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続14・野のキノコ

時間を見つけては良く里山を散策します。・・・いや散策というより探検に近いのかも知れません(笑)。
MAPに無い道や獣道のような細い道、耕作放棄され道が殆ど埋もれている谷戸、何処に続くのか、どんな景色が出てくるのかどうにも気になって、必ず分け入っては、あっちへウロウロ、こっちへウロウロと、かなりアップダウンのある里山道を早足で15km、4時間くらい歩いて(さまよって?)帰ってきます。
散策中は色々な動植物を目にします。
常々キノコに詳しくなりたいと思っているので、それが食べられるキノコであろうと、食べられないキノコであろうと、散策に見かけたキノコは写真を撮って、後でNETや図鑑で調べ、できるだけ何のキノコであるか推定をしています。
勿論まだ知識が無いので、推定できなかったり、推定間違いだったりすることも多い筈です。
掲載したキノコのそんなケースで、正しいキノコ名をお判りの方がおられましたら、ぜひにも教えて頂けると大変嬉しいのです。・・・宜しくお願いいたしますm(_ _)m 

なお、この記事で食べられる、又は食べたと掲載したキノコの安全を保障するものではありません。
食菌と知られていても、人によっては中毒を起こしたりすることもあります。
野のキノコを食べて楽しむのはあくまで自己責任でお願いいたします。

このシリーズの前回はこちら



6/22日(土)
前日に久々の雨があった、翌土曜日。
きっとキノコが出ているに違いないと、近所のキノコスポットを探索してみました。
テングタケ(毒菌)はあちこちにでています(下写真2枚)。

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これはイタチタケでしょうか?(下写真2枚)

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キクラゲは一部溶けています(下写真)。

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見た事がない立派なキノコを発見しました(下写真4枚)。
傘径7cm、柄の長さは18cm。
傘は濃いこげ茶。柄も同色で、縦に繊維状。柄は固く、縦に裂ける訳ではなくボロっと欠ける。
傘裏はヒダ面で、ヒダはゴムのようにしなやかでなかなか傷つけられません。
これが成菌ではなく、この後、傘はもっと平らに開くように思われます。
ツエタケかその近縁種に思えるのですが、どうでしょうか?

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切り株に花のようにビッシリついているキノコ。
裏面を見たら網面です。
これは、ハチノスタケでしょう(下写真2枚)。
そのまま残してきたのですが、キノコ自体は固くて食べられないけれど良い出汁が取れるそうなので、採ってくるべきだったかも知れません。
かなりの量なので、濃厚な出汁が取れたかも(笑)。

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キノコではありませんが、野鳥の巣もありました(下写真)。
羽毛がついていないので、作っている最中か、途中で断念した巣に見えます。
何の野鳥なのでしょう。
地面に作ったら雛が生まれても野良猫にやられそうです。

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ここにもキクラゲが生えている木がありました(下写真)。

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枯れ枝から生えている小さなキノコ。
傘表面にはささくれ模様、傘裏は網面。アミスギタケ(不食)だと思います(下写真2枚)。

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切り株にビッシリついた白いキノコ。
シロホウライタケ(不食)と思われますが、どうでしょうか?(下写真3枚)

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帰る途中で、真ん中に1個だけキクラゲが生えている切り株を見つけました(下写真)。
これキクラゲを置いているのではなく、生えています(笑)。

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この日は採集なしの観察だけでした。



6/23日(日)
この日は週末の散策日。
殆ど行ったことがない葛飾区を散策しました。
水元公園という大きな都立公園があって、菖蒲祭りが行われており、色々な種類の菖蒲が沢山さいていました。
これは確か桐壺(きりつぼ)という種類だったような(下写真)。

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公園内の雑木林の切り株の何本かにアラゲキクラゲが生えていたので、迷わず収穫(下写真)。

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自宅に帰ってから、水に漬けて十分膨潤させ、石突を取って汚れを綺麗に洗い(下写真)、

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自作ディハイドレーターで乾燥させ、国産乾燥キクラゲが12.1g完成です(下写真)。
市販されている乾燥キクラゲのほぼ100%が中国産です。
これで、年中いつでも国産キクラゲを使うことができます。


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6/28日(金)
雨後の翌々日。
明日の土曜まで待って、育ちすぎになっては元も子もない。
昼休みに我慢できずにキノコ探索にいきました。
この日はいつものキノコスポットではない別の公園。
この公園でキノコを探すのは初めてです。

公園まで行く途中の土手に育ちすぎのイグチ。
柄の網目はハッキリ判るけれど、少し古くなって変色してますから、何のイグチかは判りません(下写真2枚)

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これはベニタケの仲間でしょうか。
この手のキノコは皆目判りません(下写真2枚)

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公園に着いて、早速イグチを発見。
弱い青変性もあり、外見からもアワタケ(食菌)と思えます(下写真)

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こちらは正体不明のイグチ。
傘裏のオレンジ色から、アメリカウラベニイロガワリにも思えますが、自信はありません(下写真2枚)。

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チチアワタケを見つけました(下写真3枚)
大変美味しいキノコですが、消化が悪く、人によっては下痢をしますので、要注意です。

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ターゲットにしているヤマドリタケモドキもありました(下写真2枚)。
ヤマドリタケとヤマドリタケモドキ等ヤマドリタケの極近縁種は、イタリアではポルチーニ、フランスではセップとよばれる高級キノコです。

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別の公園に移動します。
次の公園でのキノコ探しも初めてです。

いきなりタマゴタケ(食菌)です。超ラッキ~♪♪(下写真)

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ヤマドリタケモドキも生えています(下写真2枚)。

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育ちすぎやシロカビにやられているヤマドリタケモドキも多いのです(下写真)。
1日早ければ、収穫できたヤマドリタケモドキももっと多かったかも知れません。

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アカヤマドリタケでしょうか?
ヤマドリタケモドキとは明らかに異なります(下写真)。

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この日の収穫です。
下写真右上がチチアワタケと不明なイグチ(これは観察後廃棄)、そこから時計回りに、タマゴタケ、アカヤマドリタケ(?)、ヤマドリタケモドキ(下写真)。

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ヤマドリタケモドキは塩水に1、2時間程漬けて虫出し後、水洗いして表面をキッチンペーパーで水気を取り、自作ディハイドレーターで採取時程度まで乾燥。
スライスして、オリーブオイル、白ワインビネガー、塩、胡椒で炒めて瓶詰め。
煮沸殺菌して水気を拭いた熱い状態の保存瓶に、炒めて熱い状態のヤマドリタケモドキを詰め、140度に熱したオリーブオイルを一杯に注ぎ蓋を閉めます。
そのまま放置し、自然に冷めた状態で蓋は凹んでいれば出来上がり(下写真)。
この簡易的な殺菌方法でも、大抵の素材は常温保存可能なのだけれど、何故かキノコ類は発酵してしまうケースも多く、冷蔵庫保存であれば長期に保存可能です。
注ぐ油の温度が高すぎたり、冷えた瓶に注ぐと瓶が割れる危険性があります。
注ぐ前の瓶内温度はできるだけ熱々に、注ぐ油は高すぎないように温度計で測定します。

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6/29日(土)
昼食前に自宅周辺のキノコスポットを一回り。
ヤマドリタケモドキが大分出ています(下写真4枚)。

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ノウタケも見つけました。中はマシュマロ状のキノコです。
食べられるけれど、これといった味や食感がある訳でもなく、取り立てて食べる価値はありません(下写真)。

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まずは午前中の収穫。
全てヤマドリタケモドキです(下写真)。

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柄の土汚れや虫食い部分をカットして水洗いし、塩水を張ったボウルに1、2時間漬けて虫出しをします(下写真)。

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午後からは家内と、午前中に回れなかったスポットを探索。
こちらでもヤマドリタケモドキを採集(下写真2枚)。

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帰る途中で不思議なキノコを発見。
傘裏のヒダ面模様(下写真右:写真をクリックして拡大で見れます)が何とも不思議です(下写真)。
図鑑を見ても該当するキノコは見当たりません。
ヒダ面模様からはシロアミタケ属のキノコのように思えます。

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実がぎっしり着いているヤマモモの木を見つけました(下写真)。

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こちらが午後の収穫。
やはり全てヤマドリタケモドキです(下写真)。

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午前と午後のを合わせ、やはり瓶詰めにしました(下写真)。

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6/30日(日)
この日は毎週末の散策日。福生まで電車で行って、福生から拝島までの里山を散策したのです。
キノコ探索ではなく、散策が目的ですが、道脇のキノコも気になるもの。
この日は高尾山でも1度見たことがある、傘表面にちょっとヌメリがある小さなイグチを見つけました。
図鑑から、ヌメリニガイグチと推定したのですが、どうでしょうか?(下写真4枚)

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福生散策が早めに終了したので、帰りに自宅近くの公園で、キノコ探索を行いました。
この公園でキノコ探しをするのは始めてです。

アカモミタケのようなキノコがありました。
傷つけても緑変しませんから、ハツタケでもアカハツでもありません。
でも、アカモミタケなら緑変はしないけれど、傷つければオレンジ色の乳液を出す筈です。
採ってすぐじゃないせいかも知れませんが、オレンジ色の乳液もでないので、不明菌としました(下写真2枚)。

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ヤマドリタケモドキも大分採れましたが、既に育ちすぎや白カビにやられていたものも多く、2、3日早く来ていれば、もっと採り放題だったところでした。(^^; んー、残念!

この日の成果です。
下写真右上から時計周りで、アカモミタケ似の不明菌、チチアワタケ、ヤマドリタケモドキ(下写真)。

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ヤマドリタケモドキは水で表面を良く洗った後、塩水につけて虫出し。
虫出し後、さっと水洗いし、キッチンペーパーで表面の水気を取り、自作ディハイドレーターで採取状態位に乾燥させた後、スライスして、再度ディハイドレーターでからからに乾燥。
虫のいない国産の乾燥ポルチーニ茸が69.2g完成です(下写真)。

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アカモミタケ似の不明菌は観察のみで廃棄です。
チチアワタケは、綺麗に水洗いした後、塩水につけて虫出し、酒、醤油、味醂、水で煮たのち冷やし、大根おろしを合えて、酒の肴用の小鉢に。
さてこのチチアワタケ、表面にヌメリがあって大変味も食感も良いのですが、前記したように傘裏の管孔部分の消化が悪く、 所によっては「ハラクダシ」という別名があるキノコで、人によってはお腹がゆるくなります。
我が家でも家内は全く平気なのですが、私はゆるくなります。
毒がある訳でもなく、お腹が痛くなったりする訳でもないし、便秘よりは便通が良いほうがいいに決まってるし、何て言ったって抜群に美味しいのですから、私は気にせず食べています(笑)。

さて、何度も虫出し、虫出しと書いています。
美味しい野のキノコは虫も大好物。
一見綺麗に見えるキノコでも、結構虫が入り込んでいます。
塩水に漬けて虫出しをした後の塩水には虫(幼虫)がこれだけ沈んでいます(下写真)。
気持ち悪いという方がいると思いますので、掲示写真はモザイクにしました。
写真をクリックすれば、モザイクなしの画像が見れます。

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中国産の乾燥ポルチーニなどを水で戻すと、沢山の虫が沈んでいたとも言われます。
その点、我が家のはしっかり虫出しをした国産ポルチーニ。
そう考えると有り難味もひとしおです♪♪

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Comments 6

There are no comments yet.
rune

圧巻ですね。
いろんなキノコが近場で見れるんですねえ。

ディハイドレーターに感動です。
ドライトマト、干し芋、干ししいたけ、豆腐よう仕込み、
いろいろ使えそうで夢が広がります(笑

  • 2013/07/11 (Thu) 23:51
  • REPLY
duckbill

Re: タイトルなし

> runeさん
里山の奥の方でしか採れないような気がしますが、これが意外や意外。
かえって山には少なく、街中の公園に沢山生えてきます。
キノコが沢山生える公園と全く無い公園には、これといった違いはなく、単に菌が入り込んだか込まないかの差なのだと思います。

布団乾燥機ディハイドレータいいでしょ♪
私のブログで1番の人気&お笑いアイテムです(笑)
これを見て、「私も!」と作ったひとが、かなりいます。(^^)

  • 2013/07/12 (Fri) 08:56
  • REPLY
caie

なんかすっかりキノコハンターですねぇ・・・

  • 2013/07/13 (Sat) 08:53
  • REPLY
duckbill

Re: タイトルなし

> caieさん
このところ、魚卵ハンターからすっかりキノコハンターに変わりました(笑)。
キノコハンティングは元手もかからないし、超美味しいし♪
・・・もっとも、毒に当たらなければだけど(笑)

  • 2013/07/13 (Sat) 09:22
  • REPLY
阿幾

かものはし様の周りのフィールドはとても豊かですね。
多摩丘陵のお陰なのでしょう。

新しい公園でのタマゴタケが生えている地面はバラスを敷き詰めたように見えますが、こんな培地に生えるなんて、ど根性タマゴタケですよね。

あるいはふかふかの腐葉土の上を歩きやすいようにバラスを敷いたのかもしれませんね。
なにか不思議な映像でした。

duckbill

Re: タイトルなし

> あきちゃん
多摩丘陵はキノコの宝庫のようです。
でもヤマドリタケモドキなどは、里山には無くて、むしろ開発された街中の公園に良く出ます。
やはり、キノコは撹乱地を好むのでしょう。

小石を敷き詰めたような上に、タマゴタケやヤマドリタケモドキがポコポコ出ているので、私もビックリしたのです。
抜いてみたら、すぐ下が柔らかい土になっていて、そこから小石をかき分けて出ていたようです。

  • 2013/07/13 (Sat) 21:49
  • REPLY