筍あれこれ
いつも瓶詰めに使っていた300ccの保存瓶の空きが無くなって、こんな巨大な瓶にも瓶詰めしてました。
この瓶はコストコのファーマンズベビーピクルス(内容総量1800g)の瓶です。
縦に二つ割りにした筍が6ピース、つまり筍3本がソックリ入っています(下写真)。
この瓶詰めをしたのが去年の5/4日ですから、まる1年ちょっと経っていますが、きちんとした方法で瓶詰めした筍は1年くらいではびくともしません。
さてこの瓶詰め、中身もびくともしないけれど、何と蓋もびくともしません(爆)。・・・開かないの(^^;
キッチリ脱気してあるので、300ccの瓶でも、専用の蓋開け器具を使って2人がかりで開けています。
ところがこの瓶は蓋の面積が大きいですから、この蓋全体にかかる負圧は、300ccの保存瓶どころではありません。
2人がかりでも開けられず、多少瓶を温めても全くびくともせず、結局蓋に釘で穴を開けて空気を入れ、ようやく開けました。
蓋が駄目になったので、もうこの瓶は保存瓶として使えません。(^^;やれやれ!
筍半身3ピースは、姫皮を持った先端を別に取り置いて、下の方はタイのレッドカレーにしました(下写真)。
もともとこの巨大筍瓶詰めは、家内がタイのレッドカレーを食べたいというので開けたのです。
レッドカレーはやっぱりチキンと筍が合います。
別に取り置いた先端の姫皮部分は、私の大好物な部分。
この繊細な姫皮部分は、大抵カルパッチョに仕立てます。
小さな筍のたった半身3ピース分の先端だけで、十分な一皿ができて、味は大変素晴らしいのです。
[ 京筍姫皮のカルパッチョ ]
- 姫皮部分を丁寧に一枚づつはがし、皿の縁側から放射状に皿に盛り付ける。
- 姫皮を除いた先端部分は縦に薄くスライスし、皿の中心から放射状に盛りつける。
- 全体に白ワインビネガーをかけ、レモン塩を振る。
- ケーパーとスライスしたケーパーベリーを散らす。
- ペッパーミックスを挽き、刻んだ香り葉(ディル&セルフィーユ)を散らす。
- 特別に薫り高いEx.V.オリーブオイルを回しかけて完成(下写真)。
残った半分(筍1.5本分)は後日トリッパのトマト煮に使用しました。
使用したトリッパ(これは牛の第2胃、通称ハチノス)は冷凍庫に在庫していた667gのもの(下写真)。
牛には4つの胃があって、和名(又は焼肉屋での名称)では第1胃はミノ、第2胃はハチノス、第3胃がセンマイ、第4胃がギアラ又は赤センマイです。
イタリアではこのすべてをトリッパと呼びます。
なのでトリッパのトマト煮もハチノスに限ったものではないのですが、この第2胃のハチノスを使用するのがもっともポピュラーなようです。
勿論、通常のトリッパのトマト煮には、和の食材である筍なんて、使われません。
トリッパのトマト煮は、トリッパをトマトと香味野菜だけで煮込み、ミントを散らすローマ風(Trippa alla Romana)や、豆、特に白いんげん豆を入れるトスカーナ風(又はフィレンツェ風:Trippa alla Fiorentina)が有名です。
このどちらでも香味野菜としてセロリが良く使われるけれど、実はセロリの代わりに和の食材、筍を使うと、特別に美味しいのです。
筍ってトマトととても合う上、トリッパの特有な食感にこの筍のシャキシャキ感が加わると、何だか咀嚼していて幸せになります♪
せっかくですから、トリッパと筍だけ、余分なものを入れないレシピです。
イタリアでは筍が使われることはありませんから、この筍を使ったトリッパのトマト煮には、alla Giapponese(日本風)という名前を付加してみました。
[ トリッパのトマト煮 -- 和のアレンジ ]
Trippa alla Giapponese(トリッパ・アッラ・ジャッポネーゼ)
- 水煮筍は2~3mm厚の拍子に切る。
- 解凍したトリッパを水でざっと洗い、鍋にトリッパ、臭み消し用の香味野菜(玉葱1/2、ニンジン1/2、ネギ青い部分、生姜スライス少々、月桂樹、ローズマリー、クローブ)と水、やはり臭み消し用に酢を少々入れ、落し蓋をして、浮き上がらないように小さい鍋に水を入れて、重し代わりに上に置き、30分茹でた後、茹でこぼし、水を替え再度30分煮る。
もしまだ臭みがあるようなら、さらに何度か茹でこぼす。 - 茹でたトリッパを水に漬けて一気に冷まし、長さ5~6cm、幅5mm位の短冊に切る。
この時点では、トリッパがまだちょっと固いようでもこれから圧力鍋で煮るので大丈夫。 - 圧力鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニク、鷹の爪を入れて、香りを油に移したら、トリッパを強火で軽く炒め、白ワインを入れアルコールを飛ばし、さらにマッシャしたホールトマトと水を入れて、圧力強で20分程煮る。
- 圧力を下げ、筍、バター少々、塩、胡椒を加え、蓋を開けた状態で水分を飛ばしながら、程良い状態まで煮詰める。
- 器に盛り、香り葉(ディル、セルフィーユ)を飾り、香り高いEx.V.オリーブオイルをタラリとかけて完成(下写真)
久々市場へ行った帰りに、途中でいつもの産直に寄り、目当ての淡竹(ハチク)があったので購入してきました。・・・6/11日
去年も筍の瓶詰めを沢山作ったのですが、保存瓶の在庫がなくなって、筍の塩漬けも仕込んでみたのです。
それがなかなかいい具合だったので、今年は淡竹を塩漬けで保存しようと考えていました。
[ 淡竹(ハチク)のアク抜き水煮 ]
淡竹の皮を剥き、先端を少し落として、鍋に入る適当な長さに切り、圧力鍋に入れ、水、米ヌカ、唐辛子2本くらいを入れ(下写真)、圧力高で8分、火を止め4分程放置、蓋を開け冷めるまで自然放置する。
[ 淡竹(ハチク)の塩漬け保存 ]
アク抜きをした淡竹水煮を塩漬けがし易いように適当に縦割りにし、水で洗って米ヌカ等を落とす。
漬ける容器にPE袋を入れ、袋内をアルコールスプレーで殺菌し、塩を塗した淡竹を詰めていく。
塩量は気にせず過飽和になるくらい多めに使用する。
どの道過飽和以上は溶けないので、多く入れたからといって、その分塩辛く、塩抜きが大変になる訳ではない。
最後に表面にも塩を十分振る(下写真)。
袋をキッチリ輪ゴムで閉じて(下写真)、
皿を入れたり、タッパを入れたりして荷重がかかる状態にする(下写真)。
2~3日で水が浮いてくるので、袋内の空気を抜いて縛りなおし、浮き上がりがおさえられて筍が完全に水に漬かっている状態になっていればOK!
日のあたらない台所の隅にでも置いておけば、常温で1年は保存できます。
塩漬けといっても、シナチクのようにしおしおになるのではなく、パリパリ状態で保存できます。
食べる前には塩抜きが必要です。
塩抜きは半日~1日くらい水に漬けるか、水を替えて何度か茹でこぼします。
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