続14・賄いパスタ7種
で、作らざるを得ないその休日の、特に昼食を、私は「賄い」と言っているのですが、そんな賄いで作ったものの中で、これまで掲載機会がなかった、それもパスタだけを7つ集めるシリーズです。(先回は続13・賄いパスタ7種)。
賄いですから、冷蔵庫内の残り物や、在庫食材などで作るのがルールです。
いつもの通り、パスタ名には怪しげなイタリア語名も付けていますが、添削大歓迎です(笑)。
イタリア語では鶏肉はポッロ(pollo)、そしてリーキ(ポロ葱)はポッロ(porro)。
片方は"l"で、もう片方は"r"ですから、耳で聞けば随分違うのだけれど、日本語で表せばどちらもポッロ。
でも、"llo"や"rro"のように、子音がかさなると、発音上では挿入される促音(小さな"っ"や"ッ"で表される詰まる音)が、日本語表記では大抵省略されることも多いようです。
例えば、パスタのarrabbiata(アッラッビアータ)だって、日本ではアラビアータだし、本来ならポッロ葱の筈がポロ葱です。
とすれば、鶏肉(pollo)とポロ葱(porro)で作るこのパスタは、ポロポロパスタで違いない。
えっ、単にダジャレで作ったパスタだって?それが何か?
ポロポロこぼさないで食べてね(笑)
[ ポロポロパスタ ]
Spaghetti con porro e pollo(スパゲッティ・コン・ポッロ・エ・ポッロ)
- 鶏もも肉はこま切れ、リーキは1~1.5cm幅の輪切り。
- 鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニクスライス、種を取って粗く刻んだ鷹の爪を入れて炒め、オイルに香りを移す。ニンニクは焦がさない。
- オイルがふつふつしているところに、アンチョビー魚醤を加え(小さじ1/1人当り)、中火で魚醤臭さを飛ばした後、鶏もも肉を加え、表面が白くなるまで少し炒める。
- マッシャした缶詰のホールトマト、リーキを加え、少しオイルが分離するくらいまで煮詰め、塩味を整える(魚醤を使用しているので、追加塩は多分不要)。
- スパゲッティは1%の茹で塩で茹でる。
- 茹で上がったスパゲッティを鍋に投入し30秒加熱しながらソースを絡める。
- 皿に盛り、おろしたパルミジャーノ・レッジャーノをかけ、香り葉(この日はイタリアンパセリ)を散らして完成(下写真)。
いつも行く府中市場で、結構質の良さそうなショートパスタ500g袋が、5袋1000円で売っていました( これ)。
種類が3種類あってどれも好みのパスタ。
リガトーニを2袋、カサレッチェを2袋、オレキエッティを1袋の組み合わせで5袋にして、購入したのです。
これは、そのリガトーニを使って作った賄いパスタです。
[ トマトと鶏とキャベツのリガトーニ ]
Rigatoni con pomodoro,pollo e cavolo.(リガトーニ・コン・ポモド-ロ・ポッロ・エ・カーボロ)
- 鶏もも肉はこま切れ、キャベツは茎の部分(葉脈の太い部分)は1cm幅の小口、葉の部分は4、5cmサイズに千切る。
- 鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニクスライス、刻んだ自家製ベーコン、種を取って粗く刻んだ鷹の爪を入れて炒め、オイルに香りを移す。ニンニクは焦がさない。
- オイルがふつふつしているところに、アンチョビー魚醤を加え(小さじ1/1人当り)、中火で魚醤臭さを飛ばした後、鶏もも肉も加え、表面が白くなるまで少し炒める。
- 缶詰のホールトマトをマッシャして鍋に加え、少しオイルが分離するくらいまで煮詰め、塩味を整える(魚醤を使用しているので、追加塩は多分不要)。
- リガトーニは1%の茹で塩で茹でる。
- リガトーニの茹で上がりの5分前にキャベツの茎部分、1分前に葉の部分を投入して、パスタと一緒に茹でる。
- 茹で上がったパスタをキャベツごと湯きりして、鍋に投入し30秒加熱しながらリガトーニにソースを絡める。
- 皿に盛り、おろしたパルミジャーノ・レッジャーノをかけ、香り葉(この日はイタリアンパセリ)を散らして完成(下写真)。
やっぱり、この手のパスタにはトマトソースの相性はバッチリ♪
大変美味しい出来上がりでした。(^^)v
そしてこれは↑と同じ5袋の中のカサレッチェの方。
カサレッチェは、シチリアで生まれたショートパスタで、断面がS字形をしているちょっと変わったパスタです。
私はこのカサレッチェのオリジナルな作り方(こちら)を持っていて、いつもは生パスタで作るため、乾燥品のカサレッチェは初めて食べます。
割引価格で購入したクリームチーズを使い切りたいので、生クリームの代わりにクリームチーズを使ったトマトチーズクリーム仕立てにしました。
[ カサレッチェのトマトチーズクリーム仕立て ]
Casareccie alla crema di pomodoro e formaggio fresco.(カサレッチェ・アッラ・クレマ・ディ・ポモドーロ・エ・フォルマッジョ・フレスコ)
- 完熟トマト(この日は室内追熟中の自家栽培サンマルツアーノ)は湯剥きして、微塵に切る。
- カサレッチェは1%の茹で塩で茹でる(後でソースの中で加熱する分30秒短め)。
- 鍋にオリーブオイルを入れ、刻んだ自家製ベーコン、ニンニクスライス、種を取って粗く刻んだ鷹の爪を入れて炒め、オイルに香りを移す。ニンニクは焦がさない。 オイルがふつふつしているところに、アンチョビー魚醤を加え(小さじ1/1人当り)、中火で魚醤臭さを飛ばした後、微塵切りしたトマトを加え、煮込む。
- カサレッチェが茹で上がる30秒前に、ソース鍋にクリームチーズを投入し、滑らかに混ぜる
- 茹で上がったカサレッチェを湯切りしてソース鍋に投入し、30秒程ソースを吸わせ火を止め、塩、胡椒を加えて、味を調える(魚醤を使っているので、多分塩は不要の筈)。
- 皿に盛り、おろしたパルメジャーノ・レッジャーノをかけ、特別に香り高いEX.V.オリーブオイルをタラリとかけて完成(下写真)。
-
※香り葉を散らしたかったけれど、この日はなくて、残念!
- 玉葱、ニンニクは微塵切り、人参は5mm角、ジャガイモは皮を剥き1cm角のサイの目、セロリは茎の部分を1cm角に切る。
トマト(完熟サンマルツァーノを1個/1人)は皮を湯剥きした後粗い微塵にする。 - 鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニクスライス、刻んだ自家製ベーコン、種を取って粗く刻んだ鷹の爪を入れて炒め、オイルに香りを移す。ニンニクは焦がさない。
- オイルがふつふつしているところに、アンチョビー魚醤を加え(小さじ1/1人当り)、中火で魚醤臭さを飛ばした後、微塵切りの玉葱、トマト、賽の目に切った人参、セロリを入れ、2分ほど炒める。
- 鍋にブロード(無ければ水で可)を加え、鍋が沸騰したらジャガイモ、カサレッチェを入れて所定時間煮込む。
- 煮上がりの直前に、塩胡椒で味を調える。
- 煮上がったら、器に盛り、おろしたパルミジャーノ・レッジャーノ、香り葉(この日はイタリアンパセリ)を散らして完成(下写真)。
- ペコリーノ・ロマーノチーズはタップリおろしておく。
- スパゲッティは1%の茹で塩で茹でる(この日は1.9mm)。
- パスタの茹で上がり4分前に、鍋にオリーブオイルを入れ、ニンニクスライスを入れて炒め、オイルに香りを移す。
- ニンニクが色付いてきたら、鍋にパスタのゆで汁を加え(大さじ4/1人当たり)、弱火で加温を続ける。
- 茹で上がったパスタを湯切りして火を止めた鍋に加え、トッピング分を取り置いた残りのペコリーノ・ロマーノを全て加え、余熱で和える
- 皿に盛り、おろしたペコリーノ・ロマーノをかけ、黒胡椒を挽き、香り葉(この日はイタリアンパセリ)を散らして完成(下写真)。
- フェットゥチーネは1%の茹で塩で茹でる。
- カボチャは種、ワタ、皮を除いて、火が通りやすいように小さく切って、茹でる。
- 茹で上がったカボチャ、牛乳、生クリーム、おろしたパルメジャーノ・レッジャーノをFPでガーっとペーストにし、、塩、胡椒で味を調え、カボチャクリームソースを作る。
- 茹で上がったフェットゥチーネを湯切りして、カボチャクリームソースと和え、皿に盛り、おろしたパルメジャーノ・レッジャーノをかけ、香り葉(この日はイタリアンパセリ)を散らして完成(下写真)。
- 鶏肩肉はこま切れ。
カーボロネロは1~1.5cm幅の小口に切り、根元の茎近い部分と葉側を分けて取りおく。
同様にステッキオも1~1.5cm幅の小口に切り、根元の茎近い部分と葉側を分けて取りおく。 - パスタは1%の茹で塩で茹でる。
- 鍋にEx.V.オリーブオイルを入れ、ニンニクスライス、刻み鷹の爪、刻んだ自家製ベーコンを入れて炒め、オイルに香りを移す。ニンニクは焦がさない。
- オイルがふつふつしているところに、アンチョビー魚醤を加え(小さじ1/1人当り)、中火で魚醤臭さを飛ばした後、鶏肩肉を加え炒める。
- パスタの茹で上がり3分前にカーボロネロの茎側、2分前にカーボロネロの葉側とステッキオの茎側をパスタ鍋に投入し、パスタと一緒に茹でる。
- パスタの茹で上がり2分前に、パスタの茹で湯をソース側に入れ(大さじ2/1人当たり))、塩コショウで味を整える(アンチョビー魚醤を使っているので多分塩は不要の筈)。 ここではまだ乳化はさせない。
- 茹で上がったパスタ(カーボロネロ、ステッキオも一緒)を湯きりして鍋に投入し、ステッキオの葉側も加え、強火で加熱しながら数十秒一気にかき混ぜ、乳化させてパスタと絡めると同時に、余分な水分を飛ばす。
- 器に盛り、おろしたパルミジャーノ・レッジャーノをトッピングし、刻んだ香り葉(この日はステッキオ)を飾り完成(下写真)。
またまた同じくカサレッチェを、今度はミネストローネ仕立てにしました。
↑のレシピでもそうだったのですが、このメーカー(モリサーナ(Molisana))のカサレッチェは、モチモチしていて、乾燥パスタなのに生パスタのような食感でなかなか美味しいです。
[ カサレッチェのミネストローネ ]
Minestrone di Casareccie.(ミネストローネ・ディ・カサレッチェ)
ここの所、ロングパスタを全然食べてなくて、たまには食べたいと思ったのですが、何だか食欲をそそるような、ぱっとした食材が冷蔵庫にありません。(^^;ゞ
鶏とキャベツばかりじゃ飽きるし・・・と考えていたら、思いつきました。
こんな時はシンプルにチーズ(カチョ)と胡椒(ぺぺ)でカチョエペペって手がありますナ。
カチョエペペはローマのパスタ、だからチーズはペコリーノ・ロマーノを使うのが本来の作り方ですが、輸入チーズ好きの我が家には、ペコリーノ・ロマーノは常時在庫です。(^^)v
カルボナーラの濃厚さは、私はあまり好きじゃないけれど、このカチョエペペは、しつこくないカルボナーラ的な味で、結構好きです。
今回はニンニク風味も加えることにしました。
[ ニンニク入りカチョエペペ ]
Spaghetti aglio,cacio e pepe.(スパゲッティ・アーリオ、カチョ・エ・ペペ)
使い切りたいカボチャがあったので、無理やりパスタに仕上げました。
このカボチャ、色も味も薄くて何だか今一なのです。
なので、生クリーム系に仕立てて、濃厚さを加えてみました。
普通に美味しくはなったけれど、やっぱりカボチャの味が薄くて、全然カボチャのパスタっぽくないのが玉に瑕。(^^;ゞ駄目駄目じゃん!
[ フェットゥチーネのカボチャクリーム仕立て ]
Fettuccine con crema di zucca(フェットゥチーネ・コン・クレマ・デ・ズッカ)
原木生ハム製作の会での宴会で、残った野菜を皆で分けました。
その中のカーボロネロとステッキオを使って、アーリオ・オーリオ系のパスタにしてみました。
ステッキオはベビーフェンネルであるという記述を見ました。
フェンネルを若採りしたものなのか、大きくならないように品種改良したものなのか、良く判りませんが、香りはスイートフェンネルでは無くフローレンスフェンネルのようです。
[ 鶏とカーボロネロ、ステッキオのスパゲッティ ]
Spaghetti con pollo,cavolo nero e piccolo finocchio(スパゲッティ・コン・ポッロ・カーボロネロ・エ・ピッコロ・フィノッキオ)
この手(カーボロネロやサボイキャベツなど)は最適に火を入れると、甘みも食感も本当に素晴らしい♪
大変美味しいパスタになりました。
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