海老醤を仕込む
市販されている蝦醤は、中国の蝦醤(ジャージャン)、インドネシアのトゥラシ (trassi) 、マレーシア、ブルネイのブラチャン (belacan)、タイのカピ(กะปิ)、フィリピンのバゴオン(bagoong)、ベトナムのマム・ネム(mam nem)などですが、これらはオキアミなどの小エビを塩漬け発酵させたペーストであって、小エビの塩辛や蝦味噌とか呼ばれる類のものです。
一方、私が作りたいと思っているのは、いわゆる魚醤の海老版です。
去年からのアンチョビー製作で大変質の良い魚醤が沢山作れました。
この魚醤は常温で十分に発酵させた所為でしょうか、ニョクマムやナンプラーなど他の魚醤と比較し、臭みはあまりなく、強い旨みが特徴です。
そして我が家では、この魚醤はいわゆるガルムとして、日常に作るパスタに大活躍しています。
そこで同じようなものを海老で作れないかと、常々考えていたのです。
そう、言ってみれば海老ガルムとも言えるような物を作りたいのです。
アンチョビの時のように、丸ごと塩漬けして浮いてくる透明なエキス、それは常温で長期に発酵させていく過程で、だんだん琥珀色に、そして片口イワシの魚醤とは又違う風味を持ちながら、強烈に旨みを増して行くに違いありません。
でもなぜ海老は皆、ペーストだったのでしょうか?カタクチ鰯のように水分が上がってこないのでしょうか?
確かに小魚に較べると、それ程水分が出るようにも思えません。
上がった塩水に海老が完全に浸るくらい水が上がってこなければ、カビが発生したりするなどいいことはありません。
・・・などと心配していた矢先、
ブログでお友達のオムラーさんがエビ醤(ジャン)を仕込んだではありませんか(その記事)。
でもこの記事では水分は上がってこないと書かれていました。
私の方の狙いは魚醤の海老版ですから、水分が上がってこなければお手上げです。
だから、「あぁ!やっぱり水分は上がってこないのか~!」と少しガッカリしていたのです。
でもその1ケ月程後の記事では、少ないけれどエキスが出てきていました。
この記事に力を得て、機会があれば仕込んで見ようと考えていました。
そんな折、いつも行く近所のスーパーに半額セールの芝海老がありました(下写真)。・・・10/24日
今回は上手くいく保証は全くありません。半額で買った海老なら、失敗した時のショックも半分で済みそうです(笑)。
量も少なくて実験的に作るにはうってつけです。
早速購入して、25%の天日干し海塩で漬けました(下写真)。
重石をしっかりかけないと、水は上がってこないでしょうから、タッパウエアの中で落し蓋になるようなサイズにアクリル版を切って入れ、その上に重しをかけて、室温放置しました。
さて、その20日後の様子です(下写真)。・・・11/14日
しっかり水が上がってきて、海老はすっかり浸っています。
ここまでくればもう、うまくいったも同然。後は時間が作ってくれます♪
翌夏直前頃まで、このまま常温で放置すれば、きっと美味しい魚醤の海老版が完成するのではないでしょうか。v(^^)v
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