2010’06.14・Mon

新規採用の給水布は不適

PETボトル水耕容器にセットした苗の成長が今一の状態なのです。
鷹の爪がセットした時よりは伸びてはいるのですが、まだ蕾のカケラもなく、開花まではまだまだ時間がかかりそうです(下写真)。
去年はセット後は、もっとぐんぐんだった印象があります。

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ハバネロなんかもっと遅く、PETボトルにセットしてから殆ど成長がありません(下写真)。

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こちらの砂培地の予備苗(下写真)と較べれば一目瞭然。
もともと成長が良い方をPETボトルにセットした訳ですから、一番小さいのが予備苗の筈なのですが、もう完全に逆転しました。

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納得がいかないので、中では最も成長が良いスィートバジル(下写真)で、根の状態を確認してみました。

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私のPETボトル水耕容器の形式は給水布を沢山ぶら下げるやり方です。
培地により沢山の液肥を供給するのが目的ではなく、培地から飛び出した根を液肥までガイドするのが主目的です。
地上部の成長は根量に比例します。限られた体積で栽培するのですから、できるだけ大株にして、収穫量を上げるためには、PETボトル容器内に根が無いただの空間があるのは、実に勿体無いのです。
PETボトル内は根でぎゅうぎゅう詰めであるべきだというのが、私の自論で、その状態がPETボトルで実現できる最大根量です。
上部の培地容器から飛び出した大抵の根は液肥に辿りつくまでに乾いて枯れてしまいます。
上容器から多数の給水布を垂らすことによって、培地容器から飛び出した根はその給水布に纏わりついて、吸肥しながら乾くことなく、液肥まで到達し、結果PETボトル内を根で一杯に満たすことが出来ます。
そして、培地から飛び出して液肥に漬かるまでの空間は給水布から吸肥できると同時に直接空気に触れて酸素を取り込める水気耕領域です。
この水気耕領域の充実は、エアーを供給しないパッシブ水耕であるPETボトル栽培には特に重要なのです。

さて成長が思わしくない原因は一目瞭然でした。
真ん中だけは根が液肥までは伸びているのですが、周囲の給水布には1本も根が纏わりついていません(下写真)。
根は上容器から飛び出しているものの、何故か給水布を忌諱しているようです。
もっと成長の遅れている小さい苗では、本来とっくに培地外へ根が飛び出しているくらい十分な期間が経っているのに係わらず、殆ど根は成長していません。
明らかに根の成長自体も阻害されています。

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給水布に綿やレーヨンなど天然素材を使用すると、すぐカビて腐食してしまい役に立ちません。
人工素材のポリエステルはカビたり腐食したりしないものの、吸水性はありません。
給水布として去年まではポリエステル100%のマイクロファイバータオルを使用していました(下写真)。
これはポリエステル自体に吸水性はない代わりに、極細繊維の編みこみが作る間隙の毛細管現象で抜群の吸水性を出したもので、去年まで素晴らしい実績を上げています。

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一方今回の根が忌諱して纏わりつかない吸水布は、実は今年新しく使ってみたもので、まだ実績のない不織布です(下写真)。


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去年までのマイクロファイバータオルは、性能は抜群だったのだけれど、織り布なので、裁断した際に細かい糸くずが発生しました。
こういった細かい糸くずは大抵静電気であちこちくっついたりするので、結構やっかいです。
今年新規に使ったこのキッチンクロスは、不織布なので糸くずは発生せず、それが魅力で変えてみたものです。
100%ポリエステルで吸水性抜群なら、本来問題が無い筈です。実際吸水性はなかなか良いものでした。
でもこの吸水性抜群な100%ポリエステル布を何故根が避けるのでしょうか?
普通なら根はただでさえ水分のあるところに張り付く筈です。
ポリエステルという材種に問題が無い以上、着色に使われているインクに原因があるのかも知れませんし、キッチンクロスという性格上、殺菌剤や除菌剤、抗菌剤等の含浸があるのかも知れません。
ポリエステルの不織布は、通常市販されているポリエステルのフェルトをみても、通常そんなには吸水が良いものではありません。
吸水効果をあげるため何か親水性の薬剤を含浸しているのかも知れません。
どれかは判りませんが明らかにこのキッチンクロスには、根の成長を阻害する、そして根が忌諱する薬剤が含まれているように思えます。
・・・という事で、やはり
マイクロファイバータオルが最適で、このキッチンクロスは給水布としては不適
です。
あるいは使用前に良く洗ってから使用すれば問題を軽減することができるのかも知れませんが、少なくとも購入したそのままで使用するのは不適です。
当ブログを参考にして頂いて、このキッチンクロスを既に使用された方もいらっしゃるかと思います。
誠に済みませんでした。m(_ _)m
次回からは従来通りマイクロファイバータオルをご使用下さい


残念ながら、既にこのキッチンクロスを使用して作ったPETボトル水耕容器は、苗の根がある程度伸びており、入れ替えはもう無理な状態ですから、このまま育てようと思います。
でもこのまま栽培しても致命的という訳ではありません。
給水布を多数下げる方式のメリットはいかせないようですが、真ん中の穴からの根は液肥まで到達しますので、普通のPETボトル栽培程度の成長はすると思います。
あるいは何度も液肥を追加しているうちに、根の成長を阻害しているであろう薬剤が殆どなくなって、その後順調になるのかも知れません。
実際、イタリアンパセリとスィートバジルもそこそこは順調になってきました(下写真)。
このイタリアンパセリはPETボトルにセット後数日で、それまで元気だった苗に酷いチップバーンが大量に発生して、葉が枯れてきました。
こんなことはこれまでありえなかったことです。
そして殆どの葉が枯れて入れ替わったあたりからようやく根も伸び始め、青々としてきています。
まさに、根の成長を阻害しているであろう薬剤が薄まってきたせいなのかも知れません。
とすれば、既にセットしているものなら、何度か水を入れては捨ててを繰り返して、洗い流すことが効果があるかもしれません。

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実際、シソもそこそこは順調(下写真)。

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PETボトル水耕栽培用の給水布に対する重要なポイントとして、天然素材でないことと、そして吸水性をあげてきました。
今回それらに加え、インクなどの形で、根の成長を阻害する薬剤が含浸されていないことという観点も、必要なことが新たに判りました。

話は変わって、先回セットした水耕栽培のリーフレタスが大分成長してきました。
11株セットした水耕容器のリーフレタス状況(下写真)。

IMG1006127.jpg


横型PETボトル容器にセットしたリーフレタス苗の状況(下写真)。

IMG1006128.jpg


ベランダのPETボトル菜園の全体状況です(下写真)。

IMG1006129.jpg


P.S.
給水布に不適だったキッチンクロスに関して、その後掲載した記事です。
  不適な給水布その2

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これって、フェルトみたいな物では無いのですか??
不思議ですねー。
あ!! でもよく見たら、パッケージに「乾燥も早いので使いやすい」と、、、書いてあったり??
特殊繊維なんですかね。フェルトは渇きが遅いですもん。
その辺の都合なのかなぁ…。

Naomi:2010/06/14(月) 08:25 | URL | [編集]

新素材の件は、残念でしたねぇ。いい感じに使えそうだったのに・・・。

ところで、duckbillさんの今回の記事で、多くの方が、養液層にたくさん給水布をぶら下げている理由がわかりました。(・・・って、いまさらかいっ!って突っ込まれそうですが・・・)

わたしは、液肥に垂らす給水布は1本だけという、究極に工作手間のかからないやり方をしてますが(工作技術の問題で、それ以上のことができないというか・・・?笑)、やっぱり根が液肥に到達するまでは成長がゆっくりです。到達したときの爆発的成長が楽しかったりもしますがー。

ちなみに、我が家のペットボトル水耕栽培では、洗車グッズの車体拭き上げ用合成セーム皮を使用してます。裁断時のゴミも出ませんし、根も布に沿って伸びているように見えます。ダイソーの洗車売り場にありますので、もしよかったら!

yaefit1500:2010/06/14(月) 10:30 | URL | [編集]

ご報告ありがとうございます。
私はこのマイクロファイバータオルを見つけられなくてドイツから持って帰って来たキッチンクロスがたくさんあったのでそれにしたのですが・・・。
トロ箱の中をのぞいてみましたがすでにたくさんの根が水の中まで達しているので安心していたのですが。私としては順調に成長しているように思えますが、様子を見てみましょう。

kuishinbou:2010/06/14(月) 11:41 | URL | [編集]

> Naomiさん
外観は全くフェルトです。
でも通常のポリエステルフェルトと比べると、吸水性は抜群です。
乾きの早い遅いという物理的な原因ではないようです。
しっかり培地は湿っていて、その中で根が何故か成長しませんし、チップバーンは発生するし、一旦濡れたフェルトに辿りついた根は髭根を伸ばして伸びるどころか、何故かそこから又離れて乾いて死んでいます。
明らかにこのキッチンクロスは根が嫌がる物質を出していますね。

duckbill:2010/06/14(月) 12:51 | URL | [編集]

> yaefit1500さん
ポリエステル100%ということでつい安心してしまいました。
色々あるものですね~!やっぱり実績のあるものを使って、新しいものはまず実験程度に止めるべきでした。(^^;
この多数ぶら下げるやり方は理詰めで行き着いた形式です。
私のところのトマトの多収さも、PETボトルの大株度合いもこのやり方に寄るところが大きいと思っていますよ。(^^)

紹介ありがとうございます。
合成セーム皮は多分超吸水のPVAを使った奴ですね。
実は、このPVAクロスは、マイクロファイバータオルと同時期(一昨年)にテストをしていて、悪くは無かったのだけれど、植物の育ち具合では、マイクロファイバーの方がかなり良い結果だったため、私の所ではマイクロファイバータオルになりました。
http://duckbill21.blog75.fc2.com/blog-entry-132.html

duckbill:2010/06/14(月) 12:56 | URL | [編集]

> kuishinbouさん
抗菌剤など薬剤を含侵させる小賢しいやり方は、アジア的な発想。
だから多分ドイツのキッチンクロスではこんなことは無いでしょう(^^)
それよりドイツはエコでうるさいから、分解できないポリエステルより、生分解できるレーヨン等の天然素材を使っていそうで、そちらの問題の方がありそうだけれど、もう根が液肥に沢山達しているなら、もう大丈夫でしょう(^^)

duckbill:2010/06/14(月) 12:58 | URL | [編集]

こんばんは。

給水布、同じポリエステル100%でも植物は賢く見極めるようですね。
本当に植物は正直なんですね~。

duckibillさんのところに来ると、またひとつおりこうになったなぁ~と
しみじみ思うのであります。多彩な情報、多謝です。

nyu:2010/06/14(月) 21:45 | URL | [編集]

これはショックですね。その給水布、おっしゃるとおり絶対なにかありそうですね。
うちは100円ショップのウェットティッシュを使ってみたんですが(今年初)、いまのところ順調に育ってくれています。
一度も根の様子をみたことがなくて(爆)、きになってさっき懐中電灯片手にベランダに確認しに行ってきました。うちは1.5リットルのペットそのまま使っていて、口から10cm位が空気であとは液肥なんですが、空気の部分はかなり根がはっていて、根を巻いていたゴミネットやウエットティッシュはみえなくなっていました。ただ、今はいいんですが、灼熱地獄の真夏になったとき、このボトルの容量の水で水温が大丈夫かなぁとちょっと心配。去年はお湯になっていたので(爆)
duckbillさんの唐辛子、たぶんおっしゃるようになんどか洗い流してあげたらまた回復してくるかもしれませんね。こんな(目に見えない)成分まで大きく影響するって、考えてみると結構パッシブの水耕栽培って難しいですね。
うまくそだってくれるといいですね!影ながら応援ポチ!

creamat:2010/06/15(火) 00:08 | URL | [編集]

そういうことなんですねー。情報ありがとうございます!

それではぜひ、わたしもマイクロファイバータオル&いっぱいぶら下げ作戦で、
もてる僅かな工作技術を駆使して作ってみることにします!

yaefit1500:2010/06/15(火) 00:29 | URL | [編集]

> nyuさん
イタリアンパセリにチップバーンが発生した時点ですぐ気づくべきでしたが、
ポリエステル100%で安心して、考えもしませんでした。
植物にはほんと色んな事を教えられます。

考えたこと、気づいたことなど、とりとめもなく書いています。
役に立つやら立たぬやら、少しでもお役に立てば幸いです(^^)

duckbill:2010/06/15(火) 02:24 | URL | [編集]

> creamatさん
そうです!(^^) このキッチンクロスに何か根の成長を阻害する成分があることに関しては、自信満々です(笑)
言われて見ると、1.5リットルも2リットルも大した違いではないので、外置きにしている私のところのPETボトルもお湯になる心配がありますね。
・・・去年は大丈夫だったけど、オーバーフロー防止用の穴が換気穴になって、温度上昇を軽減しているのかも知れません。
このキッチンクロスを使ったPETボトルは、取りあえず何回か洗い流して見ようと思っています。
去年ほど大株に育つかは黄色信号だけれど、まあ普通には収穫できると思います。
応援ポチ!ありがとうございます。

duckbill:2010/06/15(火) 02:27 | URL | [編集]

> yaefit1500さん
ぜひ~!!
「マイクロファイバータオル&いっぱいぶら下げ作戦」相当自身ありです。(^^)v
超お奨めです~♪

duckbill:2010/06/15(火) 02:28 | URL | [編集]

そっか、残念ですね~
でもduckbillさんのところでいろいろと紹介していただけるのってホントありがたいです。
めっちゃ参考になりますもん。
これからも新しいアイデアを紹介していただけるとうれしいです^^
マイクロファイバータオルも買ってあるんで、今度やるときはそっちにしてみます。

ペットボトル菜園の全体像、こういうふうになってるんですね。
どの葉っぱも緑がとてもキレイ♪
順調に成長中って感じ。

Ms.るぅ:2010/06/15(火) 08:51 | URL | [編集]

> Ms.るぅさん
・・もこのキッチンクロスでやってしまいましたね。m(_ _)mごめんネ
もうセットしたものは、何度か水を注いで流すと、大分良くなるような気がします。
マイクロファイバータオルの方は十分な実績があるので、次回はそちらでぜひ♪

PETボトル菜園のこの場所は、ベランダの壁に部分でこれまでは日が当たらないデッドスペースでした。
下の方は殆ど日が当たらないので、全体を棚でかさ上げして、何とか菜園をでっち上げました。
今回のようなトラブルはあるけれど、全体としては結構順調そうですよ(^^)

duckbill:2010/06/15(火) 17:39 | URL | [編集]

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