白いアマトリチャーナ
「アマトリーチェ風」という意味を持つこの名前はローマの北にあるアマトリーチェ(Amatrice)という町に由来しています。
カルボナーラと同様に、ベーコンやパンチェッタではなくグアンチャーレを使うのが本場のやり方。
グアンチャーレとタマネギを使うトマトソースベースのパスタ料理で、一般的には、ブカティーニ(Bucatini)というパスタが使われます。
このパスタは、スパゲッティよりもやや太い直径5、6mm程で、中心に穴のあいたロングパスタで、ローマ周辺でよく用いられるパスタでもあります。
このブカティーニ、ちょっと食べにくくて、実のところ私はあまり好きではないのです。
チーズは、ローマのパスタ料理なので、カルボナーラと同様に、パルミジャーノ・レッジャーノではなく、ペコリーノ・ロマーノが使われます。
・・・とそれは置いといて、
前述したようにトマトソースベースなので、アマトリチャーナは当然、真っ赤なトマト色のソースのパスタ料理です。
さて、白いアマトリチャーナ(Amatriciana Bianco)もあることをご存知でしょうか?
白いアマトリチャーナはトマトソースを使用しないで、チーズの量も沢山使って作ります。
なので、赤いアマトリチャーナのような酸味がなく、チーズこってりでちょっと重いパスタ料理のようです。
で、いよいよ本題!!
お題の「白いアマトリチャーナ」は、ここに書いたトマトソースを使わない白いアマトリチャーナ(Amatriciana Bianco)ではありません!!
見かけは白いけれど、実体はれっきとした赤い方のアマトリチャーナ。
つまり、ちゃんとトマトソースベースで作るアマトリチャーナです。
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ふふふ♪ これは、使ったトマトに秘密がありまして、自家栽培で作った白いトマト、グレイトホワイト(Great White)を使って作った、トマトソースベースのアマトリチャーナです。
だからこの「白いアマトリチャーナ」は多分何処にも無い、超レアな白いアマトリチャーナ♪(下写真)
[ 白いトマトを使った白いアマトリチャーナ ]
鍋にEx.V.オリーブオイルを入れ、種を取った鷹の爪半分、自家製グアンチャーレを入れて炒め、グアンチャーレはカリカリにしないで一旦取り出す。鷹の爪も取り除く。なおニンニクは使用しない。
タマネギの微塵切り(スライスでも可)を鍋に入れ、少し透明になるまで炒める。
グレイトホワイトは菜ばしに刺して、ガス火で炙って皮を剥き、ザクに切った後マッシャで潰す。
鍋にマッシャで潰したグレイトホワイトを加え、取り出しておいたグアンチャーレを戻し、煮詰める。
生トマトはアクが出るので、煮詰めている間、丁寧にアクを取り除く。
所定の濃さまで煮詰まったら塩コショウで味を調える。
茹で上がったブカティーニを鍋に投入し、素早くソースと合え、火を止め、下したペコリーノ・ロマーノを入れ、良く混ぜ合わせ、皿に盛る。
下したペコリーノ・ロマーノを散らし、バジル、イタリアンパセリを飾る。
香り高いEx.V.オリーブオイルをタラリとかけ完成。
食べる側に取って、料理の意外性はとても大事な要素。
いくらその料理が美味しくても、食べる前から想像した全くその通りの味がするならちょっと興ざめです。
どこかで、想像を裏切る食感や味があるのは素晴らしい。
でも何だかこの白いアマトリチャーナの意外性は少し強力すぎるかも知れません(笑)。
このアマトリチャーナは、白いけれど赤いトマトのアマトリチャーナの味がするという意外性を出そうとしたもの。
だから、味は普通の赤いアマトリチャーナの味に仕上げたつもりです。
でもこのパスタ、からくりが既に判っている作った本人でも、赤いアマトリチャーナの味には感じません。(^^;
酸味や甘みなど個別の味を頭で解析しながら味わえば、酸味は確かにトマトの酸味がするし、タマネギの甘さも出ているし、グアンチャーレの旨さも出ています。
だから目を閉じて、頭の中を真っ赤なトマトソースにまみれたアマトリチャーナーの映像で一杯にして食べれば、確かに赤いアマトリチャーナの味がするのだけれど、目を開けてこの白いアマトリチャーナを食べれば、美味しいけれど、それとは違う味!
トマトにまみれたあの赤い芳醇な味を、どうもこの白い視覚が否定するようです。(爆)
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