2010年水耕容器製作とトマト苗セット
去年は2株やっているので、2株分は去年の水耕容器を修理して使用するとして、今年は新たに2台を作らなければなりません。
新規の2台分は近所のスーパーで貰ってきたこのトロ箱で製作しました。・・・3/7日(日)
トロ箱はW26cm×L38cm×H20cmの内容責19リットルで、全く同じ物2個を貰ってきました(下写真)。
私のやり方は株元から液肥までの間の水気耕領域を重要視するので、少し深めのトロ箱を選んでいます。
苗と培地をセットするザルは、今年はこれ(下写真)
トマトは結構太い根も発生します。沢山養分を運べる太い根がザルの目から出られなければ問題です。
だから目の大きなザルが良い訳で、これはなかなかうってつけです。
100円均一で買ってきたもので、金属製だけれど、しっかりプラスチック皮膜で覆われているので、サビ等の心配はないと思います。
トロ箱の蓋に、丁度このザルを嵌めることができるような穴を、カッターで開ける(下写真)。
液肥の確認&補充や根の確認のために一部あけられるように、蓋の一部を切る(下写真)。
アルミ蒸着シート(100円均一で購入)で、底面を除いたトロ箱外側に、両面テープを使って丁寧に貼り付け覆う(下写真)。
真夏の炎天下では、水耕容器をしっかり遮光しないと、容器内で液肥の温度が上昇して、トマトが一日で駄目になってしまいます。
蓋を外し、容器の上縁に両面テープを貼り(下写真)、
容器内側にPEゴミ袋を入れて広げ、容器の上縁に貼った両面テープで止める(下写真)。
余分な部分はカッターで切り取る。
これで内側はPE袋貼りとなり、トロ箱に穴が開いていても大丈夫だし、来年また使うときも、この内側の袋を貼り代えるだけで綺麗に使えます(下写真)。
給水布は100円均一で売っている100%ポリエステルのマイクロファイバータオル(下写真右)。
そして何かと便利なプラスチック製の結束バンド(下写真左)。
水耕栽培用の給水布として、綿やレーヨンなどの天然素材は使えません。天然素材は短期間に腐食してしまいます。
ポリエステルは天然素材では無いので腐食しないのですが、吸水性はありません。
極細のポリエステル繊維を織ってその毛細管現象で抜群の吸水性を出した、このマイクロファイバータオルが、水耕栽培の給水布として極めて優れていることは、以前の記事に書いています。
ザルには培地がこぼれないようにエアコン用フィルターを切って敷き、上のプラスチックの結束バンドで数箇所固定しました。
エアコン用フィルターはやはり100円均一で売っており、これもポリエステル100%の不織布で出来ているもので、これは去年の在庫を使用。
去年までの水耕容器では、多数の給水布をぶら下げた形式にしています。
これは給水目的ではありません。培地に対する給水なら中央の1本でも大丈夫で、2~3本もあれば十二分です。
培地から飛び出した根は容器内の液肥に到達して、一気に液肥を給肥します。
ところが多くの場合、これらの培地から飛び出した根は、液肥に到達する間に、空気中で乾燥して途中で枯れてしまいます。
沢山給水布を垂らす理由の一つは、これらの根を乾かさずに液肥までガイドをするためです。
給水布が沢山垂れていれば、培地から飛び出した根は、これらのうちのどれかの給水布に沿って、液肥を吸いながら、つまり乾燥しないで、液肥まで到達できます。
そして給水布が多ければ多いほど、液肥まで到達する根量は多くなり、根を充実させることが出来るのです。
地上部の充実は、実のところこの根部分の充実にかかっています。
さてこの株元、特に培地から飛び出した部分から液肥までの領域は、給水布から液肥を吸いながら、同時に空気に直接暴露されて十分に空気を取り込むことが出来る理想的な水気耕領域と言えます。
この部分が充実することは大抵の植物にとってとても重要なことであって、この部分が十分ならパッシブ水耕(ブクブク等のように電気を使用しない)でも十分栽培可能です(一応私はブクブクは使用しますが)。
沢山給水布を垂らす理由の二つ目は、この水気耕領域できるだけ大きく形成したいためです。
この給水布を沢山垂らす方法は去年までで随分実績をあげました。
PETボトル水耕で行った例ではどれもPETボトル栽培とは思えないくらい大株に成長したし、トロ箱を使ったトマトの水耕栽培では、大玉トマト80個/1株というビックリするような成果が得られました。
さて今年はこの方法をさらにパワーアップさせようと考えていました。
保水シートを敷いてその上に根を這わせる保水シート耕という方式があります。
この方式の保水シート部分は基本的には水気耕領域であって、その先端を液肥にドップリ漬けた湛液水耕なら基本的に同じと言えます。
しかしこの保水シート耕の水気耕領域は二次元平面であって、これをトロ箱内で行うのなら、株元から保水シートまでの空間が勿体無いのです。
例えばこの保水シートが何枚も多層に配置されて3次元空間を全て使用するなら、トロ箱内の空間を最も高率良く使用する方法で、その時の水気耕領域の根量も最大となります。
でもこの水平に重ねて配置する方式では根の上下層別の振り分けが面倒そうです。
さて多数の給水布を垂らす方式で給水布面積を増やしていけば、垂直に何枚もカーテンを垂らすような形式に行き着きます。
これは丁度、前記した多層の水平保水シートを多層の垂直保水シートに変えたものに等しいのではないでしょうか。
ということで、今年のトロ箱水耕栽培ニューモデルは 「給水カーテン螺旋ぐるぐる巻き方式」 です。
ということで、これに使える色々なアイテムを100円均一で物色。
買ってきたのは前記した結束バンドやこれ「どんとキャット」(下写真)。
別段これでなくてもいいんです。要はカーテンを下げるときに所々でカーテンを固定できる枠になればいいんです。
この「どんとキャット」をザルの裏側に結束バンドで固定(下写真)。
従来はマイクロファイバータオルを裁断して給水布を作っていたけれど、タオルを給水カーテンとして、このまま1枚使ってしまいます。
カーテンと言っても内側から外側へも自由に根が行き来できるように、カーテンの下部分は暖簾のように適当な幅で切っています。
上の方は、本来の役割である培地への吸水ができるように、所々を紐上にスリットを入れ、この紐部分をザル内に入れて縛れるようにしました(下写真)。
巻き始めはこのように紐2本とし、これをザル中心に通し、セット時に苗根を挟んで、初期の苗に確実に給肥する役割です(下写真)。
ザルの内側からピンセットを外に突き出し、先ほどの巻き始めの紐部分を挟んで、ザル内に引っ張り込みます(下写真)。
この2本が巻き始めの部分で、苗の根を挟む紐です(下写真)。
一定隙間(3cm位)を空けながら螺旋状に蒔いていき、要所要所にスリットを入れて用意した紐部分は、同じようにザル内に引き込み、軽く自身でひと結びする(抜け防止、毛細管現象を妨害しないようにかる~く結ぶ)(下写真)。 形を綺麗にするため、途中や外側では適当に「どんとキャット」に結束バンドなので固定します。
赤線で示したような感じで給水布は蒔かれている筈です(下写真)。
実際にこんな感じで下がっています(下写真)。
もっとぐるぐる巻きにしてもいいのですが、初年度は具合を見るのが先決ですから、この程度で勘弁することにしました(笑)。
さて、次ぎに使うのがこのおでん串。勿論これも100円均一の品物です。
苗も大きくなると、株元のザルにも意外な荷重がかかります。
ザルごと容器内に落ち込まないように、ザルの縁だけで支えているのは無理があります。荷重がかかることで、縁の幅くらいは簡単に変形します。
ザルの端をこのおでん串で、串刺しにしとけば(下写真)、
ザルが下に落ち込もうたって、そうは問屋が卸しません(下写真)。
いよいよ苗のセット。
砂培地で育苗されていたトマト苗(この苗はグレイト・ホワイトです)は、株元をどっぷり水に漬け、水の中で静かに揺すってあげると、傷つかず、綺麗に根だけになります(下写真)。
セットしたてに根が確実に吸水し易いように、中央の2本の給水布で根を挟むようにして(下写真)、
周りにバーミキュライトを盛って行きます。
花粉症の私はバーミキュライトの微紛でも鼻がむずむずするので、バーミキュライトを扱う時はマスク着用でおこないます。
盛った後はすぐ、水でも液肥でもバーミキュライトにかけて湿らせておけば微紛も飛ばないし、その状態で株元のバーミキュライトを軽く押して締めて、株元を安定させます。
株元だけを小さく丸く残しバーミキュライト部分も遮光するようにアルミ蒸着シートで覆います。
最後にブクブク(エアー供給)用の穴をハンダゴテで開けて完成。
水耕容器にセットしたての苗はまだ根が活着していませんので、3~4日は乾燥の激しい外には出さず、室内で根を活着させます。
さて、パワーアップした今年の「給水カーテン螺旋ぐるぐる巻き方式」どんなものでしょうか。結構うまくいく予感がひしひしなのですが (^^)v
下のランキングに参加しています。記事がまあまあ良かったから応援しようという方、それ程でもないが今日は気分がいいから応援しようという方、俺ゃー心が広いから応援ばしちゃるという方、 是非クリックして応援お願い致します。m(_"_)m |