿し芽栽培なら希望が見えるかもしれませんね。

わが家にも挿し芽栽培用に砂を買ってあるのですが、まだ封も開けていません。
今、ベランダに育っているポンデローザで練習してみようかしらん?

今年はトマト祭を通り越して、地獄一歩手前だったので、来年はほどほどにしつつ、みなさんの祭を楽しみにしています。

duckbill

Re: 挿し芽栽培

> yaefit1500さん
うまく行くと結構早い時期から収穫できるかなぁ・・・などどトラタヌを(笑)
砂、いいよ~!かなりお奨め♪
挿し芽だけでなく、発芽後の水耕栽培用の育苗にも最適です。
定植の時に、水の中で一揺すりで砂が綺麗に落ちるので、根を傷つけないで根だけに出来ます。
ポン様の脇芽で練習、いいかも。(^^)

ほどほどにしつつとか言っても、時期になるとついつい植えたくなるんじゃないかなぁ(笑)

  • 2009/12/17 (Thu) 02:17
  • REPLY
yaefit1500

なんで・・・

> ほどほどにしつつとか言っても、時期になるとついつい植えたくなるんじゃないかなぁ(笑)

なんでバレてるんでしょう・・・?^^;;;

って、いえいえ、来年はベランダジャングルを回避したいところ。
1日35リットルはちょっとタイヘン!^^;;;

Naomi

砂培地普及隊で~す

便乗コメントでお邪魔いたしまーす。
duckbillさんのおっしゃるとおりでございますー。楽ですよ、ほ~ら使いたくなって来ませんか~(笑)
注意点としては、煮沸消毒のあと、普通にザルでこしてしまうと、全部シンクに流れてしまします(←やってしまいました)。
水にキレイに沈むので、上澄み(?)だけ捨てて乾かすほうが簡単かもしれません。
…と。お邪魔いたしましたー。

duckbill

Re: なんで・・・

> yaefit1500さん
yaefit1500さんのブログを見ていたらそれはバレバレっしょ(爆)

でも1日35ℓは凄いよ!うちはせいぜい1日10ℓだったもの。
1日に20ℓ入りのポリバケツで2個作るのは、考えただけで腰が痛くなってきそう。(笑)
1日10ℓでも真夏は旅行も出来ないので、そろそろ自動給水も考えなくちゃと思っています。(^^)

  • 2009/12/17 (Thu) 23:47
  • REPLY
duckbill

Re: 砂培地普及隊で~す

> Naomiさん
そうそう、ザルは駄目だよね~! えっ!わ、わ、わたしはやっていませんよ。^^;
上澄みだけ流しま~す。(^^)

  • 2009/12/17 (Thu) 23:59
  • REPLY
まっく

トマトの寿命なんて考えたこともなかったです。
確かに言われてみれば、
挿し芽の挿し芽作戦でどこまで続けられるか不思議でございます。
なんだかんだで枯らしちゃってしまうので誰も分からないんでしょうかね^^

  • 2009/12/18 (Fri) 12:41
  • REPLY
duckbill

Re: タイトルなし

> まっくさん
一般的には植物はテロメラーゼ活性が高いらしいのです。
これだとテロメラーゼがテロメアの短縮分を補修するので、短縮が起こらず、非常に長い寿命になります。
縄文杉なんかを考えれば、納得がいくのですが、トマトも同じようにテロメラーゼ活性が高いのなら、原産地では縄文トマトなんてものも、あるいは可能だった訳です。
流石にそれは「んな馬鹿な!」ということで、私たちが考える常識的な野菜や草花の寿命なら、今度は人間以上にはるかにテロメラーゼ活性が弱いことになります。
最初は何回挿し芽で繰り返せるだろうという疑問だったのですが、こうしてみるとトマトの寿命がどれくらいかというのは、何だか興味深いです。(^^)

  • 2009/12/18 (Fri) 20:27
  • REPLY