トリッパのトマト煮込み
トリッパ(Trippa)は牛の第2胃、通称ハチノスのイタリア語名、いや正確には、第2胃だけでなく全ての胃の総称のようですが、トリッパのトマト煮込みというと、第2胃で作られることが多いようです。
このトリッパのトマト煮込みはイタリアのローマやフィレンツェなどの郷土料理で、人気の料理です。
内臓料理だからといって、モツ煮込みなどをイメージしたら大違い。
第一臭くないし(もっとも、どの程度の臭みを残すかは好みだけれど)、もっとずっと高級な味。
トリッパ特有の食感と、旨みがじわじわっとくる食感は、タンシチューの牛舌のじわじわっとくる味にも似ていて、大変美味しいのです。
でも材料のトリッパは何処でも手に入る訳ではなく、作ってみたいけれど手に入らない人も多い筈です。
私の場合は幸運にも、時々買いに行く市場で、冷凍物ではあるけれど、いつで手に入ります。
これが今回のトリッパ660g、もう下処理がしてあるのでしょうか、真っ白で綺麗なトリッパです(下写真)。
以前に買っていたもので、我が家の冷凍庫内の隠し在庫です。
トリッパは茹でている時は、さすがに内臓臭がかなり匂います。
そのために、茹で湯に少し酢を入れて30分茹でてゆでこぼし、さらに新しい湯で、臭み抜きのためにタマネギ1/2、人参1本、ネギの青葉、生姜一片のスライス、酢、白ワインを加えて30分煮ています。
1度ゆでこぼしてからはそれ程は匂いません。
茹であげたトリッパを少し切り取って味見をして見ると、以前なら臭さはもう殆どなかった筈なのですが、今回はまだ少し臭さは残っていました。
その時のトリッパ次第で多少異なるのでしょうか。
完全に臭みを消したければ、この下処理済みの綺麗なトリッパなら、ゆでこぼしを2度行えば大丈夫でしょう。
でも少し臭みが残ってこそのトリッパの煮込みだという意見も根強く、その観点からはむしろ、今回がベストの状態かも知れません。
茹で上げたトリッパは水に漬けて冷まし、長さ5~6cm、幅5mmくらの短冊に切る。
セロリの茎も同じような短冊に切る。
圧力鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニク、鷹の爪を入れて、香りを油に移したら、トリッパとセロリを入れて強火で軽く炒め、白ワインを入れアルコールを飛ばし、さらにマッシャしたホールトマトと水、ひよこ豆、ハーブ(月桂樹、クローブ、ローズマリー)を入れて、圧力強で15分程煮ました。
圧力を下げ、バター少々、塩、胡椒、を加え、程良い状態まで煮詰めて、火を止めてから下ろしたペコリーノ・ロマーノを加えて混ぜ、完成です(下写真)。
このトリッパのトマト煮込み、家族じゅう大好物なのです。
でも結構手間がかかりますから、食べたい時にいつでもちょこちょこっと作るって訳には行きません。
まとめて作って瓶詰め保存をすれば、食べたい時にいつでも食べられるだろうと目論でいて、今回はその確認目的もあって作ったのでした。
今回はトリッパも大きめですから、結構タップリ作った筈なのですが、瓶詰めする前に、何度もお代わりで食べられてしまって(自分もお代わりしたけれど(^^;) )、いつもの300cc保存瓶に2瓶しかできませんでした(下写真)。
トリッパのトマト煮込みは比熱が高そうです。
だから瓶詰めは筍の瓶詰め仕様と同様に脱気40分、殺菌40分と80分も加熱しています。
瓶詰め前で既に完成している料理です。それにさらに80分加熱するのですから、トリッパの食感を壊していないかどうか多少心配ではありますが、大丈夫であれば、今後はこの瓶詰め、頻度良く作ろうかと考えています。
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