自家製グアンチャーレを作る 完成編
37日間での製作です。季節がもうちょっと早ければ、期間をもう少しかけたかったところです。・・・2/26日
これまでの経過は
自家製グアンチャーレを作る
自家製グアンチャーレを作る PART2
何とこの前日偶然に、賞味期限から50%offになっているイタリア、フマガッリ社製のグアンチャーレを見つけたので購入しました(下写真)。
これで正しく自家製グアンチャーレの比較評価ができます。
自家製グアンチャーレの出来上がり重量は512gと585g。
もともとの肉量は618gと689gなのでこれだけを考えれば82.8%と84.9%。
でも刷り込んだ塩などの量を含めれば各々40g刷り込んでいるので77.8%と80.2%。
さらに塩抜きで多少は出るのでとか考えても、元々脂肪の量で大きく変る訳だから(脂肪は乾燥しないので)、あまり厳密に考えても全く意味が無い。どちらでも各々計算方法で今後の指標にはなるでしょう。
本当は水分活性度を正確に測定して、記録しておきたいけれど、測定費用が肉代の何倍にもなるなんて本末転倒(笑)
出来上がった自家製グアンチャーレをまずは真っ二つ。なかなか発色はいいようです(下写真)。
一つのブロックを4つに切って、表面にアルコール度数96度のハーブウオッカをスプレーし、表面があまり乾かないうちに、真空引きします。
一番最初の塩漬け開始から完成まで、肉を触る時は常にPE手袋着用で、素手で触ることは、一度も有りません。
元々常温で長期熟成可能な生ハムと同様の作り方です。
肉内部は高い塩分濃度と低い水分活性で雑菌が繁殖し難い環境が作られています。
表面層は特に水分活性が低く、内部に雑菌が入り込み難い障壁を形成する上、さらに雑菌、カビ防止用に真空引きされます。
ハーブウオッカをスプレーするのは、真空引きされた中で生きられる嫌気性雑菌が付着していても、密封された中でこの高濃度アルコールで殺菌され、万が一にも繁殖することがないようにと考えてのことです。
グアンチャーレは香辛料を表面にまぶしています。塩漬け肉の汚染はこの香辛料由来のケースが多いようです。
香辛料をまぶした段階でもハーブウオッカで殺菌していますが、再度ここでダメオシの殺菌です。
で完成した自家製グアンチャーレ、いつものように、遊び心のオリジナルの食材シールも貼付しました(下写真)。
自家製グアンチャーレ、発色もなかなか綺麗です(下写真2枚)。
この状態で長期間の冷凍保存ができますが、もともと保存がきくように作ったので、この真空引きされた状態でなら、冷蔵庫でも長期間大丈夫な筈です。
自作生ハムでは、この状態で1年以上熟成させました。
生ハムよりは多少柔らかいのですが、グアンチャーレは元々脂身が相当多い部所です。脂は乾燥して固くはならないのですから、グアンチャーレの方が柔らかいからといって、水分活性が高いとは限らない筈です。
さて長期保存できるだろうと考えることと、実際に長期間保存できる事とは異なります。最初の製作ですから、色々なエビデンスを取るため、ある程度の個数を長期保存テストに廻す予定です。
グアンチャーレはイタリア、スペインの生ハムのようには長期熟成させる食材ではありませんし、だから長期保存が不可欠という訳でもありません。
でも自作の食材がどの程度の保存性をもっているかを確認しておく事は最低限必要な事ですし、長期保存が可能ならそれは素晴らしいことです、そしてさらに長期保存することで、熟成が進み、より良い品質になるなら、もう言う事はありません。
で、こちらが購入物のイタリア、フマガッリ社製のグアンチャーレ(下写真)。
外観上も自家製(上写真)は全然負けていません!
さて自作したグアンチャーレの味は、やはりグアンチャーレと言えば定番のカルボナーラで試してみるべきでしょう。
あくまでグアンチャーレの味の確認が主眼です。
だからこのカルボナーラは「自家製グアンチャーレ、一体ナンチャーレ?」がテーマです。
実はカルボナーラは私は濃厚すぎてそれ程好きではありません。(^^;
でもそれはこの際置いといて、このグアンチャーレを使って、そしてチーズはペコリーノ・ロマーノ、生クリームは使わないで卵黄で作る本格的なカルボナーラと言いたいところですが、
・・・生クリームだけは消費したかった残りがちょっとあったという台所事情で、多少使いました(下写真)。 (^^;
さてグアンチャーレ凄いです!!ベーコンやパンチェッタと比べたら、やはり凄い存在感で随分違います。
写真は撮りませんでしたが、イタリア、フマガッリ社製のグアンチャーレでも、同じように作って見ました。
さて自家製グアンチャーレはナンチャーレ?
現時点で不足を感じるところは無いので、100チャーレをあげたいけれど、まだまだこれからもっと上手く作ることができるだろうから、92チャーレくらいにしておきましょうか。(笑)
ちなみに購入した本物のグアンチャーレは90チャーレ。・・・ふふふ、はい!勝ってます♪
カルボナーラでの比較ばかりではなく、スライスして、火を入れて食べ比べています。
両者の味は、実際のところ、かなり似ているのです。
つまりそれは、自家製グアンチャーレが、正体不明のスットコドッコイなものに仕上がった訳ではなく、まさに正しくグアンチャーレに仕上がったという事です。
そしてその上で自家製グアンチャーレの方が脂が甘くて美味しかった(家族全員が同意見でした)のが2点の差となりました。
自家製グアンチャーレがかなり美味しく出来て、実のところ、結構気を良くしています。(^^)vあは♪
風乾&熟成過程において、前半は天気も良く、北ベランダで陰干しもできたのですが、後半は天気も崩れ、リードペーパーに包んで冷蔵庫乾燥という状態が殆どでした。
これからの時期は気温も高く、外での陰干しによる製作は無理です。
乾燥&熟成を最初から最後まで冷蔵庫で行えるなら、年中製作可能という事になります。
次回は100%冷蔵庫方式(非ピチット方式)で作ってみたいと思います。
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