熟成中の自家製原木生ハムを試食
その折に、この山荘で熟成させている自家製原木生ハムの試食をしてみたのです。
勿論、まだ必要な熟成期間を経過していないので、完成ではなく、今年の新たな原木仕込みに生かすための状態チェック目的の試食です。
スペインのハモンセラーノでは最低でも9ケ月以上は熟成させないと、ハモンセラーノとは呼べません。
この熟成期間とはいつからカウントしての期間なのでしょう?
山荘で熟成させている自家製原木生ハム第1弾は、乾燥開始が2013年1/14日ですから、もし乾燥開始からのカウントだとすれば、丁度9ケ月熟成。
でも初期の乾燥期間が終了して、専ら熟成目的の保管開始からだとすれば、パテ付けが2013年5/3日なので、まだ5ケ月強熟成ということになります。
どちらにしろ、2年熟成ものに仕立てるつもりですから、完成まではまだまだです。
まずこの第1弾で仕込んだ白豚原木の味見です。
私の原木の表面を清掃して自作ハモネロにセット(下写真)
試食用にマサの部分から切り出し(下写真)。
まだ熟成期間は短いですから、水分含有量はまだ少し多め(つまり柔らかめ)で、アミノ酸の析出も無いけれど、発色もいいし、しっかり生ハムになっています。
手切りで極薄に切り出してみると、色は多少薄目(下写真)。
塩味は丁度いい感じ。
熟成してさらに乾燥が進めば塩分濃度は今より若干高くなるけれど、その分熟成して塩味がマイルドになるので、ベストの塩味かもしれません。
若いけれど旨いです♪
何より素晴らしかったのは、ちゃんとハモンセラーノの香り、私を夢中にさせたあの発酵臭とも呼ぶべき香りが、ちゃんと付いていたことです。ヽ(^◇^*)/ ブラボー!
取り合えず生ハムになるだろうとは思っていたけれど、ハモンセラーノのあの香りが付いてくれるかどうかは、正直のところ半信半疑でした。
この香りが付かなければ、生ハムになったとしても自分の中では殆ど価値はありませんでした。
この香りは自然に付いた酵母菌や麹カビのもたらすもの。
表面をカビカビ状態で熟成させた甲斐がありましたね。
さらに時間をかけ熟成が進んで、乾燥度がもう少し上がり、アミノ酸が析出してきたらもう文句なしです。
切り出し面を、切り出したときにスライスした脂でしっかり覆い、さらにパテで封印して、このままさらに1年熟成させます。
次に第2弾仕込みの黒豚原木も試食してみることにしました。
こちらの方は、第1弾白豚原木からさらに1ケ月遅れなので、乾燥開始からカウントなら8ケ月弱の熟成、パテ付けからカウントなら4ケ月強の熟成です。
この黒豚の方はわらびさんの原木を、表面を清掃してハモネロにセットしました(下写真)。
同じようにマサから切り出し。
さすが黒豚。こちらの方が赤味が濃く、美味しそうです。
第1弾の白豚と、第2弾の黒豚は塩漬け方法が違うけれど、塩味は黒豚の方がよりマイルドについていました。
白豚原木同様に、発酵臭はしっかり付いてGood!です。
足りないのは、熟成期間が足りない分、まだ乾燥度が不十分なだけで、後は文句なしです。
白豚同様、切り出し面を、切り出したときにスライスした脂でしっかり覆い、さらにパテで封印して、こちらもこのままさらに1年熟成させます。
試食をして色々確認が出来ました。
どちらも内部(内部の血溜まり等に起因した)からの腐敗は一切無く、塩漬け方法は、第1弾、第2弾とも妥当のように思えます。
塩量、塩付け期間の目安もつきました。
パテをつける前の乾燥度はもう少し上げても良さそうですし、パテ付け時期ももう少し後で良さそうです。
この知見は、今冬にまた新たな原木を仕込む際に生かせそうです。
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