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続16・野のキノコ

時間を見つけては良く里山を散策します。・・・いや散策というより探検に近いのかも知れません(笑)。
MAPに無い道や獣道のような細い道、耕作放棄され道が殆ど埋もれている谷戸、何処に続くのか、どんな景色が出てくるのかどうにも気になって、必ず分け入っては、あっちへウロウロ、こっちへウロウロと、かなりアップダウンのある里山道を早足で15km、4時間くらい歩いて(さまよって?)帰ってきます。
散策中は色々な動植物を目にします。
常々キノコに詳しくなりたいと思っているので、それが食べられるキノコであろうと、食べられないキノコであろうと、散策に見かけたキノコは写真を撮って、後でNETや図鑑で調べ、できるだけ何のキノコであるか推定をしています。
勿論まだ知識が無いので、推定できなかったり、推定間違いだったりすることも多い筈です。
掲載したキノコのそんなケースで、正しいキノコ名をお判りの方がおられましたら、ぜひにも教えて頂けると大変嬉しいのです。・・・宜しくお願いいたしますm(_ _)m 

なお、この記事で食べられる、又は食べたと掲載したキノコの安全を保障するものではありません。
食菌と知られていても、人によっては中毒を起こしたりすることもあります。
野のキノコを食べて楽しむのはあくまで自己責任でお願いいたします。
このシリーズの前回はこちら



7/20日(土)
この日は、東京きのこ同好会のミニ観察会。
ずっと雨が降らず、キノコというキノコが姿を消しています。
そんな折のミニ観察会ですから、キノコがあるかどうか心配だったのですが、案の定見つかったキノコは、ツエタケ、オキナクサハツ、ケシロハツの3個。
やはり自然は人間の思惑通りには行きません(笑)。
見つかったうちの一つ、ツエタケです(下写真2枚)。
ツエタケは根元に長い根のようなもの(偽根)があるのが特徴です(下写真右)。
食べられるキノコですが、まだ一度も食べたことはありません。

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ケシロハツの表面の毛、クサハツと区別するためのオキナクサハツの粒点など、採れた種類が少ない分、採れたキノコに対しては、詳しく解説して頂き、返って勉強になりました。



7/21日(日)
この日は週末の散策日。
この日のルートは、小仏峠バス停から南東尾根コースで景信山(727m)に登り、高尾~陣馬山縦走コースで小仏峠へ、ここから小仏峠越えコースで下山し、小仏峠バス停までの5.9kmのコース。
少し短めですが、酷暑期ですから、無理は禁物です。
キノコが出てるかと期待したのですが、この日の登山、下山のコースの両脇は杉で、キノコは殆どありませんでした。
杉林には数少ない特定のキノコを除いて、他のキノコは殆ど生えません。

薄黄色のテングタケ科のキノコ。
シロテングダケ(食毒不明)又は、ウスキテングダケ(毒菌)、それともキウロコテングタケ(食毒不明)なのでしょうか(下写真2枚)。

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キノコが無い代わりに、綺麗な蝶をみました。
タテハ科のスミナガシという風流な名前の蝶です(下写真)

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7/27日(土)
この日も週末の散策日。
行った先は先週に引き続き景信山。
この日のルートは、小仏峠バス停からヤゴ沢コースで登り、木下沢コースで下山し、木下沢林道を下って516号に出て、摺差(するさし)までそのまま歩き、美味しい豆腐で評判のするさしの豆腐を調達して帰るという、9.3kmのルートです。
この所雨も降っていたので、キノコが随分出ているかと期待をしたのですが、登山、下山コースとも杉が多く、あまりキノコとは出会えませんでした。

最初に見つけたこのキノコ、図鑑で調べたら、ボタンイボタケが一番近いように思えます(下写真2枚)。
ボタンイボタケには、抗がん作用のある物質「テレファンチンO」「バイアリニンA」が含まれていることが報告されています。
もっとも、食べられるかどうかも判らず、摂食して効果があるかどうかも不明です。
中国では食用になっているという話も聞きますが、かの国は大抵のものは食べますから、日本で食べられるかどうかの参考にはなりません(笑)。

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枯れ木に発生している茶色の小型キノコ。
チャツムタケ(フウセンタケ科チャツムタケ属)に見えます(下写真2枚)。
苦味があって食用には適さないそうです。

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明らかにアセタケの仲間のキノコ(下写真2枚)。
こんな概観のキノコは、例えばカブラアセタケ(毒菌)だったり、シラゲアセタケ(毒菌)だったり、そのほかにも似ているアセタケの仲間が多くて、これこそ顕微鏡を使って、担子器とシスチジアの形状を見なきゃ判らないのでしょうナ。
顕微鏡が欲しいゾ。(^^;

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これはマツオウジ(食)でしょう(下写真2枚)。
美味しいキノコですが、採れる場所に因るのか、又は人によってなのか、はたまた毒のある近縁種が、まだ分離分類されず同種扱いになっているのか、食べて軽い胃腸障害を起こすことがあるそうですから、要注意です。
ちなみにこれは採取してきて美味しく頂きましたが、全く大丈夫でした(笑)。
このキノコはまるでアワビやサザエのようなコリコリした食感が身上。
どのくらいのコリコリ感かと言えば、八百屋さんで売っているエリンギを5倍くらいコリコリさせた感じです(笑)。

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7/30日(火)
私の周辺のキノコスポットでは、殆どキノコは姿を消しました。
もう秋にならないと出てこないのでしょう。
無いことは判っていても、3日も野のキノコを見てい無いと、何だか落ち着きません。
どんなキノコでも見つけられたらラッキーと、お昼に近くをキノコ探索してみました。
見つかったのはオキナクサハツ(毒菌)だけです(下写真)。

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食べられるお宝キノコが見つかるなどとは思っていないけれど、多少はレアなキノコでも見たいもの。
多分こんなのしかないだろうなぁ・・・って思いながら来てみたら、まさに思った通りのこんなのでした。
クサハツは臭ハツ。臭いハツタケが名前の由来ですから、毒菌であるだけでなく全体に嫌なにおいあります(笑)。
何も無いよりはマシだけれど、キノコ探索も、これでは少し欲求不満。
ストレス解消に、冷凍していたお宝キノコのタマゴタケを、夕食用に解凍してみました(下写真)。

IMG13073000.jpg


このタマゴタケは、沢山とれた7/14日のもの
保存方法のテストとして、虫出して、汚れを綺麗に洗ったタマゴタケを、生のまま綺麗な水に漬けた状態で冷凍してみたものです。
解凍したタマゴタケは、ちょっとフニャとなって、軸のシャキシャキした食感などは、少し無くなってしまったけれど、この漬けた水も一緒に使えば(勿論生ですから火を通して使う)、スープ等に使うには、味は変わりなく十分美味しかったのです。
このレベルで年中食べられるなら、大成功。
秋に又採れるなら、沢山採って冷凍保存しようかな♪

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Comments 6

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阿幾

マツオウジ、私は一度しか採取したことありませんが、おいしいキノコですよね。 お吸い物などにすると、ふわっと松脂の香りがして、おつなものでした。

きのこの保存ですけど、昔、丹波松茸をそのまま冷凍で一年後に食したところ全く問題なくフレッシュそのものでした。
なので、立派なヒラタケとかが店頭に出ていたら大人買いして冷凍庫に放おり込んで保存してます。
きのこそのものに水分が少ないから凍結しても組織が壊れないからなのだろうと思います。

野のきのこも虫出し後に水分を切って少し風乾した後そのまま冷凍保存でフレッシュなまま保存できるのじゃないでしょうか?

duckbill

Re: タイトルなし

> あきちゃん
マツオウジを自分で採取し、自分の判定のみで食べるのは、私もこの時が初めてでした(笑)。
なので、万が一を考え、水にさらし、さらに湯でこぼした(毒成分が水溶性のケースは多い)ので、松脂の香りはとうに無くなってしまいました。(^^;ゞあはは!
でも、この食感だけでも素晴らしいキノコですね。

> 野のきのこも虫出し後に水分を切って少し風乾した後そのまま冷凍保存でフレッシュなまま保存できるのじゃないでしょうか?
普通のキノコ(特にマツタケやマツオウジ、オオツガタケなど固いキノコは)を冷凍保存する場合は、私もそうやっています。
でもイグチ系の特に大きい成菌は、水に漬けてしまうと管孔がグズグズ膨潤して、乾燥まで時間もかかり、変色もしてしまうため、冷凍保存は幼菌のみにしています(成菌は瓶詰めか乾燥保存)。
最も問題はタマゴタケ。
タマゴタケはナイーブで痛みやすいキノコなので、虫出しや水洗いで水に漬けてしまうと、再度乾燥はちょっと無理なのです(乾燥までにクタクタになって、痛みも激しい)。
なのでそのまま冷凍の場合は、水に漬けないで、ハケ等で汚れを払う程度で冷凍しないと無理。
この時は山で採取したので、持ち帰るまでに大分揺られて、汚れてしまい、又少し痛んでしまいました。
なので綺麗に水洗いは不可欠なため、洗ったタマゴタケを水に漬けたまま冷凍という方法を試してみました。
思ったより結果は上々だったのです。(^^)

  • 2013/08/06 (Tue) 00:39
  • REPLY
akkyan

キノコではなくてスミナガシに反応してしまいました。(汗)
私はたぶん見た事無いと思いますけど、きれいな蝶ですね~。
日本人好みの紋様にピッタリの格調高い和名も素敵。
古来からduckbillさんのような人達が自然観察しながら
名前を付けて、受け継がれていったんでしょうね。。。(^o^)

duckbill

Re: タイトルなし

> akkyanさん
きれいな蝶ですよね~!
これを見つけた裏高尾ではそれなりに生息しているようですが、所によっては結構レアな蝶なので、なかなか見れないかも知れません。
誰が命名したのでしょうね。
風流でいい名前です。
そうしてみると、キノコの名づけは芸がない。
皺で茶色のヤマイグチだから「シワチャヤマイグチ」などと、何のヒネリもなく、そのまんまです(笑)。

  • 2013/08/06 (Tue) 23:39
  • REPLY
akkyan

シワチャヤマイグチ・・・思わず笑っちゃいました。
確かになんのヒネリもないですね。(笑)

和名には風流なのと実用的なのと二種類あるみたいですけど、
きっと他に特徴が見当たらなかったんでしょうね。f(^^;)

duckbill

Re: タイトルなし

> akkyanさん
蝶類の学会とキノコ類の学会との名付けセンスの違いなのでしょう。
キノコの名前は後から取ってつけたように付けるから、例えば、
タマゴタケ、タマゴタケモドキ、タマゴテングタケ、タマゴテングタケモドキ、テングダケダマシ、テングタケ
と、もう何が何やら紛らわしい。

タマゴテングタケなどは、猛毒キノコ御三家の一つの超~猛毒菌なのですから、
私だったら、矢切の渡し風に「サンズノワタシ(三途の渡し)」とか付けます(笑)。

  • 2013/08/07 (Wed) 10:30
  • REPLY