続9・野のキノコ
MAPに無い道や獣道のような細い道、耕作放棄され道が殆ど埋もれている谷戸、何処に続くのか、どんな景色が出てくるのかどうにも気になって、必ず分け入っては、あっちへウロウロ、こっちへウロウロと、かなりアップダウンのある里山道を早足で15km、4時間くらい歩いて(さまよって?)帰ってきます。
散策中は色々な動植物を目にします。
常々キノコに詳しくなりたいと思っているので、それが食べられるキノコであろうと、食べられないキノコであろうと、散策に見かけたキノコは写真を撮って、後でNETや図鑑で調べ、できるだけ何のキノコであるか推定をしています。
勿論まだ知識が無いので、推定できなかったり、推定間違いだったりすることも多い筈です。
掲載したキノコのそんなケースで、正しいキノコ名をお判りの方がおられましたら、ぜひにも教えて頂けると大変嬉しいのです。・・・宜しくお願いいたしますm(_ _)m
なお、この記事で食べられる、又は食べたと掲載したキノコの安全を保障するものではありません。
食菌とほんの少し違うだけで、ソックリの毒菌、猛毒菌が存在するのがこの世界です。
又、間違いなく食菌であっても、人によっては中毒を起こしたりすることもあります。
野のキノコを食べて楽しむのはあくまで自己責任でお願い致します。
※写真は全てクリックで拡大して見ることができます。
9/21日(金)
お昼休みの散策に近くの公園にいつものキノコ探しに行ってきました。
傘径12~15cm、傘表が薄黄色でイボのあるテングタケの仲間のキノコが沢山でていました。
傘の外観からはウスキテングダケ(毒菌)だけれど、ある筈のツバが見当たらない。
周りのいくつか、どれもツバが無いのだけれど、それでも他に該当が見当たらないし、ツバが脱落したウスキテングダケと考えるのが一番妥当なような気がします。(下写真左:傘表、下写真右:傘裏&柄)
ヤマドリタケモドキ(食菌)を見つけたので、採集してきました(下写真)。
ヤマドリタケモドキはフランスではセップ、イタリアではポルチーニと呼ばれる高級キノコです。
セップやポルチーニには、ヤマドリタケだけではなく、ヤマドリタケモドキなどごく近縁の数種類のキノコも含まれるようです。
9/22日(土)
近くの公園にキノコ探索。
切り株に沢山キノコが生えていました。
傘表面の鱗片模様や外観。色も黄褐色や紫褐色になりうること、木の切り株に生えていることなどから、ミドリスギタケ(食毒不明)?のように思えます。(下写真3枚)
10/2日(火)
いつものお昼休みのキノコ探し散策。
道路脇の緑地帯のあちこちにテングタケ(毒菌)が大発生していて、綺麗な幼菌もありました。
ベニテングダケほどじゃないけれど、でもテングダケでも十分可愛い♪(下写真3枚)
公園に着いて、捜索開始。
ヤマドリタケモドキが大分発生しています。(下写真左右)
こちらは柄のダンダラの濃さからするとオオツルタケ(毒菌)?(下写真左)。
そして右側はカッパツルタケでしょうか?(下写真右)
キタマゴタケのような幼菌もありました(下写真)。
この日の収穫は大量のヤマドリタケモドキ。
そして右奥はクリイロイグチ、そして左奥は味見用に採ったカバイロツルタケとツルタケ(下写真)
一旦塩水に漬けて虫出しした後、水を切り、虫出し前の程度に乾燥させ、小さくて形の良いものはそのまま冷凍に、大きなサイズはスライスして、オリーブオイル、塩、胡椒で炒めた後、瓶に詰め、熱々のうちに140℃に熱したピュアオリーブを注いで蓋をし、オイル漬けにしました。
国産ポルチーニ茸のオイル漬け2瓶完成です。
これは冷蔵庫保管します。
他の食材ならこの簡易的な瓶詰め方法でも長期常温保存できるのですが、キノコ類は冷蔵庫保管でないと発酵する例が多々ありました。
10/5日(金)
この日もお昼休みに、周囲の緑地帯を中心に、キノコ探索に出かけました。
最初に発見したのはテングツルタケ。
可食のようですが、特段食べたいとは思いません。(下写真左:傘表、下写真右:傘裏&柄)
こんな所にも、ヤマドリタケモドキはあちこち生えています。(下写真)
ヌメリイグチのような美味しそうなイグチが、発生しているのを見つけました。(下写真)
随分広い範囲に大量に発生しています。
茶色でヌメリのある傘表面(下写真左)、そして管孔はアミタケほどではないけれど少し粗く、色は柄とも綺麗な薄黄色です(下写真右)。
美味しい食菌であることは容易に想像できたので、NETで調べるため、採り合えずヤマドリタケモドキと一緒に少し収穫して急いで帰って来ました。(下写真)
調べてみるとヌメリイグチ科ヌメリイグチ属のチチアワタケ(食菌)です。
あまり消化がよくないため、食べ過ぎないほうがよいと書かれていましたが、ハナイグチやヌメリイグチのような美味しい味であることは十分想像がつきます。
急いでもう一度収穫してきました。
下写真が2度目の収穫。下写真左がチチアワタケ、下写真右がヤマドリタケモドキです。
これは1回目の収穫のヤマドリタケモドキ。随分立派な個体です(下写真)。
アカハツ(食菌)も1個だけ見つけました(下写真左:傘表、下写真右:傘裏&柄)
傷ついた箇所が青緑色に変色していますから、アカハツに間違いない筈です。
チチアワタケは水で洗って良く汚れを取り(下写真)
適当なサイズに切り、日本酒、醤油、味醂、水で煮て、ZIPロックに小分けで入れて冷凍保存しました(下写真)。
味は案の定、ハナイグチに似てバターのような風味のある、とても美味しい味でした♪
10/6日(土)
この日はキノコ探索ではなかったのだけれど、駅から帰ってくる途中の土手にヤマドリタケモドキが見えたものだから、そのまま通り過ぎるなんて出来る訳がない(笑)。
袋などは持っていなかったので、取り合えず両手に持てるだけ持って帰ってくる途中の、道路脇林の目立つところに、何と今度は、綺麗なタマゴタケを見つけたのです。
さりげなく林の奥も見てみたら、あちこちにタマゴタケが見えたのです。
両手はヤマドリタケモドキで塞がっているので、急いで家に帰り、両手に持っていたヤマドリタケモドキを置いて(下写真、一番上の一個だけクリイロイグチが混じっています)、
袋とハサミを持って、家内とタマゴタケの採集に戻りました。
タマゴダケは毒菌や猛毒菌の多いテングダケの仲間で、有名なベニテングダケに似て、いかにも毒キノコのような外観だけれど、こちらは食菌です(下写真)。
ちょっと変わったイグチも発見!
傘色は黄緑、柄は縦繊維状で中部以下が赤茶色(下写真)。
図鑑上で一番該当するのはミドリニガイグチ(食毒不明)。 NETで調べると苦くは無く、美味しいという記述もあるけれど、この色を見ると、ちょっと食欲は湧きません(笑)。
追記:後日、ミドリニガイグチではなくオクヤマニガイグチと判明しました。
タマゴタケは思ったより沢山収穫できました。(下写真)
このタマゴタケは、この翌日の白樺湖オフ会(今回はキノコの会)に持ち込みました。
10/9日(火)
白樺湖のオフ会から帰ってきた翌日です。
お昼休みに、自宅周りのキノコスポットを一巡りしました。
10/6にタマゴタケを大量に取った場所に、又発生しています(下写真)。
別の場所に移動して、これはニガクリタケ(猛毒菌)でしょうか?(下写真左:傘表、下写真右:傘裏&柄)
一瞬タマゴタケの幼菌かと見えましたが、近づいてみたらトガリベニヤマタケ(食毒不明)のようです。(下写真)
これはクリイロイグチ(食)
オリーブオイルで炒めると、コリコリしてナッツのような味がします。(下写真)
※後日、ムラサキヤマドリタケの間違いと判りました。
ヌメリスギタケモドキのような外観だけれど、イグチ系のキノコ。
これは、以前大量に収穫したチチアワタケ(食)とは少し感じが違うのだけれど、他に該当するものもなく、やはりチチアワタケなのでしょうか?(下写真左:傘表、下写真右:傘裏&柄)
こちらはカレバキツネタケ?(下写真)
毒があるかどうか判らないけれど、そもそも食用価値が無さそうです
最近、このクロハツのようなキノコが増えてきました。
似ているキノコに、クロハツ(食菌)、ニセクロハツ(猛毒菌)、クロハツモドキ(食菌)などがあります。
ヒダの端が既に黒変してること、ヒダの粗さなどからクロハツのような気がするけれど、そのどれでもあまり興味は湧きません(下写真)。(下写真左:傘表、下写真右:傘裏&柄)
こちらはシロハツ(可食)。
この写真では判りにくいけれど、柄の付け根部分にブルーリングがありましたので、ツチカブリ(毒)やシロハツモドキ(毒)ではないようです。(下写真左:傘表、下写真右:傘裏&柄)
片方向をまわって来て、収穫してきたのは、とりあえずこれだけ。
上から時計回り順に、ノウタケ、クリイロイグチ、ヤマドリタケモドキ、チチアワタケ(?)、タマゴタケ。(下写真)
今度は反対側のキノコスポットを急いでぐるりと一巡り。
ここはヤマドリタケモドキのスポットなのだけれど、なんとタマゴダケ(食菌)の幼菌が出ていました(下写真)。
同じ場所で、ニガイグチの仲間のイグチを発見(下写真左:傘表、下写真右:傘裏)。
齧ってみたらかなり苦い味ででとても食べられるイグチでは無いようです。
傘表の暗褐色ビロード状、管孔の色、色変性なし、柄の網目無し、そして強い苦味など、オクヤマニガイグチが最も該当しそうです。
ここはテングタケ系が沢山生える自然公園の一角。
時期時期で生える種類が変わるのだけれど、今回はキタマゴダケが沢山でていました。
キタマゴダケは猛毒菌のタマゴダケモドキに似ているけれど、傘の周辺に明らかに条線があることと、傘裏が黄色であることを見れば、これは間違いなく美味しい食菌のキタマゴダケ(下写真4枚)。
でも万が一にでも間違うと相手は猛毒菌ですからとりあえず今回は(笑)パスです。
ここは同じ自然公園の別の場所で、ヤマドリタケモドキ(食菌)のスポット。
早速ヤマドリタケモドキを発見!(下写真左:傘表、下写真右:傘裏)
他にも沢山あったけれど、殆ど育ちすぎてもう食べられない状態。
そろそろヤマドリタケモドキの季節は終了のような気がします。
続いて不明菌。
如何にも美味しそうな外観ですが、こういうのに限って怪しい。
何だかカキシメジ(毒菌)にも似ています。(下写真左:傘表、下写真右:傘裏)
ここも同じ自然公園のまた別の場所。
傘裏が薄ワイン色のイグチで柄は縦の繊維状。
この場所はこのイグチだけがあちこちに生えています。
齧った味(齧って味だけみて、飲み込まず全部吐き出します)は超苦~い!
ニガイグチモドキでしょう。(下写真左:傘表、下写真右:傘裏)
こちら側の収穫はこれだけ。
下写真右がヤマドリタケモドキ、下写真左側がオクヤマニガイグチ(?)とノウタケ(食菌)、タマゴタケ(下写真)。
オクヤマニガイグチ(?)は食べるためではなく、詳しく調べるために採ってきました。
この日収穫したヤマドリタケモドキは塩水につけて虫出し、水洗いし、水を切って、虫出し前の程度に乾燥させた後、スライスして今度は自作ディハイドレーターでカラカラに乾燥させました。
国産のドライポルチーニ茸が140.5g完成です。(下写真)
比較的安価で出回るドライポルチーニや冷凍ポルチーニは中国産である上、虫出しも一切していない(これは中国産でなくてもそう)ので、随分虫が含まれており、例えばドライポルチーニを戻した水を見ると、小さな虫が結構浮いていたりします。
その点これは、虫出しをした、それも国産ドライポルチーニですから、そう考えれば何だか有り難味があります(笑)。
下のランキングに参加しています。記事がまあまあ良かったから応援しようという方、それ程でもないが今日は気分がいいから応援しようという方、俺ゃー心が広いから応援ばしちゃるという方、 是非クリックして応援お願い致します。m(_"_)m |