自家製原木生ハムの清掃
白樺湖は真夏でも涼しく、避暑には最高です。
その涼しい山荘で、朝から晩までビールとワインを飲んだくれて・・・下界に帰って仕事モードに戻るのにリハビリが必要かも(爆)。
自家製で作っている原木生ハムは、酷暑の東京では脂肪の酸化も激しくなるため、6月~10月間は、この山荘に吊るして熟成させているのですが、この原木生ハムのカビ清掃も行ってきました。
夏でも涼しい白樺湖山荘だけれど、湿度は意外に高く、夏場までには、全ての原木がこ~んなカビカビな状態。 Σ(゚Д゚ υ) あれま!(下写真)。
※あんまりカビカビで気持ち悪いので、小さい写真にしました。 勇気有りの人は、クリックすると、大きな写真で見られますゾ。 |
こんなのを見たら、殆どの人が引いてしまって、「こんなの食べられないよ、捨てっちゃおうか~!」ってなるのかも知れないけれど、それでは長期熟成の原木生ハムなんて作れない。
カビを生やしてなんぼ!
こういった「もやしもん」の力を借りた熟成を進めて、あの薫り高い生ハムができるのだもの。
・・・とは言いながら、ここまで生やさなくてもいいのも事実(笑)。
昨年も、カビが一番酷くなった真夏に一度清掃をしました。
こんなに凄いカビだけれど、実は脂の表面についた手垢の汚れなどに繁殖しているだけなのです。
水分の無い脂層内部は水分活性が極めて低いのですから、カビだって繁殖できず、従って内部には入り込めません。
なので、水を流しながらスポンジタワシ等でサッと擦るだけで簡単に落ち、すぐにこんなに綺麗になります(下写真)。
暫く吊るして扇風機で表面を乾燥させた後、表面にオリーブオイルを塗布。
これで山下げ(白樺湖山荘から自宅へ持ち帰り)する10月までには、再度酷いカビカビ状態になることなく、維持される筈(下写真)。
こちらが私の原木で、これは2年物の黒豚原木です。
今年の10月に山下げして、切り始める予定です。
さすがに夏期間を気温の低い白樺湖山荘に吊るしているせいで、外側の脂肪の酸化も随分押さえられていて、良い色です(下写真)。
東京の酷暑下で熟成させたら、カビがどうたらよりも、脂肪自体の酸化が激しく、表面はもっと焦げ茶色になってしまいそうです。
外側だけならいいけれど、酷く酸化すればより内側の脂まで酸化が進み、食べられる白い脂層(酸化していない脂層)の厚みが殆ど無くなってしまいます。
よく外側の白い脂層をすっかり削除してスライスしている方がいるけれど、それは何とも勿体無い。
プロシュットやハモンセラーノなど長期熟成生ハムは脂が美味しいのです。
長期熟成されてラルド化した脂は、融点がさらに下がり、室温で溶け滲み、素晴らしい甘みと香りを出します。
なので、外側から内部に脂の酸化が進んでしまったら、生ハムとしてはもう価値半減です。
一方こちらは1年物の白豚原木。
1年経過時点での乾燥度を、もう少し上げるために、パテ付けを大分遅らせた(乾燥開始から173日目でのパテ付け)原木です。
これも10月には山下げして、自宅で熟成させるけれど、来年の5月か6月に又、山上げ(自宅から白樺湖山荘へ持ち込み)して、2年目の夏を熟成させます(下写真)。
今冬は最低でも2本、何だったら3本くらい仕込んじゃおっかな~♪
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